19歳男性の死亡事故で慰謝料を増額した判例

19歳男性の交通事故の判例について、弁護士が解説します。

【交通事故の判決】

大阪地裁 平成18年7月26日判決(交通事故民事裁判例集39巻・4号・1057頁)

【死亡・後遺障害等級】
死亡事故

【損害額合計】
84,874,676円

【慰謝料額】
合計37,500,000円
死亡慰謝料の本人分として、30,000,000円
被害者の両親に、各3,000,000円
被害者の兄に、1,500,000円

【交通事故の概要】
平成15年3月16日午前5時10分ころ、大阪府守口市内で、被害者が原動機付自転車で走行していたところ、不良グループである加害者らが、普通乗用自動車及び小型貨物自動車等で危険運転行為(正面衝突する寸前まで接近して急ハンドルで衝突をかわす行為)を行い、被害者に衝突した。被害者は原付もろとも路上に転倒して加害車両の底部に巻き込まれ、加害者は一旦停止したが、そのまま発進して被害者を引きずったまま約212m走行し、さらに被害者の身体を後輪で轢過した。被害者は、交通事故翌日の平成15年3月17日午前5時7分ころ、右大腿上部轢過創による失血により死亡した。
被害者は、交通事故当時19歳の男性で、飲食店に勤務していた。
原告は、被害者の両親、兄である。
原告は弁護士に依頼し、弁護士は代理人として提訴。

【判例要旨】

(裁判基準額 独身の男女 20,000,000円~22,000,000円)

本件交通事故では、以下の事情から、合計で、37,500,000円の死亡慰謝料を認めた。

①被害者は、自ら飲食店を経営する目標に向けてアルバイトに打ち込むなどの努力を重ねていたところ、アルバイト先から帰宅中に突然本件事故に遭い、加害車両と衝突して転倒後、加害車両の底部に巻き込まれたまま約212mにわたり引きずられた後、後輪に轢過され、死亡するに至ったものであり、被害者の無念さ、引きずられていた間の恐怖や肉体的苦痛は想像を絶するものであること。
②本件交通事故は、加害者らの他人の生命を軽視した、身勝手な危険運転行為によって引き起こされたものであり、通常の死亡事故とは性質を異にするものであること。
③被害者の両親、兄は、被害者が本件事故により無惨な死を遂げたことにより、甚大な精神的苦痛を被ったことが認められること。

以上、19歳男性の交通事故で、慰謝料を増額した判例について、弁護士が解説しました。

「交通事故の被害者が弁護士に相談すべき7つの理由と2つの注意点」は、こちらです。
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