交通事故で、高次脳機能障害で7級4号、左鎖骨の変形障害で12級5号、左耳難聴・耳鳴りで12級相当、これらを併合して後遺障害等級併合6級に認定された事案

交通事故で、高次脳機能障害等で慰謝料が増額した判例を弁護士が解説します。

【交通事故の判決】

仙台地裁平成20年3月26日判決(自動車保険ジャーナル・第1734号・6)

【死亡・後遺障害等級】
後遺障害等級併合6級

【損害額合計】
37,601,125円

【慰謝料額】
合計14,000,000円
後遺症慰謝料の本人分として、13,000,000円
近親者(被害者の妻)に1,000,000円

【交通事故の概要】
平成15年1月18日午後1時50分ころ、被害者が、仙台市若林区内の交差点を自転車で直進中、加害者の乗用車が右折してきて衝突した。被害者は、左側頭骨骨折、左硬膜外血腫、右硬膜下血腫、右側頭葉部脳挫傷、左鎖骨骨折等の傷害を負い、左鎖骨骨折による鎖骨部変形について平成15年9月2日、左耳の難聴・耳鳴り等について平成15年9月11日、高次脳機能障害について平成16年3月29日に症状固定した。被害者の後遺障害は、高次脳機能障害で7級4号、左鎖骨の変形障害で12級5号、左耳難聴・耳鳴りで12級相当、これらを併合して後遺障害等級併合6級に認定された。
被害者は、交通事故当時55歳の男性で、早期退職し、非常勤嘱託職員に転職した直後であった。
原告は、被害者、被害者の妻である。
原告が弁護士に依頼し、弁護士が代理人として提訴。

【判例要旨】

(裁判基準額 11,800,000円)

本件交通事故では、以下の事情から、14,000,000円の後遺症慰謝料を認めた。

①被害者は、高次脳機能障害により、それまでの温厚で、意欲的に仕事に取り組む人柄から著しい人格の変化を強いられたため、本格的な再就職、長らく単身赴任のため別居していた家族との円満な同居生活、趣味など、勤務先を退職したときに考えていた希望のほとんどすべてをかなえることができなくなったこと。
②被害者の妻は、長らく単身赴任のため別居していた被害者との円満な同居生活を楽しもうとした矢先、本件交通事故により、生活が一変し、温厚だったはずの被害者から、それまで振るわれたことのない暴力を振るわれたり、暴言を言われながら、人格の変化を強いられた被害者との生活を余儀なくされていること等から、被害者の妻の苦痛は被害者の生命が害された場合にも比肩できるといえること。

以上、交通事故で高次脳機能障害等により併合6級が認定された事案で、慰謝料を増額した判例を弁護士が解説しました。

交通事故で高次脳機能障害が争いになった時は、弁護士にご相談ください。

「交通事故の被害者が弁護士に相談すべき7つの理由と2つの注意点」は、こちらです。
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