交通事故で弁護士に依頼する最適なタイミングとは?


交通事故の示談交渉とは?

交通事故でケガを負った場合、被害者がやらなければいけない大切なことのひとつに「示談交渉」があります。

示談交渉とは、被害者が受けた損害に対してお金で賠償するために、加害者側の保険会社が提示してくる示談金(損害賠償金)について話し合い、決めていくことです。

ケガを負ったことにより後遺障害が残った場合、被害者としては元の健康な体を返してほしいと思うでしょう。

しかし、それは難しいためにお金で損害賠償をするということになっているのです。

示談交渉を被害者が自分で解決できればよいのですが、実は、そう簡単ではありません。

場合によっては弁護士に依頼することもあると思いますが、依頼するとしたら、どのタイミングが最適なのでしょうか?
 

交通事故発生から示談交渉までの10のステップ

交通事故が発生してから示談の成立までには順序があり、およそ次のような経過をたどります。

(1)交通事故発生

(2)事故状況や相手(加害者)の身元の確認

(3)警察への通報、実況見分調書の作成

(4)加害者、被害者双方の保険会社への通知

 

(5)ケガの治療

(6)治療完了により症状固定

(7)後遺障害等級の認定により賠償損害額確定

 

(8)加害者側の保険会社と示談交渉を開始

(9)示談成立、法的手続き

(10)示談が決裂した時は紛争処理機関や法的機関へ相談

 

交通死亡事故の場合の注意ポイント

交通事故により被害者が死亡した場合、警察からの聞き取り調査への協力や加害者側の保険会社との示談交渉などはご家族が進めていかなければいけません。

その際も、さまざまな手続きがあり、注意するべきポイントがあります。

 

示談金(損害賠償金)の3つの支払い基準を知る

被害者の方の後遺障害等級が認定されると、まずは自賠責保険から損害賠償金が支払われます。

これは、自動車を運転する者は自賠責保険に加入しなければいけないと法律により義務付けられているからです。

次に、自賠責保険では足りない分について加害者が加入している任意保険会社と示談交渉をしていくという順番になります。

その際、被害者が知っておくべきなのは示談金には3つの基準があり、それぞれ相場の金額が違うということです。

自賠責基準

自賠責保険では被害者の後遺障害等級によって金額の基準が決まっていますが、これを自賠責基準といいます。

自賠責法別表第1
第1級 4000万円
第2級 3000万円

自賠責法別表第2
第1級 3000万円
第2級 2590万円
第3級 2219万円
第4級 1889万円
第5級 1574万円
第6級 1296万円
第7級 1051万円
第8級  819万円
第9級  616万円
第10級 461万円
第11級 331万円
第12級 224万円
第13級 139万円
第14級  75万円

自賠責基準の相場では、被害者が死亡した場合は3000万円、傷害による損害の場合は120万円、介護が必要な後遺障害が残った場合は4000万~3000万円となっています。

また、その他の後遺障害の場合は、上記の表のように後遺障害等級に応じて金額の相場が決まっています。

自賠責基準では被害者に対する補償として、最低限の金額が設定されています。
そのため、3つある基準の中ではもっとも低い金額となります。

任意保険基準

交通事故を起こした場合、自賠責保険から支払われる保険金だけでは被害者への損害賠償金を賄えない場合があります。

そうした場合を想定して、任意の自動車保険に加入する人は多いと思います。

それぞれの保険会社がさまざまな保険商品を発売していますが、保険会社ごとに独自に設定しているのが任意保険基準です。

保険会社は、それぞれの社内内部基準によって算出した損害賠償金を被害者に提示してきますが、この金額は自賠責基準よりも高く、次に説明する弁護士基準(裁判基準)よりは低く、ちょうど中間くらいの金額が設定されています。

しかし、任意保険基準による金額は本来被害者が受け取ることができる金額よりも低く設定されていることがほとんどだということに注意が必要です。

弁護士基準(裁判基準)

保険会社が提示してきた金額に納得がいかず示談交渉が決裂した場合、その判断は裁判の場に移されます。

弁護士基準(裁判基準)は、裁判をした場合に認められる可能性が高い基準のことで、3つの基準の中ではもっとも金額が高くなります。

弁護士基準(裁判基準)は、実際の交通事故の裁判の事例から導き出された損害賠償金の基準ですから、法的根拠がもとになっています。

そのため、そもそも本来、被害者が手にすることができるのがこの弁護士基準(裁判基準)による示談金(損害賠償金)ということになります。

 

示談交渉を弁護士に依頼したほうがいい理由

ところで、示談交渉には注意が必要です。

なぜなら、交渉相手である保険会社の担当者は日常的に示談交渉を仕事としているプロですから、知識も経験も豊富です。

そして、提示される金額はそもそも被害者が受け取ることができる金額よりも低い場合が多いことをご存じでしょうか?

すると、多くの場合で被害者は提示された金額が正しいと思ってしまい、本来であれば手にすることができる金額よりも数分の1、場合によっては数十分の1という低い金額で示談してしまう、ということが起きてしまう可能性があります。

このように、基本的に不利なアウェー状態で示談交渉を進めなければいけないため、対抗するには被害者のほうにも交通事故と保険に関する知識が必要です。

しかし、交通事故や保険についての詳しい知識や実務経験がある人など、ほとんどいないのが現実です。

そうした時に、被害者の強い味方になるのが交通事故実務に精通した弁護士です。

交通事故に詳しい弁護士は法律などの専門知識を駆使して保険会社と交渉をしていき、示談金の増額を勝ち取ることができるのです。

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弁護士に依頼するベストのタイミングとは?

ところで、物事にはタイミングがあるように、交通事故の処理を弁護士に依頼するのにも適切なタイミングというものがあります。

そして、そのタイミングは、交通事故の状況やケガの程度によって異なります。

また、場合によっては、弁護士に依頼すると、損害賠償金の最終的な手取額が少なくなってしまうケースもあるので、何でも依頼すればよいというわけではありません。

ここでは交通事故とケガのケースごとに解説します。

死亡事故の場合

死亡事故の場合、通常は亡くなった方の四十九日が終わった頃、加害者側の保険会社から連絡が入り、示談交渉が始まります。

そのため、このタイミングで弁護士に相談するのがいいでしょう。

理由は4つあります。
①死亡事故の場合は、事故後の被害者の治療や後遺障害は発生しないので、損害賠償額がすぐに確定するため。

②早く依頼した方が結果的に示談を早く解決できるため。

ご家族を亡くして悲嘆にくれている状況で保険会社とお金の交渉をするのは精神的につらいものですから、早くに弁護士に依頼をして、煩わしい示談交渉を任せたほうがご遺族にとっては負担が少なく済みます。

③刑事事件で加害者の量刑が確定する前に示談交渉が成立してしまうと、刑が軽くなってしまうため。

これは、おそらく多くの方が知らないことだと思いますので、少し説明します。

交通死亡事故の加害者には、「刑事責任」、「民事責任」、「行政責任」の3つの責任が発生します。

刑事責任とは、「自動車運転死傷行為処罰法」や「道路交通法」などの交通事故に関わる法律により加害者が罰金刑、懲役刑、禁錮刑などの刑罰に処せられることです。

民事責任とは、被害者に与えた損害を賠償する責任のことで、損害賠償請求や示談交渉などに大きく関わってきます。

行政責任とは、「免許取り消し」や「免許停止」などの行政処分を加害者が受けることです。

交通事故では、この3つに関する手続きが並行して進んでいくため、刑事事件で加害者の量刑が確定する前に示談交渉で書類に判を押してしまうと、「被害者への弁償が行なわれて、遺族の精神的損害は回復した」とみなされて、結果として加害者の量刑が軽くなってしまうのです。

こうしたことは法的な問題が関わってきますので、まずは弁護士に相談してみることをお勧めします。

④遺族が加害者の刑事裁判に参加するための援助を得られる。

加害者の刑事事件は、国家対加害者の関係であり、通常、被害者は刑事事件に参加することができません。

しかし、交通死亡事故の場合には、被害者の遺族が刑事事件に参加し、意見を述べたりできる制度があります。

「被害者参加制度」というものです。

この場合、どのように手続に参加すればよいか、知っている人は、ほとんどいないでしょう。保険会社担当者も知らないでしょう。

この被害者参加をする際には、弁護士が非常に強力な助っ人になってくれるはずです。

重傷事故で後遺障害が残った場合

被害者のケガは「症状固定」といって、担当医師の「これ以上は治療を続けても回復しない」との判断が出ると治療が終了することになります。

その後、被害者は「後遺障害等級」(1~14級があります)の認定を受けることになりますが、重傷(下記参照)の場合は後遺障害等級が決まる前、つまり医師から症状固定の判断が出たらすぐに弁護士に相談してください。

その際、弁護士は後遺障害等級や慰謝料などの損害賠償金について調査していきますので、早くに示談解決をすることが可能になります。

重度傷害の例
・遷延性意識障害
・脊髄損傷
・脳挫傷
・急性硬膜下血腫
・外傷性くも膜下出血
・びまん性軸索損傷
・高次脳機能障害
・手足切断
・失明
・頚椎・胸椎・腰椎などの脊柱圧迫骨折
・骨折
・てんかん
・人工関節置換・人工骨頭置換
・動揺関節

後遺障害等級は、1級~14級が認定されるのですが、この後遺障害等級は、必ず正しい等級が認定されるわけではありません。

そのような判断も、交通事故に精通した弁護士でないと、難しいと思いますので、後遺障害等級が認定されたタイミングも弁護士への相談・依頼には良いタイミングです。

比較的軽いケガの場合

上記以外で、比較的軽いケガの場合は後遺障害等級認定を受けたタイミングで弁護士にご相談いただくのがよいと思います。

ケガを負った場合、一刻も早く加害者側と示談交渉したいと思う方もいるかもしれませんが、あせらなくて大丈夫です。

なぜなら、治療が完了しなければ慰謝料などの計算ができないですし、後遺障害等級も決まりません。

さらに、被害者と加害者の過失割合も治療完了後、示談交渉の途中で変わったりするものだからです。

被害者としては、治療中は治療に専念しつつ、治療費、付き添い看護費、交通費、その他の実費と休業損害をもらうことについての交渉に集中しましょう。

いずれにしても、後遺障害等級が認定された場合には、その等級が正しいかどうかも判断しないといけないので、そのタイミングで必ず交通事故に精通した弁護士に相談するようにしましょう。

後遺障害等級が非該当かもしれない場合

後遺障害等級が認定されるかどうかわからない場合、特に頚椎捻挫(むち打ち)や腰椎捻挫などの場合には少し注意が必要です。

インターネットでさまざまな法律事務所のサイトを見てみると、現在の弁護士報酬の基準は次のようになっている場合が多いと思います。

・着手金:0円
・報酬金:21万円+獲得金額の10%

このような場合、後遺障害等級が認定されて損害賠償額が数百万円単位になる場合はいいのですが、後遺障害等級が非該当になってしまうと場合によっては賠償額が数十万円になることがあります。

すると、被害者は数十万円の損害賠償金の中から、報酬金21万円+獲得金額の10%を支払わなければなりません。

これでは、弁護士に依頼したために自分で交渉した場合よりも手取り額が少なくなってしまう、という逆転現象が起きてしまうのです。

ですから、後遺障害等級が認められない可能性がある場合は、次の2点に注意してください。

①ホームページをよく見て、弁護士の報酬金額やシステムを必ずチェックする。

②後遺障害等級認定まで待ち、その後に弁護士に依頼した方が得になると判断したタイミングで初めて弁護士に依頼する。
 

みらい総合法律事務の取り組み

じつは、みらい総合法律事務所が受任可能な事案を一定の重い障害以上(後遺障害等級14級以上)に限っているのは、上記のような事情もあるからなのです。

私たちは、報酬金額の基本を次のように定めています(後遺障害等級12級以上の場合)

・着手金:0円
・報酬金:獲得金額の10%
・保険会社からの提示額から増額しなければ報酬0円

つまり、弁護士に頼んだ結果、被害者が損をしてしまうような事態をなくしたい、みらい総合法律事務所に依頼したことによって被害者が得をする場合に限って依頼を受けよう、という姿勢を貫いています。

私たちとしては、通常のケガの場合には後遺障害等級を得るまでは被害者ご自身で対応し、後遺障害等級が出た場合に、ご相談いただくことで十分であると考えています。

ただし、ご自分の保険に「弁護士費用特約」がついている場合は別です。

費用の点を除けば、弁護士に依頼した方が良い結果になると思いますので、弁護士費用特約がある場合はすぐに依頼したほうがいいでしょう。

なお、みらい総合法律事務では被害者の負担をできるだけ軽減するために無料相談を行なっています。

交通事故被害者の弁護について経験豊富な弁護士たちが、「認定された後遺障害等級は正しいのか」、「実際に獲得できる示談金(損害賠償金)はいくらくらいなのか」など、さまざまな疑問やお悩みについてお答えします。

無料相談で弁護士の意見を聞いてから、本格的に依頼するかどうかを決めていただくのであれば、被害者やご家族にとっては精神的にも経済的にも負担が少なく、最善の選択ができるのではないでしょうか。

当事務所の相談基準に該当する方は、まずは1度、ご連絡をいただければと思います。

ここまで読んで、「まずは、弁護士に無料相談してみよう」と思った方は、こちらから。