交通事故で、左上肢のRSDについて後遺障害等級12級12号、左上肢機能障害について身体障害程度等級3級、左下肢機能障害について身体障害程度等級4級、併合して身体障害程度等級2級、解離性健忘症により精神障害等級1級に認定された事案

交通事故で、左上肢のRSDの後遺症が残った事案について、慰謝料が増額された判例を、弁護士が解説します。

【交通事故の判決】

東京地裁平成19年7月23日判決(交通事故民事裁判例集40巻・4号・919頁)

【死亡・後遺障害等級】
後遺障害等級12級12号
ただし、RSDによる労働能力喪失率は56%と認定(12級の場合の労働能力喪失率は通常14%)

【損害額合計】
84,144,127円

【慰謝料額】
12,000,000円

【交通事故の概要】
平成14年10月5日、被害者が赤信号で停車中、後方から加害者の乗用車に衝突された。被害者は、外傷性頚部症候群、解離性健忘症、左上肢反射性交感神経性ジストロフィー(RSD)、左下肢知覚鈍麻・運動障害・疼痛、胸部交感神経切除後左眼眼裂狭小、右上半身代償性発汗等の傷害を負い、平成16年2月18日に症状固定した。被害者の後遺障害は、左上肢のRSDについて後遺障害等級12級12号に認定された。また、左上肢機能障害について身体障害程度等級3級、左下肢機能障害について身体障害程度等級4級、併合して身体障害程度等級2級に認定された。さらに、解離性健忘症により精神障害等級1級に認定された。
被害者は、交通事故当時35歳の男性で、システムエンジニアである。
被害者が弁護士に依頼し、弁護士が被害者の代理人として提訴した。

【判例要旨】

(裁判基準額 10,000,000円)

本件交通事故では、以下の事情から、12,000,000円の後遺症慰謝料を認めた。

①被害者のRSDは、後遺障害等級では12級12号に認定されているが、左上肢の激痛を除くため左胸部交感神経節切除術を受け、症状固定後もブロック療法を最低でも週3日は受けていることから、RSDの程度を軽易な労務以外の労働に常に差し支える程度の疼痛であると認定し、労働能力喪失率を56%とした上で、現在の状態を維持するために今後も治療を継続しなければならないことなどを考慮した。

以上、左上肢のRSDで後遺障害等級12級が認定され、慰謝料額が問題となった事案を、弁護士が解説しました。

交通事故でRSDの後遺障害が問題となった場合は、弁護士にご相談ください。

「交通事故の被害者が弁護士に相談すべき7つの理由と2つの注意点」は、こちらです。
交通事故弁護士