【慰謝料】死亡慰謝料には相場があると聞きましたが、相場より金額が増えることはありますか?<弁護士解説>

最終更新日 2016年 03月30日
執筆:みらい総合法律事務所 弁護士 谷原誠

交通事故における死亡慰謝料について、弁護士が解説します。

交通事故の損害賠償実務では、裁判でも交渉でも、日弁連交通事故相談センターが発行している「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準」(赤い本)を参考に損害賠償額が算定されることになります。赤い本に記載されている死亡慰謝料の相場は下記の通りです。

被害者が一家の支柱である場合・・・・2800万円
被害者が母親・配偶者である場合・・・2500万円
被害者がその他である場合・・・・・・2000万円~2500万円
(その他…独身の男女、子供、幼児、高齢者等)

しかし、加害者に故意または重過失、あるいは交通事故後の対応が著しく不誠実であったというような事情がある場合には、死亡慰謝料が相場よりも増額されることがあります。
重過失には、飲酒、ひき逃げ、信号無視、無免許、著しいスピード違反などが挙げられます。

交通事故の死亡慰謝料を弁護士が増額を主張し、認めた裁判例として、以下のものがあります。

  • 交通事故の被害者男性が一家の支柱である事案で、加害者が、無免許、飲酒、居眠り運転により、対向車線に進出して被害車両と衝突し、事故後救助活動をせず、しかも自分は運転していない等虚偽の供述をし、被害者及びその長男も死亡させ、妻や娘にも重傷を負わせるなど、一家全体に重大な結果が生じさせた等の事情から、本人に2500万円、妻300万円、子供3人に各200万円、父母に各100万円の、合計3600万円の慰謝料を認めた事例。(さいたま地裁平成19年11月30日判決)
  • 交通事故の被害者が主婦兼アルバイトを行っていた女性である事案で、加害者が飲酒、居眠りにより事故を起こした場合、事故の悪質さや運転動機の身勝手さ、3人の子供の成長を見届けることなく死亡した被害者の無念さ等を考慮し、本人に2700万円、子供3人に各100万円の、合計3200万円の慰謝料を認めた事例。(東京地裁平成18年10月26日判決)
  • 交通事故の被害者が3歳と1歳の姉妹である事案で、加害者が飲酒運転で縁石にぶつかりながら蛇行運転をするなどして、料金所の職員に注意されたにもかかわらず運転を続け、サービスエリアでもさらにウイスキーを飲酒したような状態で被害車両に追突して炎上させ、被害車両に閉じ込められた姉妹を焼死させた等の事情から、被害者一人につき、本人分2600万円、父母各400万円の、合計3400万円の慰謝料を認めた事例。(東京地裁平成15年7月24日判決)

交通事故の死亡慰謝料の増額について、弁護士が解説しました。

死亡慰謝料を増額させるには、弁護士に依頼することをおすすめします。