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交通事故の後遺症診断と等級認定手続

最終更新日 2022年 06月27日
監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所 代表社員 弁護士 谷原誠 監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所
代表社員 弁護士 谷原誠

交通事故の後遺症診断と等級認定手続

【11分で解説!】記事を読む前に動画で全体像を把握できます

 


みらい総合法律事務所では、交通事故の被害者弁護を専門に行なっており、年間1000件以上のご相談をお受けしています。

また被害者の方やご家族から、さまざまな質問が寄せられます。

今回は、そうした質問の中から、交通事故の後遺症診断や後遺障害等級認定などに関するテーマについて、Q&A形式でご紹介したいと思います。

これから、交通事故の後遺症診断と後遺障害等級認定などについて解説していきますが、その前に交通事故解決までの全プロセスを説明した無料小冊子をダウンロードしておきましょう。

交通事故の後遺症と後遺障害等級などについてのQ&A

Q1)症状固定とは、どのような状態ですか?
 
症状固定とは、症状が固定してしまうということ

A1)症状固定とは、症状が固定してしまうということなので、治療を続けても、残念ながら、これ以上の回復の見込みがない状態のことです。

 
交通事故の被害にあって傷害(ケガ)を負ったなら、病院に入院・通院をすると思います。
しかし治療を続けていくと、ある段階で主治医から症状固定の診断を受ける場合があります。

症状固定というのは、でき得る治療は行なったけれど完治はしないという診断ですから、被害者の方には後遺症が残ってしまうことになります。

つまり、症状固定というのは後遺症診断だともいえます。

詳しい解説は「症状固定が被害者にとって重要な理由」でも解説しています。

Q2)加害者側の保険会社から「もう症状固定にしてください。これ以上の治療費は支払えません」と言われました。どうすればいいのでしょうか…。
 
Q2)加害者側の保険会社から「もう症状固定にしてください。これ以上の治療費は支払えません」と言われました。どうすればいいのでしょうか…。

A2)症状固定で後遺症診断をするのは主治医です。保険会社の言うことを、そのまま受け取ってはいけません。

 
加害者が任意保険に加入しているなら、その保険会社が治療費を支払ってくれます。

ところで、被害者の方が治療を続けていると、保険会社がこんなことを言ってくる場合があります。

「そろそろ症状固定としてください。治療費の支払いを打ち切ります」

これは、任意保険会社があとから自賠責保険に治療費を請求して回収することができる「内払い制度」があるからです。

そのため、加害者側の任意保険会社は、自賠責保険の範囲内であれば、被害者の方の治療費を肩代わりするような形で支払ってくれるのです。

しかし、保険会社は営利法人で、利益を追求する企業ですから
しかし、保険会社は営利法人で、利益を追求する企業ですから、支出となる被害者のに方への保険金(損害賠償金とも示談金ともいいます)は、できるだけ低く抑えたいと考えます。

したがって、いつまでも治療費を払ってくれるわけではなく、「治療はもう十分ではないか」と考えた場合には、治療費の支払いを打ち切ろうとしてくるのです。

ですから、保険会社の担当者から症状固定を迫られたとしても、まだ治療の効果がでているなら、主治医の指示に従って治療を受けてください。

症状固定の診断は医師が行なうもの、ということを覚えておいてください。

なお、自賠責保険金額は、後遺障害が残り、介護が必要な場合は4000万円~3000万円、その他の後遺障害の場合は1級から14級の後遺障害等級に応じて3000万円~75万円となっています。

自賠責法別表第1(※介護が必要なもの)

等級 保険金額
第1級 4000万円
第2級 3000万円
等級
保険金額
第1級
4000万円
第2級
3000万円

自賠責法別表第2

等級 保険金額
第1級 3000万円
第2級 2590万円
第3級 2219万円
第4級 1189万円
第5級 1574万円
第6級 1296万円
第7級 1051万円
第8級 819万円
第9級 616万円
第10級 461万円
第11級 331万円
第12級 224万円
第13級 139万円
第14級 75万円
等級
保険金額
第1級
3000万円
第2級
2590万円
第3級
2219万円
第4級
1189万円
第5級
1574万円
第6級
1296万円
第7級
1051万円
第8級
819万円
第9級
616万円
第10級
461万円
第11級
331万円
第12級
224万円
第13級
139万円
第14級
75万円

【参考記事】:「自賠責保険(共済)の限度額と保障内容」(国土交通省)

 

Q3)後遺症というのは具体的には、どういった状態をいうのでしょうか? 
Q3)後遺症というのは具体的には、どういった状態をいうのでしょうか?

A3)後遺症には、「機能障害」、「運動障害」、「神経症状」などがあります。

 
「機能障害」
・高次脳機能障害による認知や行動の障害
・視力、聴力、言語能力等の低下や喪失 など

「運動障害」
・上肢、下肢などの麻痺や変形
・肩関節、肘関節、手首、股関節、膝関節、足首などの可動域制限 など

「神経症状」
手足や首の痛みやしびれ など

後遺症は、これらの症状が次のような身体の各部位に残ってしまう状態です。

1.脳の後遺症
・高次脳機能障害
・遷延性意識障害 
・びまん性軸索損傷 など

たとえば、高次脳機能障害では、「記憶障害」「注意障害」「遂行機能障害」などの「認知障害」や「人格変性」などの後遺症が残ってしまいます。

 

2.首の後遺症
・むち打ち症(頸椎捻挫) など

むち打ち症では、次のような後遺症の症状が残ってしまいます。

・頭痛
・めまい
・目の疲れ
・耳鳴り
・吐き気
・首の痛み
・顎関節の痛み
・首の可動域制限
・肩の痛みやこり
・手のしびれ
・体のだるさ、倦怠感
・食欲不振 など

詳しい解説はこちら


 

3.脊椎・脊髄の後遺症
・脊柱圧迫骨折などによる脊柱の変形
・脊髄損傷による麻痺 など

 

4.上肢・下肢の後遺症
・上肢・下肢の欠損、変形、短縮など

 

5.眼・耳・鼻・口などの後遺症
・失明、視力低下
・聴力低下
・嗅覚障害、鼻の欠損
・咀嚼・言語の機能障害、歯牙障害 など

 

6.外貌醜状
・頭部、顔面、首、上肢、下肢、胸部、腹部などの欠損や傷跡など


 

7.CRPS(RSD)の後遺症
骨折後などに患部に残る痛みやしびれ、こわばり など


 

8.てんかんの後遺症
・痙攣
・意識障害
・意識消失 など


 

後遺症が残ってしまうと、被害者の方は身体的、精神的な苦痛と一生つき合っていかなければいけません。

また、後遺症のために以前のように働くことができなくなれば、今後の収入と生活の問題も出てきます。

症状固定の前後では、被害者の方の置かれる状況、ステージが大きく変わってくるということを覚えておいてください。

Q4)後遺症と後遺障害の違いが、よくわからないのですが…。
 
Q4)後遺症と後遺障害の違いが、よくわからないのですが…。

A4)前述した後遺症に、一定の要件が認められると後遺障害となり、慰謝料などの損害賠償の対象になります。

 
交通事故の被害者の方は、精神的・肉体的に苦痛と損害を被っているのですから、金銭的な賠償を加害者側から受ける権利があります。

そのためには、後遺症が後遺障害と認められることが必要です。

「後遺障害と認められる要件」
・交通事故が原因であると医学的に証明されること
・労働能力の低下や喪失が認められること
・その程度が自動車損害賠償保障法(自賠法)で定める後遺障害等級に該当すること

 

Q5)後遺障害等級認定の申請をすると、どのようなメリットがあるのでしょうか?
 
Q5)後遺障害等級認定の申請をすると、どのようなメリットがあるのでしょうか?

A5)被害者の方に後遺障害等級が認定されることで、後遺障害慰謝料や逸失利益などの損害賠償金を受け取ることができます。

 
慰謝料というのは1つではなく、次の4つがあります。

・入通院慰謝料(傷害慰謝)
・後遺障害慰謝料
・死亡慰謝料
・近親者慰謝料

よくわかる動画解説はこちら

 

入通院慰謝料は、ケガの治療のために入院・通院した場合に受け取ることができるものです。

それに対して、後遺障害慰謝料というのは、後遺症が残り、後遺障害等級が認定されることで金額が算定されます。

そして、入通院慰謝料よりも後遺障害慰謝料は高額になります

詳しい解説はこちら

なお、ケガの治療のために入院・通院した場合は、休業損害を受け取ることができますが、後遺障害等級が認定されることで、逸失利益に切り替わります。

 

被害者の方に知っていただきたいのは、休業損害よりも逸失利益のほうが、入通院慰謝料よりも後遺障害慰謝料のほうが金額が高い、ということです。

つまり、後遺障害等級が認定されることで、後遺障害慰謝料や逸失利益を受け取ることができ、損害賠償額が増額する、というメリットがあるのです。

Q6)後遺障害等級は何級まであるのでしょうか? その内容は、どうなっていますか?
 
Q6)後遺障害等級は何級まであるのでしょうか? その内容は、どうなっていますか?
 

A6)後遺障害等級は全部で14等級あり、もっとも障害が重度なものが1級になります。
また、障害が残った身体の部位などの違いによって各号数が定められます。

 
たとえば、むち打ち症であれば次の後遺障害等級が認定されます。

12級13号:局部に頑固な神経症状を残すもの
14級9号:局部に神経症状を残すもの

詳しい内容については、後遺障害等級表で確認していただければと思います。

「自賠責後遺障害等級表」
【自賠法別表第1】 

後遺障害 保険金
(共済金)
1.神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、
  常に介護を要するもの
2.胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、
  常に介護を要するもの
4000万円

【自賠法別表第2】
後遺障害等級1級

後遺障害 保険金
(共済金)
1.両眼が失明したもの
2.咀嚼及び言語の機能を廃したもの
3.両上肢をひじ関節以上で失つたもの
4.両上肢の用を全廃したもの
5.両下肢をひざ関節以上で失つたもの
6.両下肢の用を全廃したもの
3000万円

【自賠法別表第1】
後遺障害等級2級
(介護が必要なもの)

後遺障害 保険金
(共済金)
1.神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
2.胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの

3000万円

【自賠法別表第2】
後遺障害等級2級

後遺障害 保険金
(共済金)
1. 一眼が失明し、他眼の視力が0.02以下になったもの
2. 両眼の視力が0.02以下になったもの
3. 両上肢を手関節以上で失ったもの
4. 両下肢を足関節以上で失ったもの
2590万円

後遺障害等級3級

後遺障害 保険金
(共済金)
1. 一眼が失明し、他眼の視力が0.06以下になったもの
2. 咀嚼又は言語の機能を廃したもの
3. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
4. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
5. 両手の手指の全部を失ったもの
2219万円

後遺障害等級4級

後遺障害 保険金
(共済金)
1. 両眼の視力が0.06以下になったもの
2. 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの
3. 両耳の聴力を全く失ったもの
4. 一上肢をひじ関節以上で失ったもの
5. 一下肢をひざ関節以上で失ったもの
6. 両手の手指の全部の用を廃したもの
7. 両足をリスフラン関節以上で失ったもの
1889万円

後遺障害等級5級

後遺障害 保険金
(共済金)
1. 一眼が失明し、他眼の視力が0.1以下になったもの
2. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
3. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
4. 一上肢を手関節以上で失ったもの
5. 一下肢を足関節以上で失ったもの
6. 一上肢の用を全廃したもの
7. 一下肢の用を全廃したもの
8. 両足の足指の全部を失ったもの
1574万円

後遺障害等級6級

後遺障害 保険金
(共済金)
1. 両眼の視力が0.1以下になったもの
2. 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの
3. 両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
4. 一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が
40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
5. 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの
6. 一上肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
7. 一下肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
8. 一手の五の手指又はおや指を含み四の手指を失ったもの
1296万円

後遺障害等級7級

後遺障害 保険金
(共済金)
1. 一眼が失明し、他眼の視力が0.6以下になったもの
2. 両耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
3. 一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
4. 神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
5. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
6. 一手のおや指を含み三の手指を失つたもの又はおや指以外の四の手指を失ったもの
7. 一手の五の手指又はおや指を含み四の手指の用を廃したもの
8. 一足をリスフラン関節以上で失ったもの
9. 一上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
10. 一下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
11. 両足の足指の全部の用を廃したもの
12. 外貌に著しい醜状を残すもの
13. 両側の睾丸を失ったもの
1051万円

後遺障害等級8級

後遺障害 保険金
(共済金)
1.一眼が失明し、又は一眼の視力が0.02以下になったもの
2.脊柱に運動障害を残すもの
3.一手のおや指を含み二の手指を失つたもの又はおや指以外の三の手指を失ったもの
4.一手のおや指を含み三の手指の用を廃したもの又はおや指以外の四の手指の用を廃したもの
5.一下肢を5センチメートル以上短縮したもの
6.一上肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
7.一下肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
8.一上肢に偽関節を残すもの
9.一下肢に偽関節を残すもの
10.一足の足指の全部を失ったもの
819万円

後遺障害等級9級

後遺障害 保険金
(共済金)
1.両眼の視力が0.6以下になったもの
2.一眼の視力が0.06以下になったもの
3.両眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
4.両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
5.鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
6.咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
7.両耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
8.一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの
9.一耳の聴力を全く失ったもの
10.神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
11.胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
12.一手のおや指又はおや指以外の二の手指を失ったもの
13.一手のおや指を含み二の手指の用を廃したもの又はおや指以外の三の手指の用を廃したもの
14.一足の第一の足指を含み二以上の足指を失ったもの
15.一足の足指の全部の用を廃したもの
16.外貌に相当程度の醜状を残すもの
17.生殖器に著しい障害を残すもの
616万円

後遺障害等級10級

後遺障害 保険金
(共済金)
1.一眼の視力が0.1以下になったもの
2.正面を見た場合に複視の症状を残すもの
3.咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの
4.14歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
5.両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの
6.一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
7.一手のおや指又はおや指以外の二の手指の用を廃したもの
8.一下肢を3センチメートル以上短縮したもの
9.一足の第一の足指又は他の四の足指を失ったもの
10.一上肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
11.一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
461万円

後遺障害等級11級

後遺障害 保険金
(共済金)
1.両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
2.両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
3.一眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
4.10歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
5.両耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
6.一耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
7.脊柱に変形を残すもの
8.一手のひとさし指、なか指又はくすり指を失ったもの
9.一足の第一の足指を含み二以上の足指の用を廃したもの
10.胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの
331万円

後遺障害等級12級

後遺障害 保険金
(共済金)
1.一眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
2.一眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
3.七歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
4.一耳の耳殻の大部分を欠損したもの
5.鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの
6.一上肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
7.一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
8.長管骨に変形を残すもの
9.一手のこ指を失ったもの
10.一手のひとさし指、なか指又はくすり指の用を廃したもの
11.一足の第二の足指を失ったもの第二の足指を含み二の足指を失ったもの又は第三の足指以下の三の足指を失ったもの
12.一足の第一の足指又は他の四の足指の用を廃したもの
13.局部に頑固な神経症状を残すもの
14.外貌に醜状を残すもの
224万円

後遺障害等級13級

後遺障害 保険金
(共済金)
1.一眼の視力が0.6以下になったもの
2.正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
3.一眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
4.両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
5.5歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
6.一手のこ指の用を廃したもの
7.一手のおや指の指骨の一部を失ったもの
8.一下肢を一センチメートル以上短縮したもの
9.一足の第三の足指以下の一又は二の足指を失ったもの
10.一足の第二の足指の用を廃したもの、第二の足指を含み二の足指の用を廃したもの又は第三の足指以下の三の足指の用を廃したもの
11.胸腹部臓器の機能に障害を残すもの
139万円

後遺障害等級14級

後遺障害 保険金
(共済金)
1.一眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
2.3歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
3.一耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
4.上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
5.下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
6.一手のおや指以外の手指の指骨の一部を失ったもの
7.一手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの
8.一足の第三の足指以下の一又は二の足指の用を廃したもの
9.局部に神経症状を残すもの
75万円

 

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Q7)後遺障害等級認定の申請方法を教えてください。
 
Q7)後遺障害等級認定の申請方法を教えてください。

A7)「事前認定」と「被害者請求」という2つの方法があります。

 
事前認定
・加害者が任意保険に加入していれば、その保険会社を通して申請手続きを行なってもらうもの。

・加害者側の任意保険会社が、被害者の方に対して自賠責保険金分も一括で支払うので、「任意一括払い制度」とも呼ばれる。

事前認定のメリット:被害者の方の手間がかからない(必要書類の用意などを任意保険会社が行なってくれるため)。

事前認定のデメリット:どのような書類や資料が提出されたのか被害者の方にはわからないため、間違った等級が認定されても、その理由を把握しにくい。

「被害者請求」
・被害者の方ご自身で、加害者が加入している自賠責保険会社に直接請求をするもの。

被害者請求のメリット:加害者側の任意保険会社を通さず、被害者自身で提出資料や書類を用意するので、後遺障害等級を把握しやすい。

              等級認定後すぐに自賠責保険金分を受け取ることができるので、経済的な余裕を持つことができる。

被害者請求のデメリット:被害者自身で提出書類などを用意しなければいけないので手間がかか    
               る。

このように、それぞれメリットとデメリットがあるので、ご自身の経済状態や家族の状況などを考えながら選択するのがよいでしょう。

 

Q8)後遺障害等級の申請はいつ行なえばいいのでしょうか? 認定されるまでには、どのくらいの期間がかかるのでしょうか?
 
Q8)後遺障害等級の申請はいつ行なえばいいのでしょうか? 認定されるまでには、どのくらいの期間がかかるのでしょうか?

A8)後遺障害等級認定の申請は、症状固定後すぐに行なうのがいいでしょう。

 
後遺障害等級認定を申請してから等級が認定されるまでは、通常、早い場合で1~2か月ほどかかります。

ただし、脊髄損傷や高次脳機能障害などの重症度の高い後遺障害や、判断が難しく追加の資料提出が必要なケースなどでは半年以上かかる場合もあります。

さて、後遺障害等級が認定されると、加害者側の任意保険会社から慰謝料などの損害賠償金額の提示があります。

この金額に納得がいかない場合は示談交渉が開始されるのですが、示談交渉はなかなか進まず、解決できないことが多くあります。

なぜなら、損害賠償金を少しでも多く受け取りたい被害者側と、支払額を抑えたい保険会社では求めることが正反対だからです。

<示談成立までの期間の目安>

物損事故 交通事故発生日から2~3ヵ月程度
後遺障害なしの人身事故 治療が終了し、金額提示から3ヵ月程度
後遺障害ありの人身事故 後遺障害等級が認定され、金額提示から3ヵ月程度
死亡事故 事故から半年~1年程度
物損事故
交通事故発生日から2~3ヵ月程度
後遺障害なしの人身事故
治療が終了し、
金額提示から3ヵ月程度
後遺障害ありの人身事故
後遺障害等級が認定され、
金額提示から3ヵ月程度
死亡事故
事故から半年~1年程度

ですから、解決までの期間をできるだけ短縮するためにも、後遺障害等級認定の申請は早めに行なうべきです。

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Q9)後遺障害等級認定の申請に必要な書類には、どのようなものがありますか?
 
Q9)後遺障害等級認定の申請に必要な書類には、どのようなものがありますか?

A9)後遺障害診断書など、さまざまな提出書類・資料が必要になります。

 
次のような書類・資料があるので、不備・不足がないように提出することが大切です。

<後遺障害等級認定で必要な主な書類・資料>

・支払請求書兼支払指図書
・交通事故証明書
・交通事故発生状況報告書
・診断書
・診療報酬明細書
・通院交通費明細書
・休業損害証明書
・印鑑証明書
・委任状(被害者本人が請求できないとき)
・自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書
・レントゲン、MRI画像等
・その他症状を裏付ける検査結果や意見書等の医学的な資料 など

 

Q10)後遺障害等級が認定されたのですが納得できません。どうしたらいいのでしょうか?
 
Q10)後遺障害等級が認定されたのですが納得できません。どうしたらいいのでしょうか?

A10)認定された等級に不服がある場合は、異議申立を申請することができます。

 
後遺障害等級の認定は、損害保険料率算出機構(損保料率機構)という機関が行ないます。

 

損保料率機構は提出された書類・資料からのみ審査をして、等級を決定しています。
ということは、提出書類や資料に不備、不足があると本来よりも低い等級が認定されてしまったり、等級自体が認定されないということがあるということです。

ですから、まずは必要な書類・資料を、正しく提出することが大切です。

そして、さらに大切なことは、異議申立で正しい等級が認定されるためには、新たな書類・資料を提出しなければいけないということです。

「等級に納得がいかない」「等級を上げてほしい」と訴えるだけでは、求める成果は得られないのです。

ですから、

・交通事故の後遺障害に詳しい医師に依頼して、正しい後遺障害診断書を作成してもらったり、必要な検査を行なってもらい、その資料を提出する。

・交通事故の後遺障害等級の実務に精通した弁護士に依頼して、内容を確認してもらい、不備・不足があれば必要なサポートを受ける。

ということが非常に重要になってくるのです。

 

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Q11)後遺障害等級認定の申請に締め切りはあるのでしょうか?
 

A11)交通事故の損害賠償権には「消滅時効」というものがあるので注意が必要です。

 
消滅時効とは、一定の時間が経過したために、あることの効力や権利が消滅する制度で、交通事故の慰謝料などの損害賠償にも適用されます。

1.自賠責保険に対する被害者請求の時効(傷害・死亡の場合)
・事故の翌日から3年
・後遺障害がある場合、症状固定日の翌日から3年

2.加害者に対する損害賠償請求権の時効
・「損害及び加害者を知った時」(民法724条)から、物損については3年、人身損害部分については5年
・事故日から20年を経過すれば、時効により損害賠償請求権は消滅する
(※損害および加害者がわからなかった場合でも)
・後遺障害がある場合は、人身損害の時効は症状固定日から5年
(※症状固定した時点で初めて後遺障害を含む損害について知ったことになるため)

消滅時効の後は、一切の損害賠償請求ができなくなってしまいます。

つまり、消滅時効により慰謝料などの損害賠償金が0(ゼロ)円になってしまうので、くれぐれも注意してください。

 

「後遺症と後遺障害等級の注意ポイントまとめ」

  1. 保険会社の症状固定の求めには安易に応じてはいけない
  2. 正しい後遺障害等級が認定されるためには必要な検査を行なう
  3. 認定された後遺障害等級は絶対に正しいものと思ってはいけない
  4. 認定された等級に不満がある場合は異議申立を行なう
  5. 損害賠償請求には時効があることを忘れてはいけない

 

これらについてお困りの場合は1人で悩まず、まずは一度、交通事故に強い弁護士にご相談ください。

 

参考サイト:
【入通院慰謝料】交通事故のケガの治療で注意したい「過剰診療」のポイント(交通事故相談SOS)
https://www.jikosos.net/basic/basic4/kajyousinryou

【交通事故の後遺症】等級認定と慰謝料・弁護士相談の必要性(交通事故相談SOS)
https://www.jikosos.net/basic/basic5/isyaryou-zougaku