交通事故における過失相殺とは?

最終更新日 2014年 01月29日
監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所 代表社員 弁護士 谷原誠 監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所
代表社員 弁護士 谷原誠

過失相殺とは、交通事故の発生や、事故による損害の拡大について、被害者側に過失がある場合に、その過失割合に基づいて損害賠償額を減額することです。

たとえば、被害者の過失割合が20%で、損害賠償額が総額で1000万円の事案の場合、被害者の受け取れる損害賠償金は、1000万円の20%である200万円を減額した800万円となります。

被害者の過失割合がどの程度になるかは、事故類型ごとに過失割合を定型化してその基準を定めた書籍「民事交通事故訴訟における過失相殺率の認定基準」(別冊判例タイムズ第16号)をもとに算定します。

事故類型は、大きく分けて、①歩行者と四輪車・単車との事故、②四輪車同士の事故、③単車と四輪車との事故、④自転車と四輪車・単車との事故、⑤高速道路上の事故、の5つがあります。これらの事故類型の基本の過失割合を基礎とし、個別の事案について修正要素を考慮して過失割合を決定します。

任意保険の場合、被害者側に少しでも過失が認められる場合には、加害者側の任意保険会社は必ず過失相殺を主張してきますが、自賠責保険の場合は、被害者側の過失が70%未満であれば、減額されず全額が支払われます。これは、自賠責保険制度が、被害者の救済を目的とした制度であるためです。

なお、物損の示談を先行して行い過失相殺がなされた場合でも、人損の過失割合が物損と必ず同じ割合になるわけではなく、物損とは異なる過失割合が認定されることもあります。

また、事故態様における過失ではなく、治療の段階についても、被害者の心理的な理由によって通常よりも治療が長期化した等の事情があり、損害が拡大した場合には、過失相殺の類推適用によって被害者の損害賠償額から減額することもあります。

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