高速道路上の駐車車両との交通事故

最終更新日 2015年 11月09日
監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所 代表社員 弁護士 谷原誠 監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所
代表社員 弁護士 谷原誠

Q.自動車で高速道路を走っていたところ、前方に停車していた自動車に気づくのが遅れて追突してしまいました。普通は高速道路で停車してはいけないと思うのですが、この場合でも追突してしまった私の方が100%責任を負わなければならないのでしょうか?

高速道路上の駐車車両との交通事故に関し、弁護士が解説します。

○高速道路は原則駐停車禁止

一般の道路での交通事故の場合、通常は追突車が100%責任を負うのが原則です。
そこから、交通事故の具体的な状況を考慮して、たとえば、停車していた場所が駐停車禁止区域であったり、夜間で見えづらい状況であったり、非常点滅灯がついていなかった等の事情がある場合には、過失割に修正を加えて、追突された方の過失も10~20%程度認められる可能性があります。

しかし、高速道路の場合は、一般道路と異なり、原則として高速道路内の駐停車が禁止されています。例外的に駐停車が認められる場合について、法律で以下①~⑤の場合と決められているのです。(道路交通法75条の8)

①法令の規定若しくは警察官の命令により、又は危険を防止するため一時停止する場合。
②駐車の用に供するため区画された場所において停車し、又は駐車するとき。
③故障その他の理由により停車し、又は駐車することがやむを得ない場合において、停車又は駐車のため十分な幅員がある路肩又は路側帯に停車し、又は駐車するとき。
④路線バスが、その属する運行系統に係る停留所等において、乗客の乗降のため停車し、又は運行時間を調整するため駐車するとき。
⑤料金支払いのため料金徴収所において停車するとき。

ですので、高速道路における交通事故の場合は、追突されてしまった停車車両の方の過失も、一般道路と比べて、認められることが多いということになります。

過去の交通事故の裁判例でも、ボンネットが開いてしまったため追越車線上に停車し、フラッシャーランプを点灯したのみで他に衝突防止措置を行わないでいたところ、停車した約2分後に自動車に追突された事案について、停車車両の運転手の過失を65%としたものがあります(名古屋地裁 昭和50年1月29日判決)。

今回の質問の場合でも、追突された車両が停車していた理由(停車に正当な理由があるのか否か)、停車方法が適切であったか(停止表示機材(三角表示板等)の設置を行っていたか等)などの事情を考慮し、停車理由や方法が適切でなかったと判断された場合には、追突された方にも過失が認められることになるでしょう。

なお、高速道路内で、軽微な追突事故や、自動車の故障のため停車していて、様子を見るために車から降りて車道にでたところを、後方から走行してきた車両に衝突されて死亡してしまったなどの痛ましい交通事故が多く起きています。やむを得ない事情があって停車する場合でも、周囲の状況をよく確認して行動し、被害を広げないように注意することが大切です。

「交通事故の被害者が弁護士に相談すべき7つの理由と2つの注意点」は、こちらです。

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