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【後遺障害等級認定】弁護士に依頼する時の注意ポイント6つ

最終更新日 2021年 04月06日
監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所 代表社員 弁護士 谷原誠 監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所
代表社員 弁護士 谷原誠

弁護士に依頼する時の注意ポイント

この記事を読むとわかること

慰謝料などの損害賠償請求や示談交渉など、交通事故の被害者の方が行なわなければいけない大切なことはさまざまありますが、その中でも、まず重要になるのが「後遺障害等級認定」です。

  • 後遺障害等級認定とは、そもそもどういう意味があるのか?
  • 後遺障害等級は、どのように認定されるのか?
  • 認定された後遺障害等級が間違っているかどうかは、どうすればわかる?
  • 後遺障害等級は、どの程度重要なのか?
  • どうしたら後遺障害等級が適切に認定されるのか?

交通事故の損害賠償問題では、後遺症が残ってしまった被害者の方は後遺障害等級の認定を受けなければ示談交渉をスムーズに進めることはできません。

しかし、おそらく交通事故は初めてという被害者の方がほとんどでしょうから、わからないことばかりだと思います。

そこで今回は、後遺障害等級認定の仕組みから申請方法、さらには後遺障害等級認定に強い弁護士の探し方などで、やってはいけない注意ポイントについてお話ししていきます。

・認定された後遺障害等級が低くて不満がある。適切な等級に上げるにはどうしたらいいのか。
・後遺障害等級が認定されなかった。正しい等級を受けたい。

このような疑問やお悩みを抱える交通事故被害者の方は、ぜひお読みになって正しい知識を手に入れてください。

これから、後遺障害等級に強い弁護士の探し方を説明しますが、その前に、交通事故解決までの全プロセスを説明した無料小冊子をダウンロードしておきましょう。

交通事故の被害者が知っておくべき大切な4つのポイント

(1)なぜ後遺障害等級が大切なのか?

後遺症というものは知っていても、後遺障害等級についてはよく知らないという方は多いと思います。

では、後遺症と後遺障害等級では何が、どう違うのでしょうか?

交通事故でケガを負った場合、治療のために入院・通院をすると思います。

しかし、残念ながら「症状固定」(これ以上の治療を続けても回復の見込みがない状態)の診断を主治医から受ける時期がくる場合があります。

症状固定となると、後遺症が残ってしまうことになります。

後遺症とは、機能障害や神経症状、傷痕などが残ってしまうことで、被害者の方はこの先の人生で後遺症を抱えて生きていかなければいけなくなってしまいます。

・仕事に復帰できるのか。
・復帰できても交通事故前と同じように働くことができるのか。
・収入が減ってしまったらどうすればいいのか。
・自分だけでなく家族の将来はどうなってしまうのか。
・これから、どうやって生活していけばいいのか。

精神的、肉体的な苦しみや不安、怒りなどを抱えてしまう被害者の方がほとんどでしょう。

後遺症を抱えながら、交渉のプロの保険会社と交渉するのは大変です。

交通事故に精通した弁護士に相談しながらすすめましょう。

被害者の方は、そうした苦しみなどを慰謝し、償ってもらうための後遺症慰謝料、働くことができなくなった場合の収入の損失への補償、後遺症が重度の場合は将来にわたって必要となる介護費用の支払いなど、さまざまな項目を合わせて、加害者側に損害賠償を請求する権利があります。

その時に必要となるのが、ご自身の自賠責後遺障害等級です。

自賠責後遺障害等級は、機能障害や神経症状などが医学的に検証され、労働能力の低下や喪失が認められることで認定されます。

もっとも障害が重い1級から順に14級までが設定されており、さらに障害が残った体の部位によって各号数が決められています。

認定された後遺障害等級をもとに慰謝料などの損害賠償金額が決まっていきます。

(2)後遺障害等級認定の申請方法は2種類ある

自賠責後遺障害等級認定の申請には、「事前認定」と「被害者請求」という2種類の方法があります。

何が違うのかを簡潔にいうと、事前認定は加害者が加入している任意保険会社を通して申請する方法で、被害者請求は被害者ご自身が申請する方法、となります。

申請先は「損害保険料率算出機構」(損保料率機構)です。

それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるので、よく検討して選択するのがいいでしょう。

(3)後遺障害等級認定の申請で必要な書類

後遺障害等級認定の申請では次のような書類が必要です。

・支払請求書兼支払指図書
・交通事故発生状況報告書
・交通事故証明書
・診断書または死亡診断書
・診療報酬明細書
・通院交通費明細書
・休業損害証明書
・後遺障害診断書(後遺障害が残った場合)
・戸籍謄本(死亡事故の場合)
・印鑑証明書
・委任状(被害者本人以外が請求する場合)
・レントゲン・MRI画像等

(4)後遺障害等級に不満がある場合は異議申立をするべき

「しかるべき機関が調査、認定したのだから、後遺障害等級が間違っていることなどないのではないか」

そう思っている方もいますが、じつは等級認定が間違っていることがあるのです。

その場合、どんなことが起きるのか?

実際、みらい総合法律事務所で解決した事例には次のようなものもあります。

「異議申立により上位の後遺障害等級と損害賠償金の増額を獲得した事例」

41歳の男性が交通事故の被害にあい、下肢可動域制限の後遺症のため、後遺障害等級12級6号が認定されました。

すると、加害者側の任意保険会社は、「自賠責保険金を含め、既払い金以上に支払うものはない」として、慰謝料などの損害賠償金の支払いを拒絶。

さらには、被害者に対して債務不存在確認訴訟を提起する、という事態に発展したため、困ってしまった被害者の方が、みらい総合法律事務所に相談をしたものです。

弁護士の判断は、「そもそもの後遺障害等級が低い。さらに上位の等級が狙える」というものだったため、被害者の方はすべてを任せることにしました。

まず弁護士は異議申立をし、その結果、神経因性の慢性疼痛の原因となるRSD(反射性交感神経ジストロフィー)も認められ、後遺障害等級は9級にアップ。

最終的には裁判に進み、約1700万円を獲得することができた、という事例です。

このように、異議申立をすることで、適切な後遺障害等級が認定され、慰謝料などの損害賠償金の増額を勝ち取ることもできるのです。

その他の増額解決事例をご覧になりたい場合はこちらから⇒https://www.jikosos.net/topics

このように、弁護士が入ることで増額することは多いです。
増額しそうかどうか、一度弁護士に相談してみましょう。


交通事故は弁護士に相談・依頼するべき

ここまで後遺障害等級認定に関してお話してきましたが、いかがでしょうか。

後遺障害等級認定の申請や正しい等級の確認、さらには異議申立など被害者の方が1人で進めていくのは難しいと感じられたのではないでしょうか。

それはそうでしょう、交通事故の被害にあって後遺障害が残るなどという経験は人生でそうそうあることではないのですから、被害者の方が交通事故や医学に関する知識を持っていないことや、申請手続きなどの経験がないことは当然だと思います。

では、被害者の方が正しい後遺障害等級認定を受けて、損害賠償金で損をしないためにはどうしたらいいのでしょうか?

その答えは、解決事例からもわかるように、弁護士に相談・依頼するのが最善の方法ということになります。

後遺障害等級に強い弁護士に依頼する5つのメリット

ただし、弁護士であれば誰でも後遺障害等級に詳しいというわけではありません。

弁護士といっても、それぞれに得意な専門分野があるため、交通事故の知識や経験のない弁護士では、正しい後遺障害等級の認定を受けることも、損害賠償金の増額を獲得することもできない可能性があります。

なぜなら、後遺障害等級認定が正しいかどうかを判断するためには、医学的な知識と後遺障害等級認定システムに関する知識、さらには保険の知識も必要となりますが、専門外の弁護士では対応が難しいからです。

一方、交通事故に強い弁護士であれば、被害者弁護のために最大限の力を発揮してくれるでしょう。

たとえば異議申立の際、正しい後遺障害等級認定を受けるためには医学的に証明できる新たな材料が必要になってきます。

そのためには、被害者の方が抱える機能障害や神経症状などについて、画像と検査による他覚的所見を医師からもらわなければいけないのですが、後遺障害等級に詳しくない弁護士ではこの手続きは難しいでしょう。

ですから、交通事故では後遺障害等級認定に強い弁護士に相談・依頼するべきなのです。

交通事故の後遺障害等級認定に強い弁護士であれば、次のことが可能になります。

① 認定された後遺障害等級が正しいかどうかの判断ができる。

② 認定された後遺障害等級が間違っている、あるいは後遺障害等級が認定されない場合は何が問題なのか、不足している法的・医学的な証拠は何なのか明らかにすることができる。

③ 正しい後遺障害等級認定のために必要な書類を不足なく用意することができる。

④ 場合によっては、医師に必要な意見書等を依頼することができる。

⑤ 結果として、被害者の方は正しい後遺障害等級認定を受けることができ、その後の示談交渉でも慰謝料などの損害賠償金の増額を獲得できる可能性が高くなる。

後遺障害等級認定に強い弁護士を探す時にやってはいけない6つのこと

交通事故の後遺障害等級認定に強い弁護士はどのようにして探せばいいのでしょうか?

また、被害者の方がやってはいけないことはあるのでしょうか?

(1)知り合いから紹介された弁護士が交通事故に強いと思ってはいけない

普通に日常生活を送っていれば、弁護士とのつき合いなどないという方がほとんどだと思います。

交通事故被害で困っている時に友人や知人に相談してみたところ、知り合いの弁護士を紹介されたので依頼した、というケースもあるでしょう。

その場合、交通事故の後遺障害等級認定に詳しいかどうか確認せずに安易に依頼してしまうと、後悔することになるかもしれません。

後遺障害等級認定のシステムの内容や医学的知識がなければ、何が問題で等級を低くされてしまったのか、そして異議申立をするにはどのような医学的所見を満たした資料が必要なのかなど、肝心の部分がわからない可能性があります。

依頼する前に、必ず面談をして、交通事故や後遺障害等級認定に詳しいかどうか、確認するようにしましょう。

交通事故や後遺障害に関する法律専門書籍を出版しているような弁護士であれば、間違いないでしょう。

(2)インターネットのWEBサイトを簡単に信用してはいけない

インターネットで、「交通事故」、「弁護士」、「後遺障害等級認定」などのキーワードで検索すると多くの弁護士サイトが見つかると思いますが、そこに記載されている内容を簡単に信用して依頼をしないほうがいいでしょう。

WEBサイトは誰でも作ることができますから、プラスの要素ばかりを記載することも可能です。

一見、しっかりしたWEBサイトだからといって安易に使用せずに、交通事故の後遺障害等級認定に強い弁護士であることを示す特徴があるかどうか、どこか信用できない部分を感じるかなど、チェックしてみることが大切です。

また、実際に相談してみて、後遺障害等級認定システムについて質問してみたり、どのような検査が必要かなど質問してみるのもいいでしょう。

(3)実績は本当か確認せずに依頼をしてはいけない

これまでの解決事例や相談件数などを掲載している法律事務所のWEBサイトもありますが、果たしてこの数字や内容は本物でしょうか?

実際にその事務所が解決した事例なのか、判例集の判例を掲載しているだけなのか、確認しましょう。

「当事務所が解決した事例」というような記載があれば、その事務所が解決した事例です。

(4)実際に弁護士と話をしないで依頼してはいけない

SNSなどの発達のおかげで、直接会う、電話で話をするということなく物事が進行し、ショッピングやお店の予約など何でもできるような時代になりました。

そのため、法律問題においてもネット上のやり取りだけで済ませてしまいたいと考える人もいるかもしれませんが、それは危険であるといわざるを得ません。

法律事務所では弁護士以外にも多くの事務員が働いています。

中には、相談者の対応を弁護士がせずに、事務員に任せてしまっているという法律事務所もあります。

やはり、弁護士と話をしてみないとわからないことは多くあります。

ですから、信頼できそうな弁護士かどうか判断するためには直接話をして、判断することをおすすめします。

(5)法律事務所のシステムや弁護士費用を確認せずに依頼してはいけない

弁護士費用の内訳について、次のように記載している法律事務所が多いのではないでしょうか。

①相談料
②着手金
③報酬金
④その他

現在では、「相談料は無料」としている法律事務所も増えていますが、各法律事務所によってシステムは違うので確認したほうがいいでしょう。

着手金とは弁護士に依頼した際にまず支払うお金です。

手付金のようなものと考えていただいていいと思いますが、この着手金は最終的に成果が出るかどうかに関係なく支払う費用のため、依頼者が望んでいた結果にならなくても返金されないことに注意が必要です。

これら弁護士費用については、各法律事務所で独自の考え方、システムがあり、利率や金額などに違いがあるので必ず事前に確認することが大切です。

法律事務所から後になって法外な費用を請求された、といった事例もあるので注意が必要です。

(6)費用倒れなどを事前に説明しない、できない弁護士には依頼してはいけない

これも弁護士費用に関わることですが、案件によっては「費用倒れ」になってしまうケースがあるので注意が必要です。

後遺障害等級が重度の1~3級の場合などでは損害賠償金は数千万円から1億円を超えることもありますが、比較的軽い等級の場合は数十万円ほどになることもあり、そうした場合では弁護士の成功報酬金を支払ってしまうと被害者の方が経済的に損をしてしまうことになりかねません。

事前に費用倒れになる可能性があるかどうか、後遺障害等級認定に強い弁護士であればすぐに判断できるので、しっかり確認することが大切です。