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【死亡事故の相続の分配】誰が慰謝料・損害賠償金をもらえるのかを解説

最終更新日 2021年 08月20日
監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所 代表社員 弁護士 谷原誠 監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所
代表社員 弁護士 谷原誠

【交通死亡事故の相続】被害者の親族で誰が慰謝料受け取ることができるのかを解説


【動画解説】死亡事故のご遺族が示談交渉でやってはいけないこと

交通死亡事故の被害者の方は慰謝料などの損害賠償金(示談金)を受け取ることができます。

では、その金額はいくらくらいになるのでしょうか?

また、死亡事故の場合、被害者の方は亡くなってしまっているので、最終的に受け取ることができるのは、ご親族ということになりますが、どなたでも受け取ることができるというわけではありません。

では、誰がどのくらいの割合で受け取ることができるのでしょうか?

今回は、交通死亡事故の慰謝料などの損害賠償金(示談金)について、相続人の順位や分配の割合などを中心に詳しくお話ししていきます。

これから、交通事故の慰謝料などの示談金(損害賠償金)の相続人について解説していきますが、その前に交通事故解決までの全プロセスを説明した無料小冊子をダウンロードしておきましょう。

交通事故の慰謝料とは?


交通事故の被害者の方が受け取ることができる慰謝料には、じつは3つの種類があり、さらにご親族が受け取ることができるものもあります。

①入通院慰謝料(傷害慰謝料)

傷害(ケガ)の治療のために入通院した被害者の方の精神的苦痛に対して支払われるものです。

②後遺障害慰謝料(後遺症慰謝料)

ケガが完治せず(症状固定)、後遺症が残ってしまい、後遺障害等級が認定された場合に支払われるものです。

③死亡慰謝料

・被害者の方が死亡した場合に、その精神的苦痛や損害対して支払われるもので、受取人は被害者の方の相続人になります。

・被害者の方の家庭内での立場や状況によって、下記のように概ねの相場金額が決まっていますが、事故の状況、悪質性などによっては交渉によって増額する場合があります。

<死亡慰謝料の相場額>

被害者が一家の支柱の場合 2800万円
被害者が母親・配偶者の場合 2500万円
被害者がその他(独身者・幼児・高齢者など)の場合 2000万~2500万円
被害者が一家の支柱の場合
2800万円
被害者が母親・配偶者の場合
2500万円
被害者がその他(独身者・幼児・高齢者など)の場合
2000万~2500万円
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④近親者慰謝料

・被害者の方の近親者(ご家族など)が被った精神的苦痛・損害に対して支払われるものです。
受け取る人が両親(父母)、配偶者(夫・妻)、子供の場合の金額は概ね、被害者本人の慰謝料の1~3割ほどになることが多いといえます。

・その他、内縁の夫や妻、兄弟姉妹、祖父母にも認められる場合があります。

慰謝料などの示談金は誰が受け取ることができるのか?


交通死亡事故で、加害者側の任意保険会社に損害賠償請求をして、慰謝料などの損害賠償金(示談金)を受け取ることができるのは、被害者の方の相続人になります。

そこでまず大切なことは、相続人の確定です。

(1)相続人を種類と順位を確定する

☑被害者の方に配偶者がいる場合は、つねに相続人になります。
☑配偶者以外の相続人には法律によって相続順位が決められています。

【相続人の順位】

<第1位:子>

☑相続人の中で第1位の順位になるのは「子」です。
☑すでに子が死亡しており、子の子供(被害者の方の孫)がいれば、「代襲相続」により「孫」が相続人順位の第1位になります。
☑配偶者は、子や孫と一緒に相続人になります。

<第2位:親>

☑相続人の中で第2位の順位になるのは「親(父母)」です。
☑被害者の方に子がいない場合は、親が配偶者とともに相続人になります。
☑養子縁組をした養父母も相続人になります。

<第3位:兄弟姉妹>

☑相続人の中で第3位の順位になるのは「兄弟姉妹」です。
☑被害者の方に子や親がいない場合は、兄弟姉妹が配偶者とともに相続人になります。
☑兄弟姉妹がすでに亡くなっている場合は、その子が同順位で相続人になります。

<注意ポイント>

※遺産相続では、認知されている子が相続の対象となります。
※胎児でも相続人になります。
※配偶者がいない場合は、それぞれの場合の筆頭の親族のみが相続人になり、それ以外の親族は相続人にはなりません。

(2)相続人の分配の割合について

次に相続の際の分配の割合について見てみます。

【相続人の法定相続分】
<相続人が子の場合>

配偶者:2分の1
子:2分の1

※子が2人の場合、2分の1を分けるので、1人の相続分は4分の1となる。

<相続人が親の場合>
配偶者:3分の2
親:3分の1

※両親(父母)がいる場合、3分の1を2人で分けるので、1人の相続分は6分の1となる。

<相続人が兄弟姉妹の場合>
配偶者:4分の3
兄弟姉妹:4分の1

※兄弟姉妹の割合である4分の1をその人数で分配する

☑これは、あくまでも法律で定められた割合のため、たとえば被害者の方の遺言書がある場合は、その内容に従うことになります。

☑また、相続人の間で話し合うことで、たとえば法的な相続権のない人を相続人の1人にしたり、分配率を変更したりということもできます。

☑ただし、その場合は相続人全員の同意が必要になります。
これを、「遺産分割協議」といいますが、後から争いにならないように、その内容を書面化しておくことも大切です。

交通死亡事故で請求できる損害項目


交通事故で被害者の方やご家族が受け取ることができる損害賠償金(状況によって示談金とも保険金ともいいます)は慰謝料だけではありません。

入通院での治療費や交通費、休業損害、将来介護費、逸失利益など、さまざまな損害項目を請求することできます。

交通死亡事故の場合でも、ご遺族が請求できるのは死亡慰謝料だけではありません。

ご遺族は漏れなく加害者側に請求していくことが大切です。

(1)葬儀関係費

☑自賠責保険から支払われる金額は、60万円が上限になっています。

※先に自賠責保険に請求をする場合、たとえば、葬儀費用に100万円がかかった場合、被害者のご家族はまず60万円を自賠責保険から受け取り、残りの40万円については加害者側の任意保険会社と示談交渉していく、あるいは初めから任意保険会社と100万円について示談交渉をしていく、という方法があります。

☑加害者側の任意保険会社との示談交渉が決裂して提訴した場合、裁判で認められる上限額は原則として150万円になります。

※ただし通常の場合、保険会社は120万円以内の金額を提示してくる場合が多いことに注意が必要です。

☑その他の墓石建立費、仏壇購入費、永代供養料などについては、それぞれの事案によって個別に判断されます。

(2)死亡逸失利益

生きていれば得られたはずだった収入を逸失利益といいます。

<死亡逸失利益の計算式>
(年収)×(就労可能年数に対するライプニッツ係数)×(1-生活費控除率)=(死亡逸失利益)

☑被害者の方が死亡した場合、所得はなくなってしまうため、「労働能力喪失率」は100%になります。

【参考情報】国土交通省「労働能力喪失率表」

☑年収についは、事故前年の年収を基本に算出します。

☑就労可能年数は、原則として18歳から67歳とされます。

☑ライプニッツ係数とは、現在と将来ではお金の価値に変動があるため、その差額を現時点で調整するために用いるものです。

※専門的には、中間利息を控除する、といいます。

☑ライプニッツ係数の算出は複雑なことから、あらかじめ定められており、下記の表にある数字を用います。

※民法改正により、2020年4月1日以降に起きた交通事故の場合は、ライプニッツ係数の率は3%となり、以降は3年ごとに見直されるようになっています。

【参考情報】厚生労働省「就労可能年数とライプニッツ係数表」

☑生活費控除率の相場は下記の表のようになっています。

※被害者の方が男性の場合、生活費控除率は50%とされます。

※ただし、一家の大黒柱で被扶養者がいる場合は、その人数によって30~40%になる場合があります。

<生活費控除率の目安>

被害者が一家の支柱で被扶養者が1人の場合 40%
被害者が一家の支柱で被扶養者2人以上の場合 30%
被害者が女性(主婦、独身、幼児等含む)の場合 30%
被害者が男性(独身、幼児等含む)の場合 50%
被害者が一家の支柱で被扶養者が1人の場合
40%
被害者が一家の支柱で被扶養者が2人の場合
30%
被害者が女性(主婦、独身、幼児等含む)の場合
30%
被害者が男性(独身、幼児等含む)の場合
50%

(3)慰謝料(被害者の死亡慰謝料、近親者慰謝料)

前述したように、死亡事故の場合の慰謝料には、被害者ご本人への死亡慰謝料と、ご家族などが受け取ることができる近親者慰謝料があります。

(4)弁護士費用(裁判をした場合)

☑示談交渉をしたものの、金額で和解できずに決裂した場合、提訴して裁判に持ち込むことができます。

☑そこで弁護士が必要と認められる事案では、認容額の10%程度を相当因果関係のある損害として、弁護士費用相当額が損害賠償額に加算されます。

☑なお、弁護士費用相当額は示談交渉では認められません。
裁判で判決までいった場合に認められることを覚えておいてください。

☑これは見方を変えると、ご自身で負担しなければならない弁護士報酬の一部を加害者側に負担させることができる、ということになります。
つまり、弁護士に依頼して裁判した場合のメリットのひとつということができるでしょう。

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交通死亡事故は相続で困った時は弁護士に相談を


ここまで見てきたように、交通死亡事故で慰謝料などの損害賠償金(示談金)を受け取るには相続問題がかかわってきます。

また、加害者側の保険会社は営利法人のため、被害者の方への損害賠償金をできるだけ低く見積もり、示談を成立させようとしてきます。

そこで、慰謝料などで争いになった時、力強い味方になってくれるのが、交通事故に強い弁護士です。

弁護士に相談・依頼すると、次のようなメリットがあります。

☑示談交渉を代理してくれるので、ご遺族は煩わしく難しい示談交渉から解放される。
☑慰謝料や逸失利益などの金額が正しいかどうかの確認ができる。
☑加害者側の保険会社との交渉で増額を勝ち取ってくれる。
☑相続の法的問題をクリアしてくれる。

みらい総合法律事務所の慰謝料増額解決事例


最後に、みらい総合法律事務所で実際に増額解決した事例をご紹介します。

実際の示談交渉では、どのようなことが起きているのか参考にしていただければと思います。

増額解決事例①:78歳男性の死亡事故で3200万円を獲得

78歳男性が自転車で路肩を走行中、飲酒運転の自動車にひき逃げされた交通死亡事故です。

ご遺族は加害者の刑事事件への被害者参加を希望していたこともあり、みらい総合法律事務所にその手続きと示談交渉を依頼されました。

ご遺族が刑事事件に被害者参加して意見を述べた後、示談交渉が開始。

弁護士は、飲酒・ひき逃げという加害者の悪質性から慰謝料増額を主張。

すると、加害者側の保険会社はこれを認め、慰謝料が相場金額より増額し、最終的には合計の損害賠償金が3200万円で解決した事例です。

詳しい解説はこちら

増額解決事例②:40歳女性の死亡事故で約2430万円増額

40歳女性が原付バイクで走行中、左折トレーラーに衝突された交通死亡事故。

加害者側の保険会社は、慰謝料などの損害賠償金として約3422万円を提示。

この金額が妥当なものか判断するため、ご遺族がみらい総合法律事務所の無料相談を利用し、そのまま示談交渉を依頼されました。

弁護士が保険会社と交渉したところ、慰謝料などが大幅に増額し、最終的には約5858万円で解決。

当初提示額から約2430万円増額した事例です。

増額解決事例③:11歳女児の死亡事故で約2300万円の増額

11歳の女子小学生が自転車で走行中、青信号で自転車横断帯を渡っていたところ、左折トラックに衝突された交通死亡事故です。

加害者側の保険会社はご遺族に慰謝料などの損害賠償金として約3832万円を提示しましたが、ご遺族としては示談交渉の前に加害者の刑事裁判に被害者参加を希望していたことから、みらい総合法律事務所に依頼。

ご遺族が弁護士とともに被害者参加し、刑事裁判が終了後、弁護士が交渉にあたりました。

すると、加害者側の保険会社は弁護士の主張を認め、約2300万円増額の約6150万円で解決したという事例です。

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