交通事故で見当識障害、注意障害、集中力低下等の高次脳機能障害、右半身不全麻痺(右上肢巧緻障害)の障害が残り、後遺障害等級2級1号に認定された事案

交通事故で高次脳機能障害の後遺症が残った事案で、慰謝料を増額した判決を弁護士が解説します。

【交通事故の判決】

東京地裁平成19年2月14日判決(交通事故民事裁判例集40巻・1号・213頁)

【死亡・後遺障害等級】
後遺障害等級2級1号

【損害額合計】
108,700,813円

【慰謝料額】
合計26,000,000円
後遺症慰謝料の本人分として、25,000,000円
近親者(被害者の夫)に1,000,000円

【交通事故の概要】
平成15年5月24日午前9時59分ころ、被害者が東京都豊島区内の一方通行道路の交差点を自転車で直進中、加害者の乗用車が一時停止を無視して進入してきて衝突した。被害者は、高次脳機能障害を伴う頭蓋骨骨折、脳挫傷、急性硬摸下血腫、外傷性脳内血腫の傷害を負い、平成16年7月12日に症状固定した。被害者には、見当識障害、注意障害、集中力低下等の高次脳機能障害、右半身不全麻痺(右上肢巧緻障害)の障害が残り、後遺障害等級2級1号に認定された。
被害者は、交通事故当時66歳の女性で、主婦である。
原告は、被害者、被害者の夫である。
原告らが弁護士に依頼し、弁護士が代理人として提訴。

【判例要旨】

(裁判基準額 23,700,000円)

本件交通事故では、以下の事情から、合計で、26,000,000円の後遺症慰謝料を認めた。

①交通事故が、加害者が視線を助手席裏のポケットに向けた脇見運転で一時停止を無視したことに原因があること。
②交通事故後、加害者が、現場に駆けつけた警察官に対し、虚偽の事実を述べ、責任を否定する態度を示し、刑事事件の起訴後に至るまで被害者との衝突の事実を否定し続けたこと。
③被害者の後遺障害が2級相当の重篤なものであること。
④主たる介護者である夫には相当の負担があると認められることなど。

以上、66歳女性が、交通事故により、高次脳機能障害の後遺症を残し、後遺障害等級2級が認定された事案で、慰謝料を増額した判例を弁護士が解説しました。

交通事故による高次脳機能障害でお悩みの方は、弁護士にご相談ください。