交通事故で頸部痛等の神経症状について14級10号、両膝の疼痛等の神経症状について14級10号、これらを併合して後遺障害等級併合14級に認定された事案

交通事故により神経症状が残った事案で、慰謝料を増額した判例を弁護士が解説します。

【交通事故の判決】

東京地裁 平成16年2月27日判決(交通事故民事裁判例集37巻・1号・240頁)

【死亡・後遺障害等級】
後遺障害等級併合14級

【損害額合計】
9,246,651円

【慰謝料額】
2,500,000円

【交通事故の概要】
平成7年9月14日午後2時10分ころ、東京都千代田区内を被害者が自転車で進行中、前方で加害者のタクシーが停車し、乗客を降ろすため後部ドアを開けたため被害者に衝突し、被害者が転倒した。被害者は、頸椎捻挫、右膝外側側副靱帯損傷、左膝及び右下腿挫傷の傷害を負い、平成9年9月3日に症状固定した。被害者の後遺障害は、頸部痛等の神経症状について14級10号、両膝の疼痛等の神経症状について14級10号、これらを併合して後遺障害等級併合14級に認定された。
被害者は、交通事故当時31歳の男性で、会社員である。
被害者は弁護士に依頼し、弁護士は代理人として提訴。

【判例要旨】

(裁判基準額 1,100,000円)

本件交通事故では、以下の事情から、2,500,000円の後遺症慰謝料を認めた。

①被害者が、本件交通事故後、勤務先の会社から勤務形態の変更という温情ある処遇を受けたが、かえって、上記処遇は他の社員に負担をかけ、また、人件費等を増加させるなどの問題を生じさせるものとなり、このような状況の下、被害者が後遺障害による体調不良を理由に休暇を申し出たことで、社内の不満・反発を招き、結局は依願退職を余儀なくされたという事情があり、本件交通事故が退職に原因を与えたことは否定できないこと。
②本件交通事故は、加害者が左後方の安全確認を怠ってドアを開けたことにより生じたものであり、被害者に落ち度は見当たらないこと。
③被害者は、症状固定後も整骨院等に通っているのであり、施術費等を自己負担をしてでも施術等を受けて疼痛を軽快させたいと思う程度の症状に苛まれていたと認められること。
④加害者のタクシー会社の担当者の被害者に対する本件交通事故後の対応が誠実さを欠いたものであったこと。

以上、交通事故により頚部痛等の神経症状の後遺症が残った事案で、慰謝料を増額した判例を、弁護士が解説しました。

神経症状の後遺症で慰謝料増額が争いになった時は、弁護士にご相談ください。

「交通事故の被害者が弁護士に相談すべき7つの理由と2つの注意点」は、こちらです。
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