交通事故で、高次脳機能障害、顔面の醜状障害、右下肢の醜状障害で、併合して後遺障害等級併合6級に認定された事案

交通事故で高次脳機能障害等の後遺症が残った事案で、慰謝料を増額した判例を弁護士が解説します。

【判決】

横浜地裁 平成22年3月31日判決(自動車保険ジャーナル・第1832号・35)

【死亡・後遺障害等級】
後遺障害等級併合6級

【損害額合計】
86,498,808円

【慰謝料額】
合計13,100,000円
後遺症慰謝料の本人分として、12,100,000円
近親者(被害者の母)に、1,000,000円

【交通事故の概要】
平成16年12月19日午前11時10分頃、神奈川県藤沢市内の道路を被害者が歩行横断中、加害者の自動二輪車に衝突された。被害者は、右急性硬膜下血腫、右けい腓骨開放骨折、骨盤骨折、顔面挫創、全身打撲の傷害を負い、平成18年8月11日に症状固定した。被害者には、高次脳機能障害、左前額部から左眉毛に3.5cmにわたる醜状痕、右下腿に術創による14cmにわたる醜状痕等の症状が残り、高次脳機能障害について7級4号、顔面の醜状障害について12級15号、右下肢の醜状障害について14級5号、これらを併合して後遺障害等級併合6級に認定された。
被害者は、交通事故当時21歳の女性で、高卒後アルバイトをしていた。
原告は、被害者、被害者の母である。
被害者らが弁護士に依頼し、弁護士は被害者らの代理人として提訴した。

【判例要旨】

(裁判基準額 11,800,000円)

本件交通事故では、以下の事情から、合計で、13,100,000円の後遺症慰謝料を認めた。

①加害者が本人尋問において、交通事故の対応を確認しようとする質問に対して反抗し、謝罪の有無を確認しようとした被害者ら代理人にも攻撃的であったことから、被害者にとっては、被害者の生活は一変したにもかかわらず、加害者が何らかわらない生活を送っていることを明らかにし、加害者の反省していない態度を見せられたこと。
②被害者の母にとって、娘である被害者に高次脳機能傷害の後遺障害が残存し、被害者の能力が11歳程度で、軽易な労務しか服することができなくなったことや、日常の家事等一切を行えず、今後被害者が結婚することも難しいといった状態が認められ、被害者の母が娘に希望し、描いていた将来は断たれたのも同然ということができること、また、被害者の母は被害者を将来にわたって扶養していく必要が生じ、「我が子に人並みな幸せを」と願う被害者の母の失望は大きいものと認めることができること。

以上、交通事故で、21歳女性が高次脳機能障害等の後遺症によって、後遺障害等級併合6級が認定された事案を、弁護士が解説しました。

交通事故で高次脳機能障害の後遺症が残った時は、弁護士にご相談ください。

「交通事故の被害者が弁護士に相談すべき7つの理由と2つの注意点」は、こちらです。
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