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交通事故発生から示談成立までの期間をポイント解説

最終更新日 2024年 07月12日

【交通事故の示談解決】事故発生から示談成立までの期間をポイント解説

この記事を読むとわかること

 
交通事故が発生してから示談成立までの期間は、次の期間を合わせたものになります。

1.ケガの治療期間

ケガの程度や症状によって治療期間は変わってきますが、たとえば交通事故で最も多い頚部への傷害(ケガ)で「むち打ち症」の後遺症が残った場合は、3~6か月の通院期間がかかることが多くあります。
なお、通院期間が5~6か月程度に達するかどうかが、後遺障害が残るかどうかの一つの判断の分かれ目になるといえます。

2.後遺障害等級認定が認定されるまでの期間
医師から症状固定の診断を受けた後、後遺障害等級認定の申請をすると、通常2~3か月程度で等級が認定されます。
なお、高次脳機能障害などの場合は半年程度かかることもあります。

3.示談が成立するまでの期間
交通事故は1つとして同じものはないため、示談交渉が成立するまでの期間も多様で、さまざまな要素によって変わってきますが、通常は3~6か月が目安となります。
6か月程度、示談交渉しても示談が成立しない場合は、裁判を検討することになります。

これらを考え合わせると、交通事故発生から示談成立までの期間は、およそ1年前後かかるケースが多いのですが、事案に応じて異なることになります。


ケガの治療期間はいつまで?


交通事故によるケガの状況は、被害者の方それぞれで同じものはひとつもありません。

そのため、ケガの治療期間についても決まった一定の期間というのはありません。

ただ目安として、たとえば交通事故でもっとも多いケガである「むち打ち症」で、通院治療で約3~6か月ほどとなります。

<症状固定とは?>

ここで問題になるのは、ケガがなかなか治らない場合です。

入通院をして治療をしても、これ以上の改善が見込めない=完治しない場合、医師から「症状固定」の診断をされます。

ケガの症状が固定するわけですから、被害者の方には後遺症が残ってしまうことになります。

後遺障害等級が認定されるまでの期間は?


後遺症が残ってしまった場合、被害者の方はご自身の後遺障害等級認定の申請をする必要があります。

というのは、後遺障害慰謝料や逸失利益、休業損害などを合わせた損害賠償金というのは、等級が決まってからでないと加害者側の保険会社は計算ができないからです。

なお、後遺障害等級認定の手続きを行なっているのは、損害保険料率算出機構(損保料率機構)という機関です。

申請すると、早い場合で1~2か月、遅くても2~3か月程度で等級が認定されます。

ただし、高次脳機能障害など判断が難しい場合には、6か月以上かかることもあります。

<異議申立とは?>

認定された等級が低い、あるいは等級自体が認定されなかったというような場合は、「異議申立」をすることができます。

適切な等級の認定を受けるためには、異議申立の際に必要な書類や画像データなどを提出する必要があります。

申請してから、2~4か月ほどで新たな判断が示されます。

ただし、これも、追加資料が必要となったり、判断が難しかったりすると、もっと長期間かかることもあります。

【参考記事】
後遺障害等級認定とは?認定の仕組みと異議申立のポイント

示談成立までどのくらいの期間がかかるのか?


示談とは、交通事故の被害者と加害者の間で、「どのような損害が生じて」「損害額はいくらになるのか」ということなどを話し合い、和解によって解決をすることです。

ところで、示談交渉はじつはとても厄介なもので、なかなか示談がまとまらないケースも多くあります。

というのは、被害者の方と加害者側の保険会社では利害が一致しないから。

つまり、求めるものがまったく逆だからです。

被害者の方としては、突然の交通事故でケガを負い、後遺症まで残り、肉体的にも精神的にもつらい思いをしています。

当然、そうした損害への補償、賠償を求めるでしょう。

そして、その金額は多ければ多いに越したことはない、と思われる方がほとんどだと思います。

一方、保険会社は営利法人ですから、その求めるものは利益の追求です。

売上を伸ばし、支出を抑えたいと考えます。

被害者の方への治療費や慰謝料などの損害賠償金(示談金とも保険金ともいいます)は支出ですから、当然これを少なくするのが保険会社の仕事のひとつです。

ということは、本来よりも少ない、2分の1、3分の1(あるいは、信じられないことにもっと少ない)の金額で納得するなら、示談交渉はせずに保険会社から提示された金額ですぐにサインをすれば、あとは示談金が振り込まれるのを待つだけです。

つまり、交通事故の解決までの時間を短縮できる=すぐに解決することができる、ということです。

<保険会社の言うままに示談成立させてはいけない!>

しかし、これはおすすめできません。

なぜなら、すぐに示談成立できたとしても、被害者の方は示談金で大きく損をしてしまうことになるからです。

まずは、適切な金額はいくらになるのかを確認することが大切です。

<示談交渉は誰に依頼するべきか?>

「その金額では納得がいかない」「もっと金額は多いはずだ」ということなら、示談交渉を進めていくことになるのですが、通常、保険会社は被害者の方の主張をすんなり受け入れることは、ほとんどありません。

裁判を起こされなければ、増額しなくていいと考えているからです。

そのため、いつまでも示談が成立しないということになってしまうのです。

では、被害者の方が自分で交渉するのが難しいなら、誰に示談交渉を依頼すればいいのでしょうか?

そんな時、強い味方になってくれるのが、交通事故に強い弁護士です。

交通事故の示談交渉は弁護士に依頼して期間を短縮


示談交渉を弁護士に依頼すると、もちろん交通事故の状況や被害者の方のケガの状態にもよりますが、通常は、3か月程度で示談が解決できるか、訴訟でなければ解決できないか、見通しが立てられることが多いです。

これに対して、被害者が直接示談交渉を行うと、示談金額が適正化どうかの見極めが難しく、いつまで示談交渉を続ければいいのかの判断もできず、結果として、示談交渉が長引いてしまうことがあります。

したがって、もし、適正な金額での解決を望むなら、弁護士に示談交渉を依頼してしまった方が、示談成立までの期間が短縮できることが多いでしょう。

そして、さらに次のようなメリットがあります。

(1)示談交渉やさまざまな手続きの煩わしさから解放される

前述した理由などから、加害者側の保険会社は本来であれば被害者の方が受け取るべき正しい金額の慰謝料などの支払いには応じてくれることが少ないでしょう。

そのため、示談交渉が長引き、なかなか解決しないということがよく起きてしまいます。

また、交通事故問題の解決には、さまざまな法的な手続きが必要です。

これらを、後遺症を負って肉体的にも精神的にもつらい状況の被害者の方が行なっていくのは、とても大変なことです。

しかし、こうした手続きを弁護士に依頼してしまえば、難しい示談交渉や煩わしい各手続から解放され、精神的にゆとりをもって生活していくことができます。

(2)認定された後遺障害等級が正しいかどうかわかる

前述したように、後遺障害等級の認定は損保料率機構が行ないますが、間違った等級が認定されてしまうことがあります。

これは、損保料率機構が適当な審査をしているというわけではなく、被害者側から提出された書類やデータ等から判断するため、その書類やデータが間違っていたり不足していれば、その内容のとおりに後遺障害等級が認定されてしまう、ということなのです。

その場合、被害者の方では何が足りないのか、どこが間違っているかの判断は難しいでしょう。

そうした場合、交通事故の実務経験が豊富な弁護士であれば、認定された後遺障害等級が正しいかどうかの判断ができますし、もし等級が間違っていれば異議申立によって正しい等級認定を受けることができるのです。

(3)保険会社からの示談金額が正しいかどうかわかる

後遺障害慰謝料や逸失利益、休業損害などは示談交渉では争いになることが多いものです。

それは前述したように、被害者側と加害者側では目指すものが真逆だからです。

このような場合、被害者ご自身ではどの損害項目が本来の金額より低いのか、といった判断や計算は難しいでしょう。

しかし、交通事故に詳しい弁護士であれば、正しい金額、つまり弁護士(裁判)基準による計算から適切な金額を導き出すことができるのです。

(4)適切な示談金に増額して受け取ることができる

正しい示談金額がわかっても、加害者側の保険会社と交渉してそれを認めさせるには、法律知識を持っていなければできませんし、シビアな交渉を優位にもっていく交渉力がなければ、望む示談金額を手にすることはできません。

交通事故に強い弁護士であれば、法的根拠をもとに被害者の方が受け取るべき正しい金額を主張し、それを勝ち取る交渉をしていくことができます。

示談交渉を始める最適のタイミングとは?


ところで、示談成立までの期間を短くするための示談交渉を始めるタイミングというのはあるのでしょうか?

交通事故の種類・状況別に見ていきます。

(1)後遺症が残らなかった人身事故の場合

ケガはしたものの完治して後遺症が残らなかった場合、すぐに示談交渉を始めることができます。

ただ、注意していただきたいのは、ケガが完治していないのに途中で治療をやめてしまうことです。

たとえば、1か月以上通院による治療を中断してしまうと、その後に治療を再開しても、加害者側の保険会社から治療費の支払いを拒否されてしまう可能性が高いです。

また一度、示談を成立させてしまうと、あとから交渉をし直すことはできません。

仮に、あとから痛みや運動障害が出てきたとしても、新たに後遺障害等級を申請して、慰謝料などの損害賠償金を追加で請求することはできないので注意が必要です。

ですから、痛みなどがなくてもしっかり通院して治療し、医師の診断を受けることが大切です。

(2)後遺症が残った人身事故の場合

後遺症が残ってしまった時は、ご自身の後遺障害等級を申請しますが、認定されるまでの期間は、おおむね1~3か月です。

前述したように、認定された等級を異議申立した場合、2~4か月ほどかかります。

そして、最終的な後遺障害等級が確定した時が示談交渉開始のタイミングになります。

(3)死亡事故の場合

被害者の方が死亡した場合、後遺障害等級の確定などはないため、すぐに死亡慰謝料などの損害賠償金額を計算することができます。

そのため、通常は、四十九日を終えた頃、加害者側の保険会社から示談金の提示があります。

しかし、ここで注意が必要なのは、加害者の刑事事件の判決が出る前に示談を成立させてしまうと、裁判では「ある程度、被害者への弁償がなされた」と判断されてしまい、加害者の量刑が軽くなってしまうことです。

ご遺族としては、そうした事態を避けるためには、裁判の判決が確定してから示談交渉を進めるのがよいと思います。

なお、「被害者参加制度」といって、ご遺族が裁判に参加できる制度があるので、一度、弁護士に相談してみるといいでしょう。

(4)物損事故の場合

物損事故では、自動車やバイクなどの修理や買い替え費用は1か月ほどで計算されることが多いので、その後に示談交渉を開始することになります。

物損事故について、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

【参考記事】
交通事故で自動車など物損事故にあった場合の損害賠償

監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所
代表社員 弁護士 谷原誠
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