交通事故の示談金が消えてなくなる!?時効消滅を解説|交通事故SOS

最終更新日 2019年 10月18日
執筆:みらい総合法律事務所 弁護士 谷原誠

目次

この記事を読んでわかること

この記事では、交通事故の後遺障害等級や示談金(損害賠償金、保険金ともいいます)の金額、示談交渉の内容から、被害者の方が受け取ることができる示談金の消滅時効までを解説していきます。

具体的には、この記事を読むことで次のことがわかります。

後遺障害等級認定の仕組み
後遺障害等級の認定基準
後遺障害等級が間違っていた時の対処法
交通事故の示談交渉における素人と弁護士の違い
交通事故の示談金が増額する理由
交通事故の示談金の消滅時効とは?
弁護士の正しい探し方

ぜひ、最後まで読んでください。

時効とその種類について

法律の世界には「時効」というものがあるのをご存知でしょうか?

民事では「取得時効」と「消滅時効」があり、刑事では「公訴時効」と「刑の時効」があります。

消滅時効とは簡単にいうと、一定の時間が経過したために、あることの効力が無効になることです。

映画やテレビドラマ、小説などでは、ある犯罪の犯人の公訴(検察官が被疑者を裁判所に訴えること)の期限が迫っているのに逮捕することができずに焦る刑事の姿などが描かれます。

ちなみに、2010(平成22)年に施行された「改正刑事訴訟法」により、人を死亡させた罪であって死刑に当たる罪(殺人罪など)の公訴時効は廃止されています。

一方、強制わいせつ致死罪などでは30年、傷害致死罪や危険運転致死罪などは20年、過失運転致死罪や業務上過失致死罪などでは10年の時効が定められています。

また、民事における借金などの債務にも時効があります。

家族や友人などから借りた場合の時効は10年、銀行や消費者金融などの法人から借りた場合の時効は5年になっています。

こうした時効は、消滅時効といいます。

じつは、交通事故の被害者が行なう損害賠償請求にも時効があります。

被害者の方にとって、突然の交通事故の被害でケガをして、後遺症という大きな損害を受けたうえに、時効により損害賠償金を受けることができない状況など、あってはならないことです。

ここでは、交通事故の全体の流れと各ポイントでの注意点、そして交通事故の損害賠償請求と時効の関係、弁護士に相談・依頼するメリットなどについて解説していきます。
 

図解でわかる!交通事故の各手続きと全体の流れ

交通事故は予告なく起こり、被害者の方は否応なく巻き込まれてしまいます。

交通事故が発生してから被害者の方が示談金を受け取るまでには、さまざまな手続きがあり、通常は次のような流れで進行していきます。

今後、被害者の方やご家族は後遺障害等級認定や示談交渉など重要な手続きを行なわなければなりませんが、まずは全体像と大まかな流れを理解しておくことが大切です。

 

 

被害者が知っておくべき後遺障害等級の7つの注意ポイント

ここでは、交通事故における後遺障害等級認定について、被害者の方が知らないと損をしてしまう項目や手続きなどについて注意するべきポイントなどを解説します。
 

(1)交通事故にあったらまずやるべきこととは?

交通事故の発生直後、被害者の方は気が動転していたり、場合によっては意識がないということもあると思います。

まずは、救急車を呼ぶなどケガの治療が最優先されますが、基本的にやるべきこととしては次のようなことがあります。

・加害者の身元確認
・警察への連絡
・事故状況の確認
・加害者が加入している保険会社を確認して連絡
・警察の実況見分調書の作成に協力
・自分が加入している保険会社に連絡

中には、ケガの程度が軽いと勝手に自分で判断して警察への通報をしない、病院に行かないという被害者の方もいますが、それは避けるべきです。

後になってから体調が悪化することがあります。

それに、警察に通報しないと交通事故として処理されないので、加害者側に損害賠償請求しようにもできなくなってしまうなど不都合なことが起きてきますので注意してください。

 

(2)症状固定の診断…その時あなたに起きること

交通事故による傷害(ケガ)の治療を続けていると、主治医から症状固定の診断を受ける時がくる場合があります。

これ以上の治療を続けても、将来的に回復は難しいという状況を症状固定といいます。

症状固定の診断を受けると、治療は終了となり、被害者の方には後遺症が残ってしまうことになります。

ここでは、症状固定に関する2つの注意点についてお話します。

①症状固定の診断は主治医がする

治療中に加害者側の保険会社の担当者から電話がかかってきて、こんなことを言われるケースがあります。

「これ以上の治療費は支払えないので、もう症状固定にしてください」

被害者の方としては困ってしまうと思いますが、安心してください。

保険会社の言うことには法的にも医学的にも根拠がないのですから。

保険会社としては、被害者の方に支払う治療費をできるだけ少なくしたいために、このようなことを言ってくるのです。

症状固定の診断は、あくまでも主治医が行なうものです。

治療効果が上がっているうちは症状固定の診断はされないので、心配せずにこれまで通りに治療を継続してください。

②治療費の領収書は必ず保管しておく

保険会社から治療費の支払いを止められても、その後の治療費の領収書は必ず保管しておいてください。

後で行なわれる示談交渉の際、保険会社にまとめて請求することができます。

ただし、最終的に治療費が支払われるには医学上、治療の必要性があったかどうかで判断されることに注意が必要です。
 

(3)後遺症と後遺障害の違いを知っておく

後遺症と後遺障害は何が、どう違うのでしょうか?

これらを混同して認識している方もいらっしゃるようですが、それぞれの違いを理解することは非常に大切なことです。

「後遺症」

症状固定後に被害者の方に残った機能障害や運動障害、神経症状などを後遺症といいます。

・機能障害……高次脳機能障害による認知や行動の障害、視力や聴力の低下や喪失など
・運動障害……手・足・指などの麻痺、上肢・下肢の関節の可動域制限など
・神経症状……痛み、しびれなど

「後遺障害」

後遺症に次の要件が認められることで損害賠償請求の対象になるものを後遺障害といいます。

・交通事故が原因であると医学的に証明されること
・労働能力の低下や喪失が認められること
・その程度が自動車損害賠償保障法(自賠法)で定める後遺障害等級に該当すること

 

(4)後遺障害等級が必要な理由

慰謝料などの損害賠償金を算出する際、被害者によって後遺障害の程度や症状はそれぞれ違いがあります。

そのため、一人ひとりの損害賠償金額の項目を個別に計算するには、多くの時間と労力が必要となってしまいます。

また、慰謝料というのは被害者の方が被った精神的、肉体的苦痛を慰謝するためのものですが、現実的にこの苦痛を数値化して表すことは不可能です。

何らかの基準がなければ、被害者の方の損害賠償金額を迅速かつ公平に算出することができないため、設定されたのが後遺障害等級です。

後遺障害等級は、もっとも重い等級である1級から順に14級まで分類されています。

さらに、それぞれの等級には後遺障害が残った体の部位によって号数が細かく設定されています。

 

後遺障害等級が認定されることで慰謝料などの損害賠償金額が決定し、そこから示談交渉が開始されるため、被害者の方にとって後遺障害等級はとても大切なものとなります。

等級が1級でも違ってくると、損害賠償金額が数百万円から数千万円も変わってくることもあるので、間違った等級が認定されないようにすることが重要なポイントです。

 

後遺障害等級がついた場合には、賠償額も高額になります。自分一人で解決しようとせず、弁護士に相談しながら進めるようにしましょう



 

(5)後遺障害等級認定の申請方法は2つある

後遺障害等級認定を申請するには、「被害者請求」と「事前認定」という2種類の申請方法があります。

①被害者請求

被害者請求とは、被害者自身が加害者側の自賠責保険取り扱い会社に対し、後遺障害等級認定の申請を行なう方法です。

「メリット」
・被害者請求によって後遺障害等級が認定されると、最初に自賠責保険金がまとまった金額で支払われる。
・被害者自身で書類や資料を集めて申請するので、書面を自分で把握できるため、保険会社の言いなりにならない。

加害者側の任意保険会社との示談交渉がまとまらず、最終的に裁判にまで進むと長い期間がかかりますから金銭的な余裕がない場合では、まずは自賠責保険金を受け取ることで精神的にも余裕を持つことができます。

「デメリット」
申請書類、資料などはすべて被害者自身で集めなければいけないため、手間がかかり、煩雑になってしまう。

②事前認定

事前認定とは、加害者側の任意保険会社を通して後遺障害等級認定の申請を行なう方法です。

「メリット」
・提出書類を被害者自身で用意しなくていいので負担が少ない。
・示談交渉が上手くいかず最終的に裁判までいった場合、事故時から賠償金に遅延損害金がつくため、最終的な獲得金額が増える。

「デメリット」
・加害者側の任意保険会社から、後遺障害等級の認定を行なう損害保険料率算出機構(損保料率機構)という機関に対して、どのような書類・資料が提出されているのかわからないため、提出書類に不備・不足があっても被害者自身は把握も指摘もできないない。

どちらの方法が最適なのかは、被害者の方の状況によって変わってきます。
ご自身の後遺症の程度や状態、ご家族の経済状況などから考えて、どちらかを選択することになります。

 

(6)後遺障害等級認定の申請で必要な書類は多岐にわたる

後遺障害等級認定の申請では、次のようなさまざまな書類や資料などを提出する必要があります。

・支払請求書兼支払指図書
・交通事故発生状況報告書
・交通事故証明書
・診療報酬明細書
・通院交通費明細書
・医師の診断書(死亡の場合は死亡診断書)
・委任状(被害者自身が請求できない場合)
・休業損害証明書
・後遺障害診断書
・レントゲン・MRI等の画像
 など

前述したように、慰謝料などの損害賠償金では、等級が1級違っただけでも数百万円から数千万円も違ってくることがあるので、提出書類で記載内容に間違いや不備、不足などがあると大変なことになってしまいます。

ところが、診断書の作成を依頼した医師の経験不足、知識不足のために提出書類に不備や不足が発生することがあります。

また、ほとんどの被害者の方にとっては後遺障害等級認定の申請は初めてのことでしょうから、多岐にわたる提出書類を完璧に用意するのは非常に難しいことでしょう。

そうであれば、交通事故の後遺障害等級に詳しく、実務経験のある医師に書類作成をお願いすることが必要ですし、交通事故に強い弁護士に書類のチェックを依頼することも検討するべきでしょう。
 

(7)後遺障害等級に不満があれば異議申立ができる

被害者ご自身が痛みやしびれなどを感じていても、すべてが後遺障害と認められるわけではありません。

また、後遺障害等級自体は認められたものの、本来よりも低い等級が認定されてしまうケースもあります。

このような場合、被害者の方はあきらめて、泣き寝入りする必要はありません。

なぜなら「異議申立」をすることができるからです。

後遺障害等級認定では、自賠責保険取り扱い会社や任意保険会社を通して損保料率機構に対して書類などを送付して申請をします。

異議申立の場合は被害者の方が直接、損保料率機構に申請することになります。

「異議申立書」や「陳述書」の他にも、被害者の方は次のようなものを再提出する必要があります。

・医師によって自覚症状欄や他覚所見、運動障害などが漏れなく記載された「後遺障害診断書」
・レントゲン画像では確認できなかった損傷部分が詳しくわかるようなCT画像やMRI画像
 など

つまり、異議申立では法的、医学的に新たな根拠となる書類や資料が必要になってくるわけですが、これを用意することも被害者の方にとっては難しいことだと思います。

やはり、異議申立でも交通事故に強い弁護士や医師に依頼することを検討するべきでしょう。

 

異議申立を認めてもらうには、自賠責後遺障害等級認定システムや医学的知識が必要です。交通事故に精通した弁護士に相談しながら進めるようにしましょう



 

損害賠償請求権の時効について

ところで、交通事故における被害者の方の損害賠償請求権にも時効があります。

その期間は損害賠償の内容によって次のように異なります。
 

(1)自賠責保険に対する被害者請求の時効

①2010(平成22)年3月31日以前に発生した交通事故については、傷害・死亡の場合は事故の翌日から2年、後遺障害がある場合は症状固定日の翌日から2年です。

②2010(平成22)年4月1日以降に発生した交通事故については、傷害・死亡の場合は事故の翌日から3年、後遺障害がある場合は症状固定日の翌日から3年です。

なお、保険金請求権の時効が迫ってきた場合には、時効経過前に保険会社から「時効中断承認書」という書類をもらえば時効を中断させることができます。
 

(2)加害者に対する被害者請求の時効

加害者に対する損害賠償請求の時効は、「損害及び加害者を知った時」(民法第724条)から3年となっています。

「民法」
第724条((不法行為による損害賠償請求権の期間の制限)
不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年間行使しないときは、時効によって消滅する。不法行為の時から20年を経過したときも、同様とする。

より正確には、事故等の時点が午前零時でない限り、初日不算入とされますので、当該日の翌日が起算点となります。(最高裁昭和57年10月19日判決)

ところで、ひき逃げの交通事故のような場合、加害者が見つからず特定できないケースもあります。

そのような場合は、事故日から20年を経過すると時効により損害賠償請求権が消滅してしまうので注意が必要です。

たとえば、交通事故発生から2年後に加害者がわかった場合は、その時点から3年間で時効になります。

なお、被害者の方に後遺症が残った場合には、症状固定した時点で初めて後遺障害を含む損害について知ったことになるので、時効は症状固定日から3年となります。

※消滅時効制度は、民法改正により、令和2年4月1日以降は、損害賠償請求権のうち、人身損害については、「知ったときから3年」ではなく、「知ったときから5年」となります。
 

時効を中断させる方法とは?

被害者が肉体的、精神的につらいので示談交渉を延期したいという場合や、なかなか示談交渉が解決しない時など、さまざまな理由から時効を中断させたいというケースが発生することがあります。

そのような場合は、一例として次のような方法があります。

・加害者側に債務を承認する書面(同意書)を書かせる
・賠償金の一部を支払わせる
・裁判を起こす
・加害者に内容証明郵便を送付する
 など

なお、内容証明郵便(催告)によって時効が延長されるのは6ヵ月です。

この場合には、6ヵ月以内に裁判を起こす必要があります。

そのため、催告は時効中断ではなく「完成猶予」と言われます。

また、2020(令和2)2020年4月1日以降、書面又は電磁的記録によって、損害賠償に関して協議を行なう旨の合意を加害者との間で書面を取り交わした時には、以下のいずれか早い時までの間、時効は完成しないこととなります。

①その合意があった時から1年

②その合意において当事者が協議を行う期間(1年未満)を定めたときは、その期間

あやふやな知識で消滅時効を中断させようとして、失敗すると損害が大きいので、時効中断は、弁護士に行ってもらうようにしましょう



 

損害賠償請求の時効に関する注意点

(1)異議申立を何度も行なっていたり、交渉が上手くいかずに放置したままで3年が経過してしまったような場合には、時効によって請求権が消滅してしまうので注意が必要です。

(2)時効が成立してしまうと、その後は一切の損害賠償請求をすることができなくなってしまうので、時効の管理はしっかりしなければなりません。

(3)時効の中断とは、それまでの期間がリセットされることになります。

たとえば、2年が経過した時点で中断した場合、再開した時点から1年後に時効がくるわけではなく、再開した時点からまた3年後に時効がくることになります。

そのため、内容証明郵便を加害者に何度も送っておけば時効は成立しない、ということがいわれたりしますが、それは法的には誤りですので注意が必要です。

(4)加害者本人や加害者が加入している任意保険会社が被害者の方の治療費を医療機関に支払った場合、また休業損害を被害者の方に支払ったような場合は、債務の一部承認とみなされます。

そのため、時効は最後の支払いがあった時から、また新たに進行することになります。

(5)示談交渉の際、加害者側の任意保険会社が「損害額計算書」などで示談金額を提示している場合も債務の一部承認となりますので、時効は提示日から新たに進行することになります。
 

なぜ示談交渉では争いになることが多いのか?

そもそも示談とは、裁判のように争って勝敗を決めるようなものではなく、交通事故の被害者の方と加害者の間で問題となる次のことに関して話し合いで解決することです。

①どのような損害が生じたのか 
②その損害額はいくらになるのか 
③支払い方法はどのようにするのか

しかし、現実として示談交渉はなかなかスムーズに進まないことが多くあります。

それは、被害者側と加害者側それぞれで慰謝料などの損害賠償金額に対する考えに大きな相違があるからです。

突然の交通事故で、被害者の方とご家族は、それまでの生活と健康を失ってしまうのですから、その償いとして慰謝料などの損害賠償金を適正な金額で求めたいという思いは当然のことでしょう。

一方、加害者側の保険会社は損害賠償金の支払い額を少しでも抑えようとします。

なぜなら、保険会社は営利法人であり、その経営目的は利益を上げることだからです。

このような両者が話し合いで和解を目指すわけですから、示談交渉では争われることが多く、すんなりとは解決しにくいのです。
 

弁護士が示談交渉に入ると損害賠償金が増額する理由

示談交渉で和解に至らない場合、被害者の方の相談先としては法律事務所の弁護士がいます。

弁護士が被害者の方から依頼を受けると、代理人として示談交渉を進めていきます。

じつは、そうした場合、保険会社が提示してきた示談金額より増額して示談解決となることが多いのですが、それはなぜなのでしょうか?
 

(1)損害賠償金の計算では3つの基準が使われるから

慰謝料などの損害賠償金の算定方法には、次のような「3つの基準」があります。

「自賠責基準」
自賠責保険で補償される最低限の金額の基準。
自賠責保険の設立の趣旨は、交通事故の被害者の方が最低限の補償を確保し、直接受け取ることができるようにするというものです。

そのため、支払限度額があることから、3つの基準の中ではもっとも低い損害賠償金額になります。

「任意保険基準」
任意保険会社が損害賠償額を算定する際に用いている基準。
各社が独自の基準を設定し、明確な基準を公表していませんが、自賠責基準より高く、弁護士(裁判)基準より低い金額を提示してくることから、おおよその基準が予想できます。

「弁護士(裁判)基準」
これまでの交通事故の裁判例から導き出された損害賠償金の基準。
法的根拠がベースになっているため、裁判をした場合に認められる可能性が高く、3つの基準の中ではもっとも高額になります。

 

(2)民間の保険会社は利益の追求を目的とする営利法人だから

自動車の運転に関わる保険には次の2つがあります。

「自賠責保険」
すべての運転者が加入する義務がある強制保険。
自賠責保険は対人保険制度であるため、人身事故の被害の場合にのみ保険金が支払われる。
自損事故による傷害(ケガ)や物損事故では保険金は支払われない。

「任意保険」
民間の保険会社が運営する自動車損害保険。
自動車の所有者やドライバーは、自賠責保険金だけでは被害者への損害賠償金をすべて支払えない事態に備えて任意保険に加入する。

前述したように、民間の任意保険会社の目的は利益の追求ですから、利益を上げるために収入を増やし、支出を減らそうとします。

そのため、民間の保険会社は自賠責基準か任意保険基準で計算した低い金額の損害賠償金を被害者の方に提示してくるのです。
 

(3)弁護士が主張するのはもっとも高額な弁護士(裁判)基準だから

弁護士(裁判)基準は、これまでに積み重ねられてきた過去の裁判例をベースにしているため、法的根拠がしっかりしたものです。

そのため、弁護士が加害者側の保険会社と示談交渉する際には弁護士(裁判)基準で計算した金額を主張していきます。

仮に示談が決裂した場合、弁護士は被害者の方のために提訴して裁判に持ち込みます。

その際も弁護士(裁判)基準で計算した金額を主張していきますし、法的根拠があるので最終的に裁判で認められる可能性が高くなるのです。

これらが、弁護士が示談交渉に入ると加害者の方の慰謝料などの損害賠償金が増額する可能性が高くなる理由です。

 

弁護士に相談・依頼するメリットは大きいという事実

ここまで読んでいただいたなら、いかに低い賠償金額のまま示談してしまう被害者の方が多いか、また被害者の方が保険のプロである保険会社の担当者と交渉していくのは非常に難しいこと、などがおわかりいただけたと思います。

そこで、ぜひ検討していただきたいのが、弁護士に相談・依頼することです。

示談交渉の段階で、保険会社が提示してくる金額が本当に妥当なものかどうか、交通事故や保険の素人である被害者の方が判断するのは難しいと言わざるを得ません。

ですから、少なくともその点は弁護士に相談するべきだと思います。

そして、弁護士に依頼することで、被害者の方は次のようなメリットを手にすることができます。

難しく、煩わしい示談交渉から解放される
自分で交渉するより大幅に増額して解決することが期待できる
保険会社の都合ではなく、法律的に正しい解決ができる

 

しかし、弁護士なら誰でもいいわけではない真実

最後に、被害者の方には十分に注意していただきたいことがあります。

それは、相談・依頼する弁護士は誰でもいいわけではないということです。

では、もっとも大切なことは何かといえば、交通事故に強い、後遺障害等級認定や示談交渉に強い弁護士に相談・依頼することです。

じつは弁護士には、それぞれ得意な専門分野があります。

これは、医師なども同じですね。

そこで考えてみてください。

あなたが病気やケガで診察や治療を依頼するのは誰でしょうか?

骨折をしたのに、眼科には行きませんよね?

交通事故が専門外の弁護士に相談・依頼すると、判断を間違ってしまったり、重要な見落としが生じる可能性があります。

そうした間違いは、そのまま直接、被害者の方の損害につながってしまいます。

これは、とても怖いことだと思いませんか?

交通事故に強い、間違いなく信頼できる弁護士であれば、①交通事故に関する法律知識は当然持っている、②後遺障害等級認定システムや損害保険の詳しい知識も持っている、③傷害(ケガ)や後遺障害などに関する医学的知見も兼ね備えている、④実務経験が豊富である、というような特徴があります。

詳しくは、ぜひこちらのサイトをご覧ください。

本当に交通事故に強い弁護士を探すために大切なことについて詳述しています。

 

弁護士には安心して相談・依頼してください!

「弁護士費用は高いらしいから、依頼するのは迷ってしまう」
「弁護士に相談するのは大げさな感じがして、ちょっと気が引ける」

そんなふうに思っている方もいらっしゃるでしょう。

しかし…弁護士費用は本当に高いのでしょうか?
いくらくらいかかるのか? 相場の金額は?
実際にご存知でしょうか?

じつは、ご自身の保険で弁護士費用をカバーできる場合があります。

さらには、弁護士に依頼して裁判をしたほうが最終的な損害賠償金が増額することがあります。

どういうことか…詳しくは、こちらのページをお読みください。

今までの勝手なイメージや単なる思い込みが覆されてしまうことでしょう。

 

簡単で便利な“慰謝料の自動計算機”が活用できます!

みらい総合法律事務所では、どなたでも簡単にお使いいただける自動計算機をウェブ上にご用意しています。

必要事項を記入するだけで慰謝料などの損害賠償金額を計算することができる便利なシステムです。

ぜひ一度、使ってみてください。

そして、すでに加害者側の保険会社から示談金の提示を受けているなら、それぞれの項目の金額を見比べてみてください。

示談金の提示額と、本来であれば被害者の方が受け取るべきである金額が、どれだけ違うのかがおわかりいただけるでしょう。

 

弁護士に相談するベストのタイミングとは?

交通事故による傷害(ケガ)で後遺症が残ってしまった方は、症状固定後すぐにご相談いただくか、あるいは遅くとも示談金額の提示があった時点で弁護士に相談することをおすすめしています。

 
みらい総合法律事務所では、交通事故問題に精通した、実務経験が豊富な弁護士たちが、さまざまな後遺症と死亡事故の事案に特化して専門性を高めています。

それは、交通事故に強い弁護士でなければ執筆できない次のような重傷事案に関する専門書を出版していることからも、おわかりいただけると思います。

「交通事故訴訟における脊髄損傷と損害賠償実務」(ぎょうせい)
「交通事故訴訟における高次脳機能障害と損害賠償実務」(ぎょうせい)

なお、みらい総合法律事務所では被害者の方を救済するために随時、無料相談を受け付けています。

交通事故に強い弁護士たちがお話を伺いながら、最適なアドバイスをお伝えします。

まずは無料で相談をしてみて、納得のいく回答が得られたり、信用できる弁護士だと感じられたら正式に依頼されるとよいと思います。

ぜひ一度、ご連絡ください。