交通事故による怪我の治療のため通院していたところ、加害者の任意保険会社から、一定期間が経過したため、治療費の支払いを打ち切りますと言われてしまいました。もう治療を続けることはできないのでしょうか?

最終更新日 2015年 09月29日
執筆:みらい総合法律事務所 弁護士 谷原誠

交通事故における治療費打ち切り問題について、弁護士が解説します。

任意保険会社は、任意一括払制度に基づいて治療費の支払いを行うのが通常です。任意一括制度とは、任意保険会社が、任意保険会社の負担分の損害賠償額と、本来自賠責保険で支払われるべき損害額を、併せて被害者に一括して支払うサービスのことです。

注意すべきは、任意保険会社は、このサービスを中止して治療費の支払いを打ち切ることがあり、これは交通事故の被害者が、治療を続けるか否かということとは別問題である、ということです。

治療の必要性や治療行為については、医師と患者の問題であり、任意保険会社は無関係ですので、任意保険会社が治療をやめさせる、ということはできません。

任意保険会社が治療費の支払いを打ち切るのは、保険会社の判断であり、仮払い仮処分などの手続をしない限り、この場合には強制的に支払ってもらうことは難しいでしょう。

治療費の支払いの打ち切りを示唆された場合には、まずは、医師から任意保険会社に対して、治療の必要性がある旨の診断書等を作成してもらって、治療を継続すべきであることを説明してもらうといいでしょう。

医師が治療の必要性及びその効果を認めているにも関わらず、任意保険会社が治療費の支払いを打ち切った場合は、健康保険に切り替えたりして自分で治療費を負担し、後に示談交渉において請求していくことになります。

医師と話し合い、治療効果が上がっていないという場合には、症状固定として医師に自賠責後遺障害診断書を作成してもらい、自賠責後遺障害等級認定の審査を請求することになります。医師に症状固定と診断され、後遺障害診断書が作成された場合は、原則として、症状固定日以降の治療費は損害として認められません。

以上、交通事故の治療費打ち切り問題に関して、弁護士が解説しました。

保険会社から治療費が打ち切られ、トラブルになった時は、弁護士にご相談ください。