交通事故による複視で後遺障害等級10級相当に認定された事案

交通事故で複視の後遺症が残った事案で、慰謝料を増額した判例を弁護士が解説します。

【交通事故の判決】

東京地裁平成18年12月25日判決(自動車保険ジャーナル・第1714号・2)

【死亡・後遺障害等級】
後遺障害等級10級

【損害額合計】
38,568,891円

【慰謝料額】
8,000,000円

【交通事故の概要】
平成15年6月18日午前8時30分ころ、川崎市高津区内の交差点を被害者が自転車で直進中、左方の道路から進入してきた加害者の普通乗用自動車に衝突されて転倒した。被害者は、頭部外傷、急性硬膜下血腫、顔面外傷、肺挫傷、肋骨骨折、両滑車神経麻痺等の傷害を負い、平成16年8月24日に症状固定した。被害者の後遺障害は、複視で後遺障害等級10級相当に認定された。
被害者は、交通事故当時49歳の女性で、看護師である。
被害者が弁護士に依頼し、弁護士が代理人として提訴。

【判例要旨】

(裁判基準額 5,500,000円)

本件交通事故では、以下の事情から、8,000,000円の後遺症慰謝料を認めた。

①被害者の看護師という職業にかんがみると、眼の異常がその業務遂行に及ぼす影響は多大であり、複視の影響により、看護師としての業務に従事することができなくなり、退職を余儀なくされたものと認められるから、被害者の後遺障害による労働能力喪失率は40%であると認定したこと。(通常後遺障害等級10級の労働能力喪失率は27%とされる)
②左肩関節の機能障害について、労働能力に影響を与えないものの、運動可能領域の制限が認められること。
③眼の障害が日常生活に及ぼす様々な支障を考慮した。

以上、交通事故で看護師が複視の後遺症を残し、後遺障害等級10級が認定された事案で、慰謝料を増額した判例について、弁護士が解説しました。

交通事故による複視の後遺症でお悩みの方は弁護士にご相談ください。

「交通事故の被害者が弁護士に相談すべき7つの理由と2つの注意点」は、こちらです。
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