側面衝突事故(車に横から突っ込まれた)の過失割合をケース別に解説
交差点などで車に横から突っ込まれて事故が発生した場合、基本的には突っ込んだ側の過失が大きくなります。
しかし、事故の状況によっては、突っ込まれた側の過失が認められるケースもあるため、注意が必要です。
本記事では、側面衝突事故が起きた際の過失割合について、代表的なケースごとにわかりやすく解説します。
側面衝突事故とは
側面衝突事故(Tボーン事故)は、自車の側面に相手車両が接触することで発生する事故をいいます。
交差点や見通しの悪いT字路、車線変更時などにおいて、直進していた自車に相手車両が横から突っ込んできて発生することが多いです。
車の側面は前方や後方に比べて衝撃を吸収しにくいため、横から突っ込まれた際には乗員が負傷するリスクが高くなります。
また、交通事故の損害賠償金は過失割合によって変動することから、側面衝突事故が起きた際は過失割合の確認が欠かせません。
側面衝突事故の
ケース別過失割合
側面衝突事故は、事故の状況によって過失割合が大きく変わります。
ここでは、代表的なケースごとの過失割合について説明します。
車線変更してきた車に
側面衝突された場合の過失割合
車線変更してきた車に横から突っ込まれた場合は、基本的に車線変更車側の過失が大きく評価されます。
以下の代表的なケースを例に挙げて解説します。
並走車の車線変更による側面衝突
並走車が車線変更したことで発生した側面衝突事故の基本過失割合は、「車線変更車:後続直進車 = 7:3」とされています。
道路交通法第26条の2(進路の変更の禁止)では、車両はみだりに進路を変更してはならず、後続直進車の走行を妨げる恐れがある場合には進路を変更してはならないと規定されています。
そのため、車線変更時の事故では、車線変更をした側の責任が重く評価されます。
一方で、直進車側にもウインカーの合図などから、車線変更を予測して回避できた可能性があるため、一定の過失が認められます。
なお、停車中に横から突っ込まれた場合の過失割合は10対0となり、基本的には加害者側に全面的な過失が問われます。
後続直進車がゼブラゾーンを
走行していた場合
後続直進車がゼブラゾーンを走行していた状況で発生した側面衝突事故の基本過失割合は、「車線変更車:後続直進車 = 6:4〜5:5」とされています。
ゼブラゾーンは、車両の安全と円滑な走行を誘導する目的で設けられています。
走行自体は禁止されていませんが、直進車がゼブラゾーン上を走行していた際に事故が発生した場合には、通常のケースよりも直進車側の過失が大きく評価される傾向があります。
信号機のない交差点で
側面衝突された場合の過失割合
信号機のない交差点で発生した側面衝突事故では、道幅の違いや一時停止規制の有無など、複数の要素が過失割合に影響します。
一つずつ詳しく解説します。
道幅が同程度の場合
道幅と速度が同程度の場合、基本過失割合は「右方車:左方車 = 6:4」とされています。
道幅が同程度のときは左方車が優先されるため、右方から進入した車の過失が大きく評価されます。
一方の道路が明らかに広い場合
両車の速度が同程度で、一方の道路が明らかに広い場合、基本過失割合は「狭路車:広路車 = 7:3」とされます。
道路の幅が異なる場合には、明らかに広い道路を走行する車が優先されます。
そのため、速度が同程度であれば、狭い道路側から交差点に進入した車の過失が大きく評価されます。
一方の道路に一時停止規制がある場合
両車の速度が同程度で、一方の道路に一時停止規制がある場合、基本過失割合は「一時停止規制のある側の車:一時停止規制のない側の車 = 8:2」とされます。
一時停止規制がある道路を走行する車は、一時停止をするだけでなく、交差道路を通行する車両等の進行を妨げてはなりません。
そのため、速度が同程度であれば、一時停止規制がある道路を走行する車の過失が大きく評価されます。
信号機のある交差点で
側面衝突された場合の過失割合
信号機のある交差点で発生した側面衝突事故では、信号の色が過失割合を大きく左右します。
一つずつ詳しく解説します。
青信号の直進車と
赤信号の直進車の側面衝突
青信号で直進した車と、赤信号で直進した車が交差点内で衝突した場合、基本過失割合は「青信号車:赤信号車 = 0:10」とされます。
赤信号で交差点に進入してきた車は信号無視をしているため、赤信号側の過失が全面的に認められます。
青信号の直進車と
青信号の右折車の側面衝突
青信号で直進する車と、青信号で右折する車が交差点内で衝突した場合、基本過失割合は「直進車:右折車 = 2:8」とされます。
道路交通法では、右折車は直進車の進行を妨げてはならないとされているため、右折車側の過失が大きく評価されます。
ただし、直進車にも右折車の存在を予測し、注意して走行する義務があるため、直進車側にも一定の過失が認められます。
駐車場から道路に
進入した車との
側面衝突の過失割合
駐車場などの道路外から進入した車と直進車との間で側面衝突事故が発生した場合の基本過失割合は、「道路進入車:直進車 = 8:2」とされます。
道路外から道路へ進入する車は、道路を走行する車の進行を妨げてはならず、安全確認を徹底することが求められます。
そのため、基本的には道路へ進入した車側の過失が大きく評価されるのが一般的です。
ただし、直進車側も周囲の状況を十分に確認していれば、車が進入してくることを予測できた可能性があるため、一定の過失が認められます。
過失割合に納得できない
場合にやるべきこと
過失割合は示談金額に大きく影響するため、加害者側から提示された過失割合に疑問がある場合には慎重な判断が求められます。
保険会社の提示内容が
正しいとは限らない
加害者が任意保険に加入している場合、保険会社の担当者と示談交渉を行うことになりますが、保険会社が提示する過失割合が必ずしも適正であるとは限りません。
保険会社は保険金の支払額を抑えるため、加害者の主張を優先したり、一般的な基準を機械的に当てはめたりする可能性があります。
また、被害者の過失を大きく見積もっているケースも想定されるため、提示内容に違和感がある場合は、そのまま受け入れず、根拠を確認する姿勢が重要です。
修正要素を確認する
交通事故には事故類型ごとに基本的な過失割合が存在しますが、最終的な過失割合は実際の事故状況に応じた修正要素を加味して判断されます。
修正要素には、脇見運転などの「著しい過失」や、酒酔い運転・無免許運転といった「重過失」などがあります。
信号機のない交差点で側面衝突事故が発生した場合、双方の道幅と速度が同程度であれば基本過失割合は「右方車:左方車 = 6:4」となります。
しかし、右方車側が大幅な速度超過をしていたときは過失割合が修正され、右方車の過失がより重く評価されます。
そのため、過失割合を決める際には事故状況を正確に把握し、適用される修正要素の有無を確認することが重要です。
事故状況を確認できる
客観的証拠の収集
示談交渉の場で過失割合の見直しを求める際には、事故状況を裏付ける証拠の提示が欠かせません。
たとえば、ドライブレコーダーの映像が残っていれば、相手車両が横から突っ込んできた状況や信号無視の有無を示すことができます。
ドライブレコーダーがない場合や映像で確認できない部分については、事故現場周辺の防犯カメラや警察の実況見分調書、目撃者の証言などが有力な資料となります。
これらの証拠を整理して提示することで、過失割合の修正が認められる可能性が高まります。
弁護士に相談し
対応を依頼する
過失割合に納得できない場合は、弁護士に対応を依頼することも選択肢となります。
弁護士は交通事故に関する専門知識を持つため、事故状況の分析や過失割合の妥当性を判断できます。
保険会社との示談交渉では被害者に不利な条件が提示されることもありますが、弁護士が代理人として入ることで主張すべき点が整理され、より適切な内容で示談を進められるようになります。
側面衝突事故の慰謝料の相場
側面衝突事故では、怪我の程度や治療期間によって慰謝料の金額が大きく変わります。
ここでは、慰謝料の種類や算定方法、金額が増減する要素について整理します。
慰謝料の算定方法
慰謝料の算定方法には、自賠責基準、任意保険基準、弁護士基準(裁判基準)の3つがあります。
自賠責基準は、自賠責保険で定められた基準をいい、算出される慰謝料の額は3つの中で最も低くなります。
任意保険基準は、各保険会社が独自に設定している基準です。
自賠責基準より高額になる傾向がありますが、基準の詳細は非公開となっているため、金額の妥当性を判断するのが難しいです。
弁護士基準(裁判基準)は、過去の裁判例などに基づいて算定される基準です。
3つの中で最も高額な慰謝料が認められる可能性がありますが、弁護士基準で慰謝料を請求するためには専門的な知識や経験が必要となります。
側面衝突事故で
慰謝料が増減する要素
側面衝突事故の慰謝料は、入通院期間や怪我の内容によって増減します。
入通院期間が長いほど慰謝料は増えますし、事故によって後遺障害が残った場合には後遺障害慰謝料を請求することができます。
後遺障害慰謝料は、認定された後遺障害等級が重くなるほど高額になりますが、認定を受けるためには医師の診断書や適切な手続きが必須です。
側面衝突事故の対応は
弁護士に要相談
側面衝突事故が発生した場合、事故状況の整理や過失割合の判断、慰謝料の計算など、専門的な知識が求められる場面が多くあります。
保険会社との示談交渉では、被害者に不利な条件が提示されることもあり、被害者だけで対応するのが難しいケースも考えられます。
一方、弁護士に依頼した場合は、事故状況に応じて適切な主張を行うことができるため、正当な損害賠償金を受け取れる可能性が高まります。
怪我を負った状態で事故対応を行うのは心身の負担が大きいため、側面衝突事故で納得できない点がある場合は、早い段階で弁護士に相談し、専門的なサポートを受けることも検討してください。
交通事故の側面衝突事故の過失割合でお困りの場合は、まずは一度、みらい総合法律事務所の無料相談をご利用ください。
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弁護士へのご相談の流れ
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代表社員 弁護士 谷原誠
















