交通事故で頭痛、頭重感、両上肢の神経症状等の症状が残り、後遺障害等級14級相当に認定された事案

交通事故で頭痛等の後遺症が残った事案において、慰謝料を増額した判例を弁護士が解説します。

【交通事故の判決】

大阪地裁 平成14年5月28日判決(交通事故民事裁判例集35巻・3号・726頁)

【死亡・後遺障害等級】
後遺障害等級14級相当

【損害額合計】
6,856,976円

【慰謝料額】
1,500,000円

【交通事故の概要】
平成8年1月11日午前7時25分ころ、大阪府富田林市内のT字型交差点において、被害者が普通貨物自動車で直進中、交差点に進入し大回りで左折してきた加害者の普通乗用自動車がセンターラインをオーバーしたため、被害者の車両と衝突した。被害者は、頭部打撲、外傷性頸部症候群の傷害を負い、平成8年7月30日に症状固定した。被害者には、頭痛、頭重感、両上肢の神経症状等の症状が残り、後遺障害等級14級相当に認定された。
被害者は、交通事故当時46歳の男性で、会社員である。
被害者は、交通事故の約4年前からべーチェット病と診断され、治療を行っていた。べーチェット病とは、多臓器侵襲性の原因不明の難治性疾患であり、口腔粘膜のアフタ性潰瘍、結節性紅斑や毛嚢炎などの皮膚症状、眼のぶどう膜炎及び外陰部潰瘍を主な症状として、急性炎症発作を繰り返しつつ慢性の経過をたどる疾病である。
被害者の第12胸椎圧迫骨折、両下肢不全麻痺、膀胱直腸障害については、ベーチェット病によるものとされ、本件交通事故との因果関係は否定された。
被害者が弁護士に依頼し、弁護士は代理人として提訴。

【判例要旨】

(裁判基準額 1,100,000円)

本件交通事故では、以下の事情から、1,500,000円の後遺症慰謝料を認めた。

・被害者の既存障害であるべーチェット病の内容・経過、べーチェット病の進行経過に照らし、本件交通事故によるストレスが多少ともべーチェット病の進行を速めた可能性(蓋然性までには至らないが)の存在を認める余地も全くないわけではないこと。

以上、交通事故で46歳の男性が頭痛等の後遺症が残った事案で、慰謝料を増額した判例について、弁護士が解説しました。

後遺症が残った事案で慰謝料増額が争いになった時は、弁護士にご相談ください。

「交通事故の被害者が弁護士に相談すべき7つの理由と2つの注意点」は、こちらです。
交通事故弁護士