交通事故で頭部外傷に伴う躯幹失調・四肢不全麻痺・言語障害・頻尿等の症状について後遺障害等級併合して後遺障害等級併合1級に認定された事案

交通事故で四肢不全麻痺等の後遺症が残った事案で、慰謝料を増額した判決を弁護士が解説します。

【交通事故の判決】

東京地裁 平成16年5月31日判決(交通事故民事裁判例集37巻・3号・675頁)

【死亡・後遺障害等級】
後遺障害等級併合1級

【損害額合計】
268,095,617円

【慰謝料額】
合計38,000,000円
後遺症慰謝料の本人分として、28,000,000円
夫に4,000,000円
子2人に各2,000,000円
父母に各1,000,000円

【交通事故の概要】
平成12年5月31日午前6時58分ころ、東京都新宿区内の交差点で被害者が普通貨物自動車を運転し一時停止中、飲酒した加害者の普通乗用自動車が高速で右折を誤って被害者に衝突した。被害者は、脳挫傷、急性硬膜外血腫、頭蓋骨骨折等の傷害を負い、平成14年11月5日に症状固定した。被害者の後遺障害は、頭部外傷に伴う躯幹失調・四肢不全麻痺・言語障害・頻尿等の症状について後遺障害等級1級3号、複視について12級相当、これらを併合して後遺障害等級併合1級に認定された。
被害者は、交通事故当時43歳の女性で、有職の主婦である。
原告は、被害者、被害者の夫、被害者の長男、次男、被害者の父母である。
原告らが弁護士に依頼し、弁護士が原告らの代理人として提訴した。

【判例要旨】

(裁判基準額 28,000,000円)

本件交通事故では、以下の事情から、合計で、38,000,000円の後遺症慰謝料を認めた。

①被害者は、家族にとっては、元気で明るい太陽のような存在であり、全く落ち度のない被害者が、交通事故によって重篤な後遺障害を負うに至り、家族の人生設計は大きく変容してしまったこと。被害者の夫は、趣味の釣りに赴くこともままならなくなり、介護による肉体的・精神的負担も極めて重く、被害者の死亡にも比肩すべき精神的苦痛を被ったというべきであること。
②被害者の受傷によって、いずれも思春期にあった被害者の長男と次男が受けた精神的苦痛は多大なものであり、介護による精神的負担も無視できず、被害者の死亡にも比肩すべき精神的苦痛を被ったというべきであること。
③被害者の父母は、被害者が終生介護を要するような重篤な後遺障害を被ったことで、大きな精神的苦痛を受け、被害者の死亡にも比肩すべき精神的苦痛を被ったというべきであること。

以上、交通事故で43歳女性が四肢不全麻痺等で後遺障害等級1級が認定された事案を弁護士が解説しました。

交通事故で四肢不全麻痺等で後遺障害等級1級が認定された時は、弁護士にご相談ください。

「交通事故の被害者が弁護士に相談すべき7つの理由と2つの注意点」は、こちらです。
交通事故弁護士