交通事故で両下肢麻痺、膀胱直腸障害等の後遺障害が残り、後遺障害等級1級1号に認定された事案

交通事故で両下肢麻痺等の後遺症が残った事案で、慰謝料を増額した判例を弁護士が解説します。

【交通事故の判決】

さいたま地裁平成22年9月27日判決(交通事故民事裁判例集43巻・5号・1232頁)

【死亡・後遺障害等級】
後遺障害等級1級1号

【損害額合計】
266,692,727円

【慰謝料額】
合計38,000,000円
後遺症慰謝料の本人分として、30,000,000円
近親者2名(被害者の両親)に各4,000,000円

【交通事故の概要】
平成16年12月5日午後11時45分頃、茨城県内で被害者が乗用車を運転中、後方を走行していた加害者の普通貨物自動車から約10分間にわたり不必要に接近されるなどのあおり行為を受け、それにより心理的圧迫を受けて運転操作を誤り、対向車線に出て他の乗用車に衝突後、自車線に戻って加害者の普通貨物車に衝突した。被害者は、胸髄損傷の傷害を負い、平成17年8月28日に症状固定した。被害者には両下肢麻痺、膀胱直腸障害等の後遺障害が残り、後遺障害等級1級1号に認定された。
被害者は、交通事故当時31歳の男性で、高校卒業後米国に留学中で、一時帰国していた。
原告は、被害者の両親、被害者の弟である。
原告らが弁護士に依頼し、弁護士が原告らの代理人として提訴した。

【判例要旨】

(裁判基準額 28,000,000円)

本件交通事故では、以下の事情から、合計で、38,000,000円の後遺症慰謝料を認めた。

①被害者は、交通事故により、座骨が粉砕骨折したことなどにより、形成手術を受けたものの、体が斜めになっていて、医師から、今後3回くらい手術を必要とすると言われていること。
②被害者が膀胱炎になっており、そのための検査が必要不可欠であるほか、よく高熱が出るため、毎週3回の便出し、日々のカテーテルを使用した尿出し(自己導尿)の際に、座薬、消炎剤等の薬剤を使用することが将来にわたり必要であること。
③交通事故が加害者の危険なあおり行為に起因していること。
④被害者の両親は、長男である被害者が交通事故により重大な障害を負ったことにより、被害者の死亡にも比肩すべき精神的苦痛を被ったと認められること。

以上、交通事故で31歳男性が両下肢麻痺等の後遺症により後遺障害等級1級が認定された事案を弁護士が解説しました。

交通事故で後遺障害等級1級が認定された時は、弁護士にご相談ください。

「交通事故の被害者が弁護士に相談すべき7つの理由と2つの注意点」は、こちらです。
交通事故弁護士