交通事故で遷延性意識障害の後遺障害が残り、後遺障害等級1級1号に認定された事案

交通事故で遷延性意識障害の後遺症を残した事案で、慰謝料を増額した判例を弁護士が解説します。

【交通事故の判決】

仙台地裁平成19年6月8日判決(自動車保険ジャーナル第1737号・3)

【死亡・後遺障害等級】
後遺障害等級1級1号

【損害額合計】
340,147,437円

【慰謝料額】
合計36,000,000円
後遺症慰謝料の本人分として、30,000,000円
近親者2名(被害者の両親)に各3,000,000円

【交通事故の概要】
平成15年5月22日午後2時ころ、仙台市青葉区内の歩道を被害者が歩いていたところ、加害者の乗用車と衝突し暴走した他の乗用車に衝突された。被害者は、右急性硬膜下血腫、右広範囲脳挫傷、右急性硬膜外血腫等の傷害を負い、平成16年11月22日に症状固定した。被害者には遷延性意識障害の後遺障害が残り、後遺障害等級1級1号に認定された。
被害者は、事故当時25歳の女性で、会社員である。
原告は、被害者、被害者の両親である。
原告らが弁護士に依頼し、弁護士が代理人として提訴。

【判例要旨】

(裁判基準額 28,000,000円)

本件交通事故では、以下の事情から、合計で、36,000,000円の後遺症慰謝料を認めた。

①被害者は、何の落ち度もないのに交通事故の巻き添えとなって瀕死の重傷を負わされ、多数回に及ぶ手術や長期間の困難な治療にも耐えて生命こそ維持されたものの、遷延性意識障害の後遺障害が残り、1日24時間を通じて介護を受けない限り生命を維持し難い状態に置かれるという悲惨な境遇に置かれ、交通事故によって25歳の若い女性として仕事に意欲を燃やしたり、結婚して家庭生活を営むという幸せを奪われたこと。
②被害者の両親は、被害者を慈しみ育てその将来を楽しみにしていたであろうにもかかわらず、交通事故によって、被害者に自分たちの老後を託すどころか、被害者の介護にこれからの人生の大半を費やすことを余儀なくされており、親として愛娘が死亡したに勝るとも劣らない苦痛を味合わされたであろうこと。

以上、交通事故で遷延性意識障害の後遺症を残し、後遺障害等級1級が認定された事案で、慰謝料増額をした判例について、弁護士が解説しました。

遷延性意識障害の後遺症が残った場合には、弁護士にご相談ください。

「交通事故の被害者が弁護士に相談すべき7つの理由と2つの注意点」は、こちらです。
交通事故弁護士