【慰謝料】大切にしていたペットの犬を交通事故により亡くしてしまった場合、加害者に慰謝料を請求することができますか?<弁護士解説>

交通事故におけるペットの損害について、弁護士が解説します。

ペットは、民法上は「物」として扱われますので、ペットが死亡した場合でも物損という扱いになります。物損の場合は、原則として慰謝料は認められません。

したがって、ペットが死亡した場合でも、物損として当該ペットの一般的な購入価格相当額は損害として認められますが、慰謝料は認められないのが原則です。

しかし、現代社会において、ペットを飼う人は多く、飼い主にとっては、ペットは単なる物ではなく家族同然である、という考えの方も多いでしょう。ですので、交通事故によりペットを亡くしてしまった場合の飼い主の精神的苦痛は大きいものと考えられます。

したがって、ペットが死亡した場合の慰謝料を例外的に認めている下記裁判例もあります。

  • 愛犬が死亡した事案で、長年家族同然に飼っていたことから、慰謝料5万円を認めた事例。(東京高裁平成16年2月26日判決)
  • ペットのパピヨンが交通事故により死亡し、同じくシーズーが坐骨骨折した事案について、ペットの死傷による飼い主の慰謝料10万円を認めた事案。(大阪地裁平成18年3月22日判決)

また、死亡事案ではありませんが、ペットのラブラドールレトリバーが腰椎圧迫骨折の傷害を負い、後肢麻痺、排尿障害の後遺症が残った事案について、飼い主夫婦に計40万円の慰謝料を認めた事例もあります。(名古屋高裁平成20年9月23日判決)

ただし、上記は例外的な事例であり、また、認められたとしても慰謝料額は5万円~10万円程度と、人間の場合に比してかなり低い金額であるのが現状です。

以上、交通事故におけるペットの死亡による損害について、弁護士が解説しました。

交通事故でペットが死亡し、その損害についてトラブルになった時は、弁護士にご相談ください。