交通事故で、高次脳機能障害、嗅覚障害、醜状障害、これらを併合して後遺障害等級併合2級に認定された事案

交通事故で、高次脳機能障害、嗅覚障害等の後遺症が残った事案で、慰謝料が増額した判例について、弁護士が解説します。

【交通事故の判決】

神戸地裁 平成18年6月16日判決(交通事故民事裁判例集39巻・3号・798頁)

【死亡・後遺障害等級】
後遺障害等級併合2級

【損害額合計】
130,462,806円

【慰謝料額】
合計28,000,000円
後遺症慰謝料の本人分として、23,000,000円
被害者の夫に、3,000,000円
被害者の子2人に、各1,000,000円

【事案の概要】
平成14年4月10日午前10時20分ころ、兵庫県明石市内の国道沿いの歩道を被害者が自転車で進行中、会社から国道に出ようとした加害者の普通貨物自動車に衝突された。被害者は、頭骨骨折、両側前頭葉脳挫傷、急性硬膜下血腫、脳ヘルニア、急性脳腫脹、肺炎、外傷性ショック、急性呼吸不全等の傷害を負い、平成15年1月31日に症状固定した。被害者には、高次脳機能障害としての人格変化、記銘力障害、遂行能力の低下並びに社会適応性の障害、嗅覚障害、右前頭部から側頭部までの醜状障害等の障害が残り、高次脳機能障害について3級3号、嗅覚障害について14級相当、醜状障害について12級14号、これらを併合して後遺障害等級併合2級に認定された。
被害者は、交通事故当時43歳の女性で、主婦として家事労働を行うほか、夫が経営する歯科クリニックに勤務していた。
原告は、被害者、被害者の夫、被害者の子2人である。
原告らが弁護士に依頼し、弁護士が原告らの代理人として提訴した。

【判例要旨】

(裁判基準額 23,700,000円)

本件交通事故では、以下の事情から、合計で、28,000,000円の後遺症慰謝料を認めた。

①交通事故によって被害者が被った傷害及び後遺障害の内容は極めて重篤なものであり、被害者の夫は被害者の介護のため多くの負担を余儀なくされ、その精神的損害は著しいと認められること。
②被害者の夫の歯科クリニックにおける収入及び所得も、減少が生じていること。
③被害者の子2人も、本件事故によって被害者が重篤な傷害及び後遺障害を被ったことにより独自の精神的な損害を被ったと認められること。

以上、43歳の女性が、交通事故で高次脳機能障害等の後遺症により、後遺障害等級2級が認定された事案について、弁護士が解説しました。

交通事故で後遺障害等級2級が認定された時は、弁護士にご相談ください。

「交通事故の被害者が弁護士に相談すべき7つの理由と2つの注意点」は、こちらです。
交通事故弁護士