交通事故で記銘力障害、注意障害、遂行機能障害、性格変化等の高次脳機能障害及び左片麻痺の障害が残り、後遺障害等級2級1号に認定された事案

交通事故で高次脳機能障害の後遺症が残った事案で、慰謝料を増額した判例を弁護士が解説しました。

【交通事故の判決】

鹿児島地裁鹿屋支部平成21年1月29日判決(自動車保険ジャーナル・第1826号・16)

【死亡・後遺障害等級】
後遺障害等級2級1号

【損害額合計】
249,697,170円

【慰謝料額】

合計34,500,000円
後遺症慰謝料の本人分として、31,000,000円
被害者の両親に各1,500,000円
被害者の妹に500,000円

【交通事故の概要】
平成14年11月16日、被害者が自転車で信号機のない交差点を横断しようとしたところ、加害者の乗用車と出合頭衝突した。被害者は頭部外傷を負い、平成17年5月18日に症状固定した。被害者には、記銘力障害、注意障害、遂行機能障害、性格変化等の高次脳機能障害及び左片麻痺の障害が残り、後遺障害等級2級1号に認定された。
被害者は、交通事故当時12歳の男子中学生である。
原告は、被害者、被害者の両親、被害者の妹である。
原告らは弁護士に依頼し、弁護士が代理人として提訴。

【判例要旨】

(裁判基準額 23,700,000円)

本件交通事故では、以下の事情から、合計で、34,500,000円の後遺症慰謝料を認めた。

①被害者の後遺障害の程度が重く、特に記銘力障害により生涯苦しみ続けることが予想され、夢であった警察官になることを含めて通常の就労は完全に諦めざるを得ず、結婚等も想定困難であって、人生の喜びや楽しみ、生き甲斐等の多くを諦めなければならない状況であり、被害者にとっては死亡にも匹敵する程度の精神的苦痛があると考えられること。
②被害者は今後も将来にかけて、少なからず通院やリハビリをすることにより病状を把握し、これに対処する必要があること。
③被害者の両親及び妹は、被害者が後遺障害を負ったことにより、親子や兄妹間の交流に著しい制約が課され、その精神的苦痛は、被害者の死亡に比肩すべき深いものであるといえること。

以上、交通事故で12歳男子が高次脳機能障害等の後遺症により、後遺障害等級2級が認定された事案で、慰謝料を増額した判例について、弁護士が解説しました。

高次脳機能障害でお悩みの方は、弁護士にご相談ください。

「交通事故の被害者が弁護士に相談すべき7つの理由と2つの注意点」は、こちらです。
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