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自動車をローンで購入後、ローンの支払いが終わる前に交通事故を起こしてしまったのですが、自動車の登録名義人である販売会社も責任を負いますか?

最終更新日 2013年 12月24日
監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所 代表社員 弁護士 谷原誠 監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所
代表社員 弁護士 谷原誠

所有権留保の自動車での交通事故について、弁護士が解説します。

ローンの支払いが終わるまで、支払いの担保として、自動車の登録名義人を自動車販売会社とすることを、所有権留保といいます。

所有権留保の自動車で交通事故を起こした場合、運転者である買主が責任を負うのはもちろんですが、登録名義人である自動車販売会社も責任を負うのかが問題となります。

自動車損害賠償保障法3条は、「自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によって他人の生命又は身体を害したときは、これによって生じた損害を賠償する責に任ずる」として、運行供用者責任を規定しています。

運行供用者とは、「自己のために自動車を運行の用に供する者」のことで、自動車の使用についての支配権を有し、かつ、その使用により享受する利益が自己に帰属する者のことです。自動車販売会社にこの運行供用者責任が発生するかについては、自動車販売会社が運行供用者に該当するかどうかが問題となります。

この点、最高裁昭和46年1月26日判決では、このような交通事故の場合、ローンで購入した場合は、特段の事情がない限り、代金の確保のために所有権を留保するものに過ぎず、自動車は買主に引き渡しその使用は買主が行っている以上、自動車販売会社に自動車の使用についての支配権及び利益の帰属は認められないため、自動車販売会社は運行供用者には該当せず責任が発生しないとしています。

ただし、所有権留保の場合でも、買主が自動車販売会社の従業員で、自動車を会社の業務に使用していた等の特段の事情がある場合には、売主である自動車販売会社が運行供用者に該当するとして責任を認めた裁判例もあります(東京地裁昭和48年10月17日判決)。

以上、ローンで購入した所有権留保の自動車での交通事故の問題に関し、弁護士が解説しました。

所有権留保自動車の交通事故で争いになった時は、弁護士にご相談ください。

「交通事故の被害者が弁護士に相談すべき7つの理由と2つの注意点」は、こちらです。
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