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交通事故の後遺障害等級の一覧表

最終更新日 2026年 07月13日

交通事故の後遺障害等級の一覧表

交通事故で受けた傷害(けが)を治療したものの、症状固定により後遺症が残ってしまうことがあります。
そこで被害者の方に必ず行なっていただきたいのが、後遺障害等級認定を受けることです。

慰謝料や逸失利益などを合算した損害賠償金は、加害者側の任意保険に加入していれば、その保険会社から金額提示がされます。
保険会社は、被害者の方の後遺障害等級が認定されてからでないと金額を算定できません

ですから、被害者の方の後遺障害等級は非常に重要なものなのです。

しかし、交通事故の被害は初めてという方、交通事故の損害賠償実務のプロではない方にとっては、後遺障害等級の認定条件や基準、内容は難しいものです。
そのため、ご自身の後遺症がどの等級に該当するのか判断するのに苦労されると思います。

そこで本記事では、交通事故の後遺障害等級の認定条件や基準、該当する後遺症の内容などについて、一覧表を使いながらお話ししていきます。

後遺障害等級とは?

交通事故の後遺障害等級は、「自動車損害賠償保障法施行令」によって1級から14級まで定められており、後遺症が残った身体の部位や状態に応じて細かく区分されています。

また、交通事故の被害にあい、入院・通院して治療を続けたものの後遺症が残ってしまう場合がありますが、その際の診断を「症状固定」といいます。これは医師が判断するもので、この時点で残っている症状が後遺障害認定の対象となります。

つまり、この残った症状について後遺障害の申請手続きを行うことになります。

後遺障害として正式に認定される
後遺症とは

残ってしまう後遺症の種類は、主に以下の3つに分類されます。

機能障害
  • ・高次脳機能障害による認知や行動の障害
  • ・視力、聴力、言語能力等の低下や喪失 など
運動障害
  • ・上肢、下肢などの麻痺や変形
  • ・肩関節、肘関節、手首、股関節、膝関節、足首などの可動域制限 など
神経症状 手足や首の痛みやしびれ など
機能障害
  • ・高次脳機能障害による認知や行動の障害
  • ・視力、聴力、言語能力等の低下や喪失 など
運動障害
  • ・上肢、下肢などの麻痺や変形
  • ・肩関節、肘関節、手首、股関節、膝関節、
    足首などの可動域制限 など
神経症状
手足や首の痛みやしびれ など

これらの後遺症が「後遺障害」として正式に認定されるためには、次の3つの要件を満たす必要があります。

この3つの要件について詳しく解説します。

交通事故が原因であると医学的に証明されること

その痛みや麻痺は、本当に今回の事故のせいで起きたものか?」という点です。法律用語では「因果関係」と言います。

事故の前からあった持病や、事故とは関係のないケガではないことを、医師の診断書やレントゲン・MRIなどの画像データを使って客観的に証明する必要があります。

後遺症によって労働能力の低下や喪失が認められること

後遺障害の逸失利益などは、主に「後遺症のせいで、将来にわたって仕事や収入にどれだけ悪影響が出るか」を基準に計算されます。

そのため、「体が動きにくくなったせいで、これまで通りの仕事ができなくなった」「しびれや痛みのせいで集中力が落ち、作業効率が下がってしまった」というように、仕事(家事労働も含みます)に支障が出ている状態であることが求められます。

その程度が自動車損害賠償
保障法(自賠法)で定める
後遺障害等級に該当すること

どんなに本人が「辛い」「不便だ」と感じていても、国の定めた1級から14級までの「評価基準のどれか」に当てはまらなければ、後遺障害としては認められません

つまり、自分の具体的な症状(関節が何度しか曲がらない、感覚がこれくらい鈍いなど)を、国のマニュアル(等級表)の基準に正しく当てはめて証明する作業が必要になります。

後遺障害等級の「別表第1」と
「別表第2」の違い

自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)における後遺障害等級表には、「別表第1」と「別表第2」の2種類があります。

この2つの最大の違いは、残ってしまった後遺症によって「他人の介護(常時または随時)がこれからも必要かどうか(要介護性)」という点です。

この違いによって、認定される「等級の数」「慰謝料などの限度額(補償額)」が大きく変わってきます。それぞれの違いを詳しく解説します。

「自賠法別表第1」の特徴
(要介護)

別表第1は、交通事故によって脳や神経、精神に極めて重大なダメージを受け、日常生活を送るために他人のサポート(介護)が不可欠になってしまった重篤なケースに適用されます。

等級は「1級」と「2級」の2つしかありませんが、それぞれ「常時介護」か「随時介護」かで区別されます。
将来にわたって介護費用がかかり続けるため、別表第2よりも補償の限度額(上限)が非常に高く設定されているのが特徴です。

「自賠法別表第2」の特徴
(要介護ではない)

別表第2は、後遺症は残ってしまったものの、必ずしも他人の介護を借りずに(あるいは車椅子や義手などを使いながら)自立して生活できるケースに適用されます。一般的な交通事故の後遺障害の多くはこちらに該当します。

障害の重さに応じて、第1級から第14級まで細かく14段階に分かれています。

別表第2の1級(限度額3,000万円)と、別表第1の2級(限度額3,000万円)は上限額こそ同じですが、「将来の介護費」が認められるかどうかなどの点で、最終的な賠償金の総額(裁判基準などで計算する際)に大きな差が出ることになります。

後遺障害等級の一覧表

後遺障害等級は、先に解説したとおり別表第1では1級から2級、別表第2では1級から14級まであり、等級が高いほど(数字が小さいほど)障害が重く、受け取れる損害賠償金も大きくなります

ここでは、どのような後遺症がどの「後遺障害等級」に当てはまるのかを、一覧表で分かりやすく解説します。

また、一覧表には以下の2つの重要な金額とデータも合わせて記載しています。

自賠責保険金 国が定めた「最低限の補償金」の金額
労働能力喪失率 後遺症のせいで「将来の仕事や収入がどれくらい制限されるか」を表した割合。
仕事への影響度を%で表したもの
(※これをもとに、将来失った収入の補償である「逸失利益(いっしつりえき)」を
計算します)
自賠責保険金
国が定めた「最低限の補償金」の金額
労働能力喪失率
後遺症のせいで「将来の仕事や収入が
どれくらい制限されるか」を表した割合。
仕事への影響度を%で表したもの
※これを元に、将来失った収入の補償である
「逸失利益(いっしつりえき)」を計算します

これらを見ることで、「自分の等級なら、最終的にいくらくらい受け取れる可能性があるのか」の目安が分かります。

また、後に出てくる「部位別・症状別の後遺障害等級を解説」では、怪我を負った部位や、ご自身の症状から後遺障害等級を確認することができます。部位別や症状別に等級を確認したい方は、こちらをご覧ください。

自賠責後遺障害等級表
【自賠法別表第1】(要介護)

別表第1は、交通事故によって脳や神経、精神に極めて重大なダメージを受け、日常生活を送るために他人のサポート(介護)が不可欠になってしまった重篤なケースに適用されます。

等級は「1級」と「2級」の2つしかありませんが、それぞれ「常時介護」か「随時介護」かで区別されます。

なお、「要介護」の1級と2級の認定基準の違いは、後程要介護の条件の違いについてで詳しく解説します。

※各等級をクリックすると、国が定めた「最低限の補償金」の金額である自賠責保険金や、仕事への影響度を%で表した労働能力喪失率、その等級に該当する状態を表示します。

後遺障害等級1級

該当する状態

    1.神経系統の機能又は精神に著しい障害を
    残し、常に介護を要するもの
    2.胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、
    常に介護を要するもの
自賠責保険金(共済金) 4,000万円
労働能力喪失率 100%

後遺障害等級2級

該当する状態

    1.神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
    2.胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
自賠責保険金(共済金) 3,000万円
労働能力喪失率 100%

自賠責後遺障害等級表
【自賠法別表第2】
(要介護ではない)

自賠法別表第2は、後遺症は残ってしまったものの、他人の介護を借りずに(あるいは車椅子や義手などを使いながら)自立して生活できるケースに適用されます。

※各等級をクリックすると、国が定めた「最低限の補償金」の金額である自賠責保険金や、仕事への影響度を%で表した労働能力喪失率、その等級に該当する状態を表示します。

ご自身の症状がどの等級に当てはまるのか、認定された等級が正しいかなどを直接弁護士に相談したい方は、費用の心配がない無料相談フォームからお気軽にお問い合わせください。

後遺障害等級1級

後遺障害の中でもっとも重い等級が後遺障害1級で、障害が残ってしまった部位や症状などの違いによって号数が設定されています。

自賠責保険金(共済金) 3,000万円
労働能力喪失率 100%
該当する状態

  1. 両眼が失明したもの
  2. 咀嚼及び言語の機能を廃したもの
  3. 両上肢をひじ関節以上で失つたもの
  4. 両上肢の用を全廃したもの
  5. 両下肢をひざ関節以上で失つたもの
  6. 両下肢の用を全廃したもの

後遺障害1級の詳しい認定基準や慰謝料金額、増額事例はこちらをご覧ください。

後遺障害等級2級

後遺障害等級1級に次いで重い等級が後遺障害2級で、障害が残ってしまった部位や症状などの違いによって号数が設定されています。

自賠責保険金(共済金) 2,590万円
労働能力喪失率 100%
該当する状態

  1. 一眼が失明し、他眼の視力が0.02以下になったもの
  2. 両眼の視力が0.02以下になったもの
  3. 両上肢を手関節以上で失ったもの
  4. 両下肢を足関節以上で失ったもの

後遺障害2級の詳しい認定基準や慰謝料金額、増額事例はこちらをご覧ください。

後遺障害等級3級

後遺障害等級3級は、眼や口の機能障害、手指の欠損、胸腹部の機能障害、高次脳機能障害などが残ってしまった場合に認定されます。

自賠責保険金(共済金) 2,219万円
労働能力喪失率 100%
該当する状態

  1. 一眼が失明し、他眼の視力が0.06以下になったもの
  2. 咀嚼又は言語の機能を廃したもの
  3. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
  4. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
  5. 両手の手指の全部を失ったもの

後遺障害3級の詳しい認定基準や慰謝料金額、増額事例はこちらをご覧ください。

後遺障害等級4級

後遺障害等級4級は、眼や耳、手足など障害を負った部位によって1号から7号に分類されます。

自賠責保険金(共済金) 1,889万円
労働能力喪失率 92%
該当する状態

  1. 両眼の視力が0.06以下になったもの
  2. 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの
  3. 両耳の聴力を全く失ったもの
  4. 一上肢をひじ関節以上で失ったもの
  5. 一下肢をひざ関節以上で失ったもの
  6. 両手の手指の全部の用を廃したもの
  7. 両足をリスフラン関節以上で失ったもの

※リスフラン関節=足の甲の中間あたりにある関節足

後遺障害4級の詳しい認定基準や慰謝料金額、増額事例はこちらをご覧ください。

後遺障害等級5級

後遺障害等級5級は、脳の損傷による高次脳機能障害、内臓機能の障害、失明などの視力障害、腕(上肢)や足(下肢)、指の欠損障害などの後遺症が残った場合に認定されます。

自賠責保険金(共済金) 1,574万円
労働能力喪失率 79%
該当する状態

  1. 一眼が失明し、他眼の視力が0.1以下になったもの
  2. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  3. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  4. 一上肢を手関節以上で失ったもの
  5. 一下肢を足関節以上で失ったもの
  6. 一上肢の用を全廃したもの
  7. 一下肢の用を全廃したもの
  8. 両足の足指の全部を失ったもの

後遺障害5級の詳しい認定基準や慰謝料金額、増額事例はこちらをご覧ください。

後遺障害等級6級

後遺障害等級6級は、眼・口・耳の機能障害、脊柱変形による運動障害、上肢・下肢の関節や指等に機能障害が残った場合に認定されます。

自賠責保険金(共済金) 1,296万円
労働能力喪失率 67%
該当する状態

  1. 両眼の視力が0.1以下になったもの
  2. 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの
  3. 両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
  4. 一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
  5. 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの
  6. 一上肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
  7. 一下肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
  8. 一手の五の手指又はおや指を含み四の手指を失ったもの

後遺障害6級の詳しい認定基準や慰謝料金額、増額事例はこちらをご覧ください。

後遺障害等級7級

後遺障害等級7級は、視力、聴力の障害、手足および関節や指の障害、高次脳機能障害、胸腹部の機能障害、外貌醜状(がいぼうしゅうじょう)など多岐にわたる障害が該当し、1号から13号に分類されて認定されます。

自賠責保険金(共済金) 1,051万円
労働能力喪失率 56%
該当する状態

  1. 一眼が失明し、他眼の視力が0.6以下になったもの
  2. 両耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
  3. 一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
  4. 神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  5. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  6. 一手のおや指を含み三の手指を失つたもの又はおや指以外の四の手指を失ったもの
  7. 一手の五の手指又はおや指を含み四の手指の用を廃したもの
  8. 一足をリスフラン関節以上で失ったもの
  9. 一上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
  10. 一下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
  11. 両足の足指の全部の用を廃したもの
  12. 外貌に著しい醜状を残すもの
  13. 両側の睾丸を失ったもの

後遺障害7級の詳しい認定基準や慰謝料金額、増額事例はこちらをご覧ください。

後遺障害等級8級

後遺障害等級8級では視力や脊柱、手足の指や関節など多岐にわたる障害が該当し、1号から10号に分類されて認定されます。

自賠責保険金(共済金) 819万円
労働能力喪失率 45%
該当する状態

  1. 一眼が失明し、又は一眼の視力が0.02以下になったもの
  2. 脊柱に運動障害を残すもの
  3. 一手のおや指を含み二の手指を失つたもの又はおや指以外の三の手指を失ったもの
  4. 一手のおや指を含み三の手指の用を廃したもの又はおや指以外の四の手指の用を廃したもの
  5. 一下肢を5センチメートル以上短縮したもの
  6. 一上肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
  7. 一下肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
  8. 一上肢に偽関節を残すもの
  9. 一下肢に偽関節を残すもの
  10. 一足の足指の全部を失ったもの

後遺障害8級の詳しい認定基準や慰謝料金額、増額事例はこちらをご覧ください。

後遺障害等級9級

後遺障害等級9級は、内臓機能や眼・鼻・口・耳の障害、手足の指の障害、外貌醜状などが残ってしまった場合に認定されます。1号から17号まで設定されており、認定条件は多岐にわたります。

自賠責保険金(共済金) 616万円
労働能力喪失率 35%
該当する状態

  1. 両眼の視力が0.6以下になったもの
  2. 一眼の視力が0.06以下になったもの
  3. 両眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
  4. 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
  5. 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
  6. 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
  7. 両耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
  8. 一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの
  9. 一耳の聴力を全く失ったもの
  10. 神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
  11. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
  12. 一手のおや指又はおや指以外の二の手指を失ったもの
  13. 一手のおや指を含み二の手指の用を廃したもの又はおや指以外の三の手指の用を廃したもの
  14. 一足の第一の足指を含み二以上の足指を失ったもの
  15. 一足の足指の全部の用を廃したもの
  16. 外貌に相当程度の醜状を残すもの
  17. 生殖器に著しい障害を残すもの

後遺障害9級の詳しい認定基準や慰謝料金額、増額事例はこちらをご覧ください。

後遺障害等級10級

後遺障害等級10級は、眼・口・歯・耳の障害、手足の関節や指の障害などが残ってしまった場合に認定されます。1号から11号まで設定されており、認定条件は多岐にわたります。

自賠責保険金(共済金) 461万円
労働能力喪失率 27%
該当する状態

  1. 一眼の視力が0.1以下になったもの
  2. 正面を見た場合に複視の症状を残すもの
  3. 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの
  4. 14歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  5. 両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの
  6. 一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
  7. 一手のおや指又はおや指以外の二の手指の用を廃したもの
  8. 一下肢を3センチメートル以上短縮したもの
  9. 一足の第一の足指又は他の四の足指を失ったもの
  10. 一上肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
  11. 一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの

後遺障害10級の詳しい認定基準や慰謝料金額、増額事例はこちらをご覧ください。

後遺障害等級11級

後遺障害等級11級は、眼の機能障害、聴力や歯の障害、手足の指の障害、脊柱変形、胸腹部の機能障害など多岐にわたる障害が該当し、1号から10号に分類されて認定されます。

自賠責保険金(共済金) 331万円
労働能力喪失率 20%
該当する状態

  1. 両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
  2. 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
  3. 一眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
  4. 10歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  5. 両耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
  6. 一耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
  7. 脊柱に変形を残すもの
  8. 一手のひとさし指、なか指又はくすり指を失ったもの
  9. 一足の第一の足指を含み二以上の足指の用を廃したもの
  10. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの

後遺障害11級の詳しい認定基準や慰謝料金額、増額事例はこちらをご覧ください。

後遺障害等級12級

後遺障害等級12級では、眼や耳・歯の機能障害、手足の指や関節の障害、鎖骨や胸骨・骨盤骨などの変形、外貌醜状など多岐にわたり、1号から14号に分類されて認定されます。

自賠責保険金(共済金) 224万円
労働能力喪失率 14%
該当する状態

  1. 一眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
  2. 一眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
  3. 七歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  4. 一耳の耳殻の大部分を欠損したもの
  5. 鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの
  6. 一上肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
  7. 一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
  8. 長管骨に変形を残すもの
  9. 一手のこ指を失ったもの
  10. 一手のひとさし指、なか指又はくすり指の用を廃したもの
  11. 一足の第二の足指を失ったもの第二の足指を含み二の足指を失ったもの又は第三の足指以下の三の足指を失ったもの
  12. 一足の第一の足指又は他の四の足指の用を廃したもの
  13. 局部に頑固な神経症状を残すもの
  14. 外貌に醜状を残すもの

後遺障害12級の詳しい認定基準や慰謝料金額、増額事例はこちらをご覧ください。

後遺障害等級13級

後遺障害等級13級は、眼、歯、手足の指、胸腹部の機能障害などが残ってしまった場合に認定されます。認定条件は多岐にわたり、1号から11号までが設定されています。

自賠責保険金(共済金) 139万円
労働能力喪失率 9%
該当する状態

  1. 一眼の視力が0.6以下になったもの
  2. 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
  3. 一眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
  4. 両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
  5. 5歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  6. 一手のこ指の用を廃したもの
  7. 一手のおや指の指骨の一部を失ったもの
  8. 一下肢を一センチメートル以上短縮したもの
  9. 一足の第三の足指以下の一又は二の足指を失ったもの
  10. 一足の第二の足指の用を廃したもの、第二の足指を含み二の足指の用を廃したもの又は第三の足指以下の三の足指の用を廃したもの
  11. 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

後遺障害13級の詳しい認定基準や慰謝料金額、増額事例はこちらをご覧ください。

後遺障害等級14級

後遺障害等級14級では、眼・歯・聴力の障害・外貌醜状・手足の指の障害・局部の神経症状などが該当し、1号から9号に分類されて認定されます。

自賠責保険金(共済金) 75万円
労働能力喪失率 5%
該当する状態

  1. 一眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
  2. 3歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  3. 一耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
  4. 上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
  5. 下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
  6. 一手のおや指以外の手指の指骨の一部を失ったもの
  7. 一手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの
  8. 一足の第三の足指以下の一又は二の足指の用を廃したもの
  9. 局部に神経症状を残すもの

後遺障害14級の詳しい認定基準や慰謝料金額、増額事例はこちらをご覧ください。

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要介護の条件の違いについて

要介護の条件の違いについて
後遺障害等級には「要介護」の1級と2級がありますが、その認定基準の違いは次のようになります。

<常に介護を要するもの(1級)>
・高次脳機能障害、遷延性意識障害、脊髄損傷などにより四肢麻痺等の後遺症が残ったために、ほとんど寝たきりになり、生活全般において、常に介護が必要な状態。

<随時介護を要するもの(2級)>
・食事、排泄、着替えなど、日常生活の一部の動作において介護や看視、声掛けなどが必要な状態。
・高次脳機能障害のために判断力が低下したり、情緒が不安定なことで1人では外出できないような状態。

身体の部位別で見ると、次のような違いがあります。

<1級1号と2級1号>
脳や脊髄などへのダメージによる、神経系統の機能や精神の著しい障害

<1級2号と2級2号>
・胸部・腹部などへのダメージによる、内臓の機能の著しい障害。
・内臓は、「呼吸器」、「循環器」、「腹部臓器(食道、胃、小腸、大腸、肝臓、胆のう、膵臓、脾臓、腹壁瘢痕ヘルニア等)」、「泌尿器」、「生殖器」に分類される。

なお、要介護の後遺障害等級が認定された場合、将来介護費用も高額になるため、加害者側の任意保険会社との示談交渉では争点になる場合があります。

適切な損害賠償金(示談金とも保険金ともいいます)を受け取るためには大切な項目になるので、正しい知識を身につけておくことが大切です。

部位別・症状別の後遺障害等級を
解説

部位別・症状別の後遺障害等級を解説

ここまでは等級別に見てきましたが、ここからは「身体のどの部分に、どのような後遺症が残った場合に何級になるのか」を、分かりやすい一覧表とともに詳しく解説していきます。

ここでは身体の部位を次のように分けています。
ご自身が知りたい部分をクリックすることで、必要な情報をダイレクトに読むことができます。

頭部・脳の後遺障害

脳挫傷や、びまん性軸索損傷などの傷害により残る脳の後遺症は重度になるケースが多く、その場合は後遺障害等級も1級や2級といった高い等級が認定されます。

ただし、たとえば高次脳機能障害では、さまざまな症状が現れるため、認定される後遺障害等級には幅があります。

<高次脳機能障害で認定される後遺障害等級>

1級1号
(自賠法別表1)
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
2級1号
(自賠法別表1)
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
3級3号
(自賠法別表2)
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
5級2号
(自賠法別表2)
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服すること
7級4号
(自賠法別表2)
神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
9級10号
(自賠法別表2)
神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの

高次脳機能障害については、以下のページでも詳しく解説しています。

首の後遺障害

交通事故で、もっとも多い傷害(ケガ)の1つが、むち打ち(頸椎捻挫)です。
むち打ち症では、次のような後遺症の症状が現れます。

<むち打ち症の後遺症の例>
頭痛・めまい・目の疲れ・耳鳴り・吐き気
首の痛み・顎関節の痛み・首の可動域制限
肩の痛みやこり・手のしびれ・体のだるさ、倦怠感・食欲不振 など

認定される後遺障害等級と認定要件は次の2つです。

<むちうち症で認定される後遺障害等級>

12級13号
(自賠法別表2)
・局部に頑固な神経症状を残すもの
・他覚所見により神経系統の障害が証明されるもの
14級9号
(自賠法別表2)
・局部に神経症状を残すもの
・神経系統の障害が医学的に説明可能なもの

むち打ち症で注意が必要なのは、該当要件の神経症状が「頑固なもの」か、そうではないかの違いで等級が2つも違ってしまうことです。

たとえば、首が痛くて動かせない、手がしびれるといった自覚症状がある場合の認定要件の違いは、神経症状を「医学的に証明できるか」かと「医学的に説明が可能か」の違いになります。

「12級13号」
痛みやしびれを裏づける、①外傷性の画像所見(MRI画像上の異常状態など)、および②神経学的所見(スパーリングテストなどにおける異常所見)が認められ、医学的に証明されることが必要。

「14級9号」
自覚症状について、画像所見としては神経圧迫があり、原因は加齢などによるものか外傷性によるものか判断はできないが、神経学的異常所見が認められ、神経系統の障害が医学的に説明可能であることが必要。

詳しい動画解説はこちら

脊椎・脊髄の後遺障害

脊椎・脊髄の後遺障害

身体の軸となる「脊椎(背骨)」や、その中を通る神経の束である「脊髄」は、交通事故の強い衝撃によって大きなダメージを受けやすい部位です。
一口に背骨の後遺障害といっても、原因が「骨」にあるのか「神経」にあるのかによって、認定される等級や症状の種類は大きく異なります。

ここからは、骨が折れたり変形したりする「脊柱変形」と、神経が傷ついて麻痺などを引き起こす「脊髄損傷」の2つに分けて、それぞれの後遺障害等級を詳しく見ていきましょう。

脊柱変形

脊柱圧迫骨折(頚椎・胸椎・腰椎)では、脊柱変形や運動障害などの後遺障害が残る場合があり、程度の違いにより次の後遺障害等級が認定されます。

<脊柱変形で認定される後遺障害等級>

6級5号
(自賠法別表2)
・脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの
・頸部と胸腰部にそれぞれ脊椎圧迫骨折、もしくは脊椎完全脱臼があるもの
・脊椎の固定術が施されていることで硬直か、これに近い状態になっているもの
・可動域については硬直しているか、健常者の10%程度まで制限されているもの
8級2号
(自賠法別表2)
・脊柱に運動障害を残すもの
・頸部、胸腰部の可動域が2分の1になった状態のもの
・頭蓋骨から頸部、さらに胸腰部の背骨にかけて著しい異常可動性があるもの
11級7号
(自賠法別表2)
・脊柱に変形を残すもの
・頸椎や胸椎・腰椎の圧迫骨折で椎骨が楔状変形を起こしたもの
・椎間板ヘルニアの手術で脊椎固定手術が行なわれ、骨移植や人工関節が埋め込まれたもの
・脊柱管狭窄症、後縦靭帯骨化症等により3椎以上の椎弓の切除や拡大形成術を受けたもの

脊髄損傷

脊髄損傷では上肢や下肢に麻痺が残ったり、手足が動かない、感覚がなくなるといった症状が起きてしまいます。
また、完全麻痺と不完全麻痺、四肢麻痺、単麻痺など、さまざまな種類や程度があるため、後遺障害等級認定は複雑になります。

認定される後遺障害等級は次のとおりです。


<脊髄損傷で認定される後遺障害等級>

1級1号
(自賠法別表1)
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
2級1号
(自賠法別表1)
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
3級3号
(自賠法別表2)
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
5級2号
(自賠法別表2)
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服すること
7級4号
(自賠法別表2)
神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
9級10号
(自賠法別表2)
神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
12級13号
(自賠法別表2)
局部に頑固な神経症状を残すもの

上肢の後遺障害

ここでは、上肢の後遺障害等級を解説します。

上肢とは、肩から肘、腕、手、指までの部分になり、後遺障害等級は多岐にわたります。

上肢の障害は、①「機能障害」、②「欠損障害」、③「変形障害」の3つに区分されます。

上肢の機能障害で認定される
後遺障害等級

上肢(肩から手首まで)の機能障害は、動かせる範囲の制限や麻痺の程度によって細かく基準が定められており、大きく以下の3つの区分に分かれます。ご自身の症状がどこに該当するかを確認していきましょう。

上肢の用を全廃した場合の後遺障害等級

上肢の用を廃したとは、肩関節から肘関節、手首関節、手指のすべてが麻痺や強直により動かせなくなった状態をいいます。該当する後遺障害等級は次のとおりです。

1級4号
(自賠法別表2)
両上肢の用を全廃したもの
5級6号
(自賠法別表2)
一上肢の用を全廃したもの
上肢の三大関節(肩・肘・手首)の
用を廃した場合の後遺障害等級

関節(肩・肘・手首)の用を廃したとは、次のいずれかに該当した場合をいいます。

  • ・関節が強直した
  • ・関節が完全弛緩性麻痺となった
  • ・自分で動かした時に、正常なほうの
    関節と比較して可動域角度が
    10%以下になった
  • ・人工関節、人工骨頭を挿入置換した場合、
    正常なほうの関節と比較して
    可動域が2分の1以下に制限されている

該当する後遺障害等級は次のとおりです。

6級6号
(自賠法別表2)
一上肢の三大関節中の二関節の
用を廃したもの
8級6号
(自賠法別表2)
一上肢の三大関節中の一関節の
用を廃したもの
上肢の関節に可動域制限が残った場合の
後遺障害等級

上肢の関節に可動域制限の障害が残った場合の後遺障害等級は次のとおりです。

10級10号
(自賠法別表2)
一上肢の三大関節中の一関節の
機能に著しい障害を残すもの
12級5号
(自賠法別表2)
一上肢の三大関節中の一関節の
機能に障害を残すもの

上肢の欠損障害で認定される
後遺障害等級

上肢の切断による欠損の後遺障害等級は次のとおりです。

1級3号
(自賠法別表2)
両上肢を肘関節以上で失ったもの(両腕の肘関節から肩関節の間)
2級3号
(自賠法別表2)
両上肢を手関節以上で失ったもの(両腕の肘関節から手関節の間)
4級4号
(自賠法別表2)
一上肢を肘関節以上で失ったもの
5級4号
(自賠法別表2)
一上肢を手関節以上で失ったもの

上肢の変形障害で認定される
後遺障害等級

骨折などの傷害により、上肢に変形障害が残った場合の後遺障害等級は次のとおりです。

7級9号
(自賠法別表2)
一上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を
残すもの
8級8号
(自賠法別表2)
一上肢に偽関節を残すもの
12級8号
(自賠法別表2)
長管骨に変形を残すもの


※偽関節=骨折が治癒していく過程で正常に骨がつかないことで、その部分がまるで関節のように動く状態になってしまったもの。
※長管骨=手足を構成する骨のうち、比較的大きく、細長いもの。

手指の欠損で認定される後遺障害等級

手の指の一部、または全部を失ってしまった(切断せざるを得なかった)場合、自賠責保険における「欠損障害」として後遺障害等級が認定されます。

3級5号
(自賠法別表2)
両手の手指の全部を失ったもの
6級8号
(自賠法別表2)
一手の五の手指又はおや指を含み四の手指を失ったもの
7級6号
(自賠法別表2)
一手のおや指を含み三の手指を失つたもの又はおや指以外の四の手指を
失ったもの
8級3号
(自賠法別表2)
一手のおや指を含み二の手指を失ったもの又はおや指以外の三の手指を
失ったもの
9級12号
(自賠法別表2)
一手のおや指又はおや指以外の二の手指を失ったもの
11級8号
(自賠法別表2)
一手のひとさし指、なか指又はくすり指を失ったもの
12級8号
(自賠法別表2)
一手のこ指を失ったもの
13級7号
(自賠法別表2)
一手のおや指の指骨の一部を失ったもの
14級6号
(自賠法別表2)
一手のおや指以外の手指の指骨の一部を失ったもの
手指の用を廃した障害で認定される
後遺障害等級

手の指を失ってはいなくても、事故の怪我によって神経や関節がダメージを受け、指が全く動かなくなったり、著しく動かしづらくなったりした状態を「手指の用を廃したもの」と呼びます。

この障害は、動かなくなってしまった関節の位置や指の本数によって等級が決められています。

4級6号
(自賠法別表2)
両手の手指の全部の用を廃したもの
7級7号
(自賠法別表2)
一手の五の手指又はおや指を含み四の手指の用を廃したもの
8級4号
(自賠法別表2)
一手のおや指を含み三の手指の用を廃したもの又はおや指以外の四の手指の
用を廃したもの
9級13号
(自賠法別表2)
一手のおや指を含み二の手指の用を廃したもの又はおや指以外の三の手指の
用を廃したもの
10級7号
(自賠法別表2)
一手のおや指又はおや指以外の二の手指の用を廃したもの
12級10号
(自賠法別表2)
一手のひとさし指、なか指又はくすり指の用を廃したもの
13級6号
(自賠法別表2)
一手のこ指の用を廃したもの
14級7号
(自賠法別表2)
一手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの

上肢の欠損・変形の後遺障害については以下ページでも詳しく解説しています。

下肢の後遺障害

下肢の後遺障害
下肢(足)の傷害(けが)による後遺障害等級も多岐にわたります。

下肢とは、股関節から大腿部、膝、脛、足首、足指までの部分になります。

下肢の障害は、①「機能障害」、②「欠損障害」、③「変形障害」、④「短縮障害」の4つに区分されます。

下肢の機能障害で認定される
後遺障害等級

下肢(足)の機能障害とは、事故の怪我によって股関節・膝関節・足関節(足首)の動きが悪くなったり(可動域制限)、人工関節への置換を余儀なくされたりした状態を指します。

障害が残った関節の数や、動かせる範囲(可動域)がどの程度制限されているかによって等級が決定されます。

足指の機能障害で認定される後遺障害等級

足指の機能障害とは、事故による骨折や神経の損傷などが原因で、足の指が全く動かなくなったり、正常に曲げ伸ばしができなくなったりした状態(用を廃したもの)を指します。
歩行時や地面を蹴り出す際の安定性に大きく影響する障害であり、動かなくなった指の本数や種類(親指かそれ以外の指か)によって等級が定められています。

7級11号
(自賠法別表2)
両足の足指の全部の用を
廃したもの
9級15号
(自賠法別表2)
一足の足指の全部の用を
廃したもの
12級12号
(自賠法別表2)
一足の第一の足指又は他の四の
足指の用を廃したもの
13級10号
(自賠法別表2)
一足の第二の足指の用を
廃したもの
第二の足指を含み二の足指の用を廃したもの又は第三の足指以下の三の足指の用を廃したもの
14級8号
(自賠法別表2)
一足の第三の足指以下の一又は
二の足指の用を廃したもの

足指の用を廃した、というのは次のような場合が該当します。

  • ・第一の足指(親指)の末節骨を2分の1以上失った
  • ・第一の足指以外の足指を中節骨で切断した
  • ・第一の足指以外の足指を基節骨で切断した
  • ・第一の足指以外の足指を遠位指節間関節
    (第1関節)で離断した
  • ・第一の足指以外の足指を近位指節間関節
    (第2関節)で離断した
  • ・第一の足指の指節間関節の可動域が通常の
    関節と比べて2分の1以下に制限された
  • ・第一の足指以外の足指の中足指節間関節
    (指の根元の関節)、または近位指節間関節の可動域が
    通常の関節と比べて2分の1以下に
    制限された

下肢の欠損障害で認定される
後遺障害等級

事故による怪我や切断によって、下肢(足)の全部または一部を失ってしまった場合は「欠損障害」に該当します。失った部位(関節の位置)や範囲に応じて、高い等級が定められています。

下肢(股関節から足首)の欠損障害で
認定される後遺障害等級

股関節、膝関節、足関節(足首)のいずれかの位置で足を失った場合の基準です。切断された位置が体に近ければ近いほど、生活への支障が大きくなるため、より高い等級が認定されます。

1級5号
(自賠法別表2)
両下肢を膝関節以上で失ったもの(両脚の股関節から膝関節の間)
2級4号
(自賠法別表2)
両下肢を足関節以上で失ったもの(両脚の膝関節から足首の間)
4級5号
(自賠法別表2)
一下肢を膝関節以上で失ったもの
5級5号
(自賠法別表2)
一下肢を足関節以上(膝から足首の間)で失つたもの
足関節(足首)より下の欠損障害で
認定される後遺障害等級

足首より先の部分(足の甲や足根骨など)を失ってしまった場合の基準です。どの関節の位置で切断されたかによって該当する等級が異なります。

4級7号
(自賠法別表2)
両足をリスフラン関節以上で
失ったもの
7級8号
(自賠法別表2)
一足をリスフラン関節以上で
失ったもの

※リスフラン関節=足の甲の中間あたりにある
関節

足指の欠損障害で認定される後遺障害等級

足の指を失ってしまった場合の基準です。親指を含んでいるかどうか、また失った指の本数が何本あるかによって、認定される等級が細かく分かれています。

5級8号
(自賠法別表2)
足の足指の全部を失ったもの
8級10号
(自賠法別表2)
一足の足指の全部を失ったもの
9級14号
(自賠法別表2)
一足の第一の足指を含み二以上の足指を失ったもの
10級9号
(自賠法別表2)
一足の第一の足指又は他の四の足指を失ったもの
12級11号
(自賠法別表2)
一足の第二の足指を失ったもの
第二の足指を含み二の足指を失ったもの又は第三の足指以下の三の足指を失ったもの
13級9号
(自賠法別表2)
一足の第三の足指以下の一又は二の足指を失ったもの

※足指の切断=指の付け根である中足指関節から失ったもの。
※後遺障害等級の世界では、足指は親指が第一の足指になり、順に第二、第三となる。

下肢の変形障害で認定される
後遺障害等級

骨折などの治療後に足の骨が歪んでくっついてしまったり、骨が癒合しきらずに異常な動きを残したりする状態を「変形障害」と呼びます。外見の変形だけでなく、歩行への影響も考慮されます。

下肢(股関節から足首)の変形障害で認定される後遺障害等級

主に太ももの骨(大腿骨)や、すねの骨(脛骨・腓骨)に著しい変形や「偽関節(骨がくっつかない状態)」が残ってしまった場合の基準です。

7級10号
(自賠法別表2)
下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
8級9号
(自賠法別表2)
一下肢に偽関節を残すもの
12級8号
(自賠法別表2)
長管骨に変形を残すも

下肢の短縮障害で認定される
後遺障害等級

骨折した足の骨が縮んで治ってしまったり、骨盤が歪んだりした影響で、片方の足がもう片方の足に比べて短くなってしまう障害です。骨盤から下の長さを測定して判断されます。

下肢(股関節から足首)の短縮障害で認定される後遺障害等級

健康な側の足と比べて、怪我をした側の足が何センチメートル短縮したか(左右の足の長さの差)によって等級が決定されます。

8級5号
(自賠法別表2)
一下肢を5センチメートル以上
短縮したもの
10級5号
(自賠法別表2)
一下肢を3センチメートル以上
短縮したもの
13級8号
(自賠法別表2)
一下肢を1センチメートル以上
短縮したもの

下肢(股関節から足指まで)の欠損・変形・短縮の後遺障害については、こちらでも詳しく解説しています。

目・まぶたの後遺障害

交通事故などによる眼(目)の後遺症は多岐にわたり、症状や障害の部位によって認定される後遺障害等級が細かく定められています。

等級認定における「視力」の定義
ここでいう視力とは、裸眼ではなく「矯正視力」(メガネ、医学的に装用可能なコンタクトレンズ、眼内レンズを使用した場合の視力)を指します。

ここでは、目の後遺障害を以下の症状別に分かりやすくまとめました。

失明・視力低下の障害

もっとも重い「失明」から、片目・両目の「視力低下」まで、残った視力の程度に応じて等級が判定されます。

※失明とは、眼球を摘出したもの、明暗を区別できないもの、ようやく明暗を区別できる程度の状態をいいます。

失明で認定される後遺障害等級
1級1号
(自賠法別表2)
両眼が失明したもの
2級1号
(自賠法別表2)
一眼が失明し、他眼の視力が
0.02以下になったもの
3級1号
(自賠法別表2)
一眼が失明し、他眼の視力が
0.06以下になったもの
5級1号
(自賠法別表2)
一眼が失明し、他眼の視力が
0.1以下になったもの
7級1号
(自賠法別表2)
一眼が失明し、他眼の視力が
0.6以下になったもの
8級1号
(自賠法別表2)
一眼が失明し、又は一眼の視力が
0.02以下になったもの
視力低下で認定される後遺障害等級
2級2号
(自賠法別表2)
両眼の視力が0.02以下になったもの
4級1号
(自賠法別表2)
両眼の視力が0.06以下に
なったもの
6級1号
(自賠法別表2)
両眼の視力が0.1以下に
なったもの
9級1号
(自賠法別表2)
両眼の視力が0.6以下に
なったもの
9級2号
(自賠法別表2)
一眼の視力が0.06以下に
なったもの
10級1号
(自賠法別表2)
一眼の視力が0.1以下に
なったもの
13級1号
(自賠法別表2)
一眼の視力が0.6以下に
なったもの

調節機能・運動機能の障害

ピントを合わせる機能(調節機能)の低下や、目が思うように動かなくなる障害です。

調節機能障害で認定される後遺障害等級

調節機能障害とは、目のピントを合わせる力が弱まり、近くや遠くの文字・景色がぼやけて見えにくくなってしまう障害のことを言います。

11級1号
(自賠法別表2)
両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
12級1号
(自賠法別表2)
一眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
運動機能障害で認定される後遺障害等級

運動機能障害とは、眼球を動かす筋肉や神経がダメージを受け、目がスムーズに動かなくなったり、物が二重に見えたり(複視)する状態のことを言います。

10級2号
(自賠法別表2)
正面を見た場合に複視の症状を残すもの
11級1号
(自賠法別表2)
両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
12級1号
(自賠法別表2)
一眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
13級2号
(自賠法別表2)
正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの


※複視=眼球の向きが同じ方に向かないために外界の像が左右眼の対応点でない部位に投影されて、物、景色などが二重に見える状態。
※「眼球に著しい運動障害を残すもの」=眼球の注視野(頭部を固定し、眼球を運動させて直視することのできる範囲)の広さが2分の1に減じたもの。

視野障害

視神経のダメージなどにより、目が見える範囲(視野)に問題が生じる障害です。

9級3号
(自賠法別表2)
両眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
13級3号
(自賠法別表2)
一眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの


※半盲症=視神経に障害が残ったことで、視界の一部(右半分または左半分)が見えなくなるもの。
※両眼の同じ側が見えなくなるものを「同側半盲」、両眼の反対側が見えなくなるものを「異名半盲」、上半分か下半分だけが見えなくなるものを「水平半盲」という。
※視野狭窄=視野の一部が欠けて見えなくなるのではなく、視野自体が周辺から狭くなってしまう症状。
※視野変状=視野の中に点やまだら状にぼやけたり、黒ずんだりする箇所があり、その部分が見えなくなる状態。

まぶた・まつげの障害

まぶたが欠けたり、閉じなくなったり、まつげが抜けて生えてこなくなる障害です。

まぶたの欠損障害で認定される
後遺障害等級

まぶたの欠損障害とは、事故などの怪我によってまぶたを欠損したことで、まぶたを閉じても黒目(角膜を覆ってる膜)が隠れない、あるいは黒目は隠れるが白目の一部が隠れないような状態のことを言います。

9級4号
(自賠法別表2)
両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
11級3号
(自賠法別表2)
一眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
まぶたの運動障害で認定される
後遺障害等級

まぶたの運動障害とは、まぶたを動かす筋肉や神経がダメージを受け、自分の意思でまぶたを十分に開けられなくなったり(眼瞼下垂)、逆に完全に閉じることができなくなったりする障害のことを言います。

11級2号
(自賠法別表2)
両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
まつげの欠損障害(まつげはげ)で
認定される後遺障害等級

まつげの欠損障害(まつげはげ)とは、まぶたの縁が傷ついたことなどが原因で、まつげが広範囲(生えている部分の半分以上)にわたって抜けてしまい、その後も生えてこなくなってしまった状態のことを言います。

14級1号
(自賠法別表2)
一眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげ(まつげの生えている周縁の2分の1以上)を残すもの

その他の障害(流涙・外傷性散瞳)

涙が止まらなくなったり、光を眩しく感じ続けたりする症状です。

流涙の障害で認定される後遺障害等級

流涙(りゅうるい)の障害とは、涙の分泌量と排出のバランスが崩れることで、悲しくもないのに涙が溢れ出てしまったり、常に目が潤んで視界がうるんだりする状態のことです。

12級相当 両眼に常時流涙を残すもの
14級相当 一眼に常時流涙を残すもの
外傷性散瞳の障害で認定される
後遺障害等級

外傷性散瞳(がいしょうせいさんどう)とは、目に強い衝撃(打撲など)が加わったことにより、瞳孔(黒目の中心にある光の通り道)が開きっぱなしになり、元に戻らなくなってしまう状態のことです。

12級相当 一眼の瞳孔の対光反射が著しく障害され、著明な羞明を訴え労働に著しく支障をきたすもの
14級相当 一眼の瞳孔の対光反射はあるが不十分であり、羞明を訴え労働に支障をきたすもの


※散瞳=瞳孔の直径が開大して、対光反応が消失または減弱するもの。いわゆるまぶしい状態。
※両眼の場合、12級相当は11級相当、14級の場合は12級相当が認定される。

こちらは以下のページでも詳しく解説しています。

鼻の後遺障害等級

鼻の後遺障害等級

交通事故などの強い衝撃によって、鼻を骨折したり欠損したりすると、外見の変化だけでなく、嗅覚や呼吸といった重要な機能に障害が残ることがあります。

鼻の後遺障害は、大きく分けると「鼻自体の欠損(見た目の障害)」と「機能の障害(匂いや呼吸の障害)」の2種類があり、それぞれ認定される等級が異なります。

欠損障害で認定される後遺障害等級

鼻の大部分の欠損、またはそれに伴う外見上の障害(醜状障害)が含まれます。

9級5号
(自賠法別表2)
鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
12級14号
(自賠法別表2)
外貌に醜状を残すもの

機能障害(欠損をともなわない)で
認定される後遺障害等級

鼻の形に大きな変化はないものの、嗅覚や呼吸の機能に障害が残った場合です。

12級相当 ・嗅覚障害で、嗅覚脱失した場合
・鼻呼吸困難の場合
14級相当 嗅覚障害で、嗅覚減退した場合

こちらは「鼻の後遺障害等級と慰謝料の相場と計算方法」でも詳しく解説しています。

耳の後遺障害等級

交通事故などの強い衝撃によって、耳の聞こえが悪くなったり、耳そのものが欠損したりするなどの後遺症が残ることがあります。

自賠責保険における「耳の後遺障害」の認定基準は、聴力が低下する「聴力障害」、耳たぶ(耳介)を欠損する「欠損障害」、そして「耳鳴り・耳漏(じろう)」といった機能障害に大きく分けられます。

聴力障害で認定される後遺障害等級

両方の耳に聴力低下などの障害が残った場合の基準です。

4級3号
(自賠法別表第2)
両耳の聴力を全く失ったもの
6級3号
(自賠法別表第2)
両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
6級4号
(自賠法別表第2)
一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が40センチメートル以上の距離では
普通の話声を解することができない程度になったもの
7級2号
(自賠法別表第2)
両耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することが
できない程度になったもの
7級3号
(自賠法別表第2)
一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を
解することができない程度になったもの
9級7号
(自賠法別表第2)
両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することができない
程度になったもの
9級8号
(自賠法別表第2)
一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度に
なったもの
10級5号
(自賠法別表第2)
両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である
程度になったもの
11級5号
(自賠法別表第2)
両耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない
程度になったもの

片方の耳の聴力障害で認定される
後遺障害等級

片方の耳のみに聴力低下などの障害が残った場合の基準です。

9級9号
(自賠法別表第2)
一耳の聴力を全く失ったもの
10級6号
(自賠法別表第2)
一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
11級6号
(自賠法別表第2)
一耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することが
できない程度になったもの
14級3号
(自賠法別表第2)
一耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度に
なったもの

耳殻の欠損障害で認定される
後遺障害等級

耳たぶ(外側に出ている耳の部分)を欠損した場合の基準です。

12級4号
(自賠法別表2)
一耳の耳殻の大部分を欠損したもの

※耳殻=外側に出ている、いわゆる耳の部分。耳介とも呼ばれる。

耳鳴り・耳漏の障害で認定される
後遺障害等級

聴力低下だけでなく、耳鳴り(常に音が聞こえる)の症状が残った場合の基準です。

12級相当 耳鳴りに係る検査によって、難聴に伴い著しい耳鳴りが常時あると
評価できるもの
14級相当 耳鳴りに係る検査によって、難聴に伴い常時耳鳴りのあることが合理的に
説明できるもの

耳の後遺障害等級については、以下のページでも詳しく解説しています。

口の後遺障害等級

交通事故などで口まわりや顎、頭部に強い衝撃を受けると、食べ物を噛み砕く機能(咀嚼機能)や言葉を発する機能(言語機能)に障害が残ったり、歯を失ったりすることがあります。

これらは日常生活や食事に直結する重要な障害であり、症状の程度に応じて細かく等級が定められています。

咀嚼・言語の機能障害で認定される
後遺障害等級

咀嚼機能と言語機能の障害は、同じ条文(号)で規定されています。「両方の機能に障害がある場合(及び)」と、「どちらか一方の機能に障害がある場合(又は)」で、認定される等級が異なります。

1級2号
(自賠法別表第2)
咀嚼及び言語の機能を廃したもの
3級2号
(自賠法別表第2)
咀嚼又は言語の機能を廃したもの
4級2号
(自賠法別表第2)
咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの
6級2号
(自賠法別表第2)
咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの
9級6号
(自賠法別表第2)
咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
10級3号
(自賠法別表第2)
咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの


※咀嚼(食べ物をかみ砕く)機能を廃したものとは、流動食以外は摂取できない状態。
※咀嚼機能に著しい障害を残すものとは、お粥など柔らかいものや飲み物以外は摂取できない状態。
※咀嚼機能に障害を残すものとは、固形物の中に咀嚼ができないものがある、または咀嚼が十分にできない状態で、
それが医学的に確認できる場合。

<言語の機能障害で認定される後遺障害等級>
言語の機能障害で判断基準になるのは、4つの子音の発音です。
4つの子音とは、具体的には次のものをいいます。

  • ①口唇音/ま行音・ぱ行音・ば行音・わ行音、ふ
  • ②歯舌音/な行音・た行音・ら行音・ざ行音・しゅ・じゅ・し
  • ③口蓋音/か行音・が行音・や行音・ひ・にゅ・ぎゅ・ん
  • ④咽頭音/は行音

言語機能と咀嚼機能の両方の障害がある場合は、第1級2号が認定されます


※1級2号は、4つの子音(口唇音・歯舌音・口蓋音・咽頭音)のうち3つ以上発音できない場合に認められる。
※3級2号も、4つの子音(口唇音・歯舌音・口蓋音・咽頭音)のうち3つ以上発音できない場合に認められるが、咀嚼と言語機能のどちらかの障害が残った場合となる。
※4級2号は、4つの子音のうち2つが発音できなくなった状態、または綴音(ていおん/てつおん)機能に障害があり、言語のみでは意思疎通をさせることができない状態とされる。(綴音とは、2つ以上の単音が結合してできた音のことで、たとえば「た」=「ta」は、「t」「a」という2つの単音から成り立っているとする)
※6級2号は、4つの子音のうち2つが発音できなくなった場合に認められる。
※9級6号は、4つの子音のうち1つが発音できなくなった場合に認められる。
※10級3号も、4つの子音のうち1つが発音できなくなった場合に認められるが、咀嚼と言語機能のどちらかの障害が残った場合となる。

歯牙(しが)障害で認定される
後遺障害等級

事故によって歯を失ったり著しく破損したりして、歯科治療(補綴:ほてつ)を行った本数に応じて認定されます。

10級4号
(自賠法別表2)
14歯以上に対し歯科補綴を
加えたもの
11級4号
(自賠法別表2)
10歯以上に対し歯科補綴を
加えたもの
12級3号
(自賠法別表2)
7歯以上に対し歯科補綴を
加えたもの
13級5号
(自賠法別表2)
5歯以上に対し歯科補綴を
加えたもの
14級2号
(自賠法別表2)
3歯以上に対し歯科補綴を
加えたもの


※歯牙障害=歯を失ったことで歯科補綴をした状態。
※人間の永久歯は、上下それぞれ14本ずつの計28本ある。
※歯科補綴=差し歯や入れ歯、クラウン、ブリッジ、インプラントなどで欠損した歯の機能や見た目を治療すること。

口の後遺障害等級については、以下のページでも詳しく解説しています。

醜状障害の後遺障害等級

交通事故などで身体に傷を負った場合、治療後も皮膚に消えない傷あとや変形が残ることがあります。これを「醜状障害(しゅうじょうしょうがい)」と呼び、傷あとの場所や大きさによって等級が定められています。

醜状障害の対象となる「部位」の定義

醜状障害は、①外貌醜状(がいぼうしゅうじょう)、②上下肢の醜状障害、③日常露出しない部位に大別されます。

外貌 頭部、顔面部、頚部など、上肢および下肢以外の日常露出する部位
上肢 上腕(肩関節以下)から指先までの部位
下肢 大腿(股関節以下)から足の背部までの部位
日常露出しない部位 胸部、腹部、背部、臀部など
外貌
頭部、顔面部、頚部など、上肢および下肢以外の日常露出する部位
上肢
上腕(肩関節以下)から指先までの部位
下肢
大腿(股関節以下)から足の背部までの部位
日常露出しない部位
胸部、腹部、背部、臀部など

後遺障害等級認定の対象となる外貌醜状は、「他人をして醜い」と感じさせる程度でなければならないので、線状痕や瘢痕があったとしても、眉毛や頭髪等に隠れる部分については醜状とは取り扱われません

たとえば、頭蓋骨の手のひら大以上の欠損により頭部の陥没があり、脳に神経症状が生じている場合は、外貌醜状の等級と神経症状の等級のどちらか高い等級が認定されます。

醜状障害で認定される後遺障害等級

7級12号
(自賠法別表2)
・外貌に著しい醜状を残すもの
・次のもののうち、人目に付く程度以上のもの

①頭部については手のひら大(指の部分は含みません。以下同じ。)
以上の瘢痕または頭蓋骨の手のひら大以上の欠損
②顔面については、鶏卵大面以上の瘢痕又は10円銅貨大以上の組織陥没
③頚部については、手のひら大以上の瘢痕

9級16号
(自賠法別表2)
・外貌に相当程度の醜状を残すもの
・顔面部の長さ5センチメートル以上の線状痕で、人目に付く程度以上のもの
12級14号
(自賠法別表2)
・外貌に醜状を残すもの
・次のもののうち、人目に付く程度以上のもの。

①頭部については、鶏卵大面以上の瘢痕又は頭蓋骨の鶏卵大面以上の欠損
②顔面部については、10円銅貨大以上の瘢痕又は長さ3センチメートル以上の
線状痕
③頚部については、鶏卵大面以上の瘢痕

12級相当 ①上肢または下肢に、手のひらの大きさを相当程度超える瘢痕
(手のひらの大きさの3倍程度以上)を残した場合
②胸部及び腹部、又は背部及び臀部の全面積の2分の1以上の範囲に瘢痕を
残すもの
14級4号
(自賠法別表2)
上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
14級5号
(自賠法別表2)
下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
14級相当 部及び腹部、又は背部及び臀部の全面積の4分の1程度以上の範囲に瘢痕を
残すもの


※瘢痕や線状痕が複数あって、それらが1個の瘢痕や線状痕と同程度以上の醜状と評価できるような場合は、それらの面積や長さを合算して等級の認定を行なう。
※認定手続では、損害調査事務所による面接調査が行なわれる。
※自賠責の後遺障害認定は、原則として、労災補償の災害補償の障害認定基準に準拠すべきとされている。

外貌醜状の後遺障害等級については、以下のページでも詳しく解説しています。

骨折の後遺障害等級

骨折の後遺障害等級

交通事故による強い衝撃で骨折をしてしまった場合、適切な治療を行っても、痛みやしびれ、関節の動かしづらさ(可動域制限)、骨の変形といった後遺症が残ってしまうことがあります。

骨折による後遺障害は、骨折した部位(部位ごとの特徴)や残った症状の程度によって、認定される等級が細かく定められています。

ここからは、代表的な骨折の種類ごとに、認定される可能性のある後遺障害等級とその基準について解説します。

鎖骨骨折で認定される後遺障害等級

鎖骨骨折は、折れた箇所によって、「鎖骨骨幹部骨折」「鎖骨遠位端骨折」「鎖骨近位端骨折」の3つに分けられます。

鎖骨骨折の後遺症は、次のように分けられます。

変形障害 骨が歪んだまま症状固定したために変形した
もの
機能障害 遠位端骨折によって肩関節が動かしにくく
なったもの
神経症状 骨折の時に生じた鎖骨の骨片が神経を傷つけることで、上肢(腕)や指にしびれが残ったり、
動かしにくくなるもの
変形障害
骨が歪んだまま症状固定したために変形したもの
機能障害
遠位端骨折によって肩関節が動かしにくくなったもの
神経症状
骨折の時に生じた鎖骨の骨片が神経を傷つけることで、上肢(腕)や指にしびれが残ったり、動かしにくくなるもの

骨折を負った部位や症状の違いによって、次のようにさまざまな後遺障害等級が認定されます。

10級10号
(自賠法別表2)
一上肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
12級5号
(自賠法別表2)
鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの
12級6号
(自賠法別表2)
一上肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
12級13号
(自賠法別表2)
局部に頑固な神経症状を残すもの
14級9号
(自賠法別表2)
局部に神経症状を残すもの

上腕骨骨折の後遺症で認定される
後遺障害等級

肩からひじまでの太い骨を「上腕骨」といいます。
上腕の骨折は、折れた箇所によって次の3つに分けられます。

骨折の部位・名称 後遺症の分類 具体的な症状
上腕骨骨幹部(こっかんぶ)骨折 変形障害 骨が歪んだまま症状固定したために変形したもの
運動障害 偽関節が残ってしまい、 硬性補装具がないと上腕を動かすのが困難なもの
上腕骨遠位端(えんいたん)骨折 機能障害 ひじ関節が動かしにくくなったもの
上腕骨近位端(きんいたん)骨折 機能障害 肩関節が動かしにくくなったもの
上腕骨骨幹部骨折
  • ・変形障害:骨が歪んだまま症状固定したために変形したもの
  • ・運動障害:偽関節が残ってしまい、 硬性補装具がないと上腕を動かすのが困難なもの
上腕骨遠位端骨折
機能障害:ひじ関節が動かしにくくなったもの
上腕骨近位端骨折
機能障害:肩関節が動かしにくくなったもの


※偽関節=骨折した部分が治癒せず癒合しないため、固定せず関節のように動いてしまう状態。
※その他に、神経症状の後遺症として、骨折の時に生じた骨片が神経を傷つけることで、上肢(腕)にしびれが残ったり、動かしにくくなるものも後遺症と認定される場合がある。

<上腕骨骨折の後遺症で認定される後遺障害等級>

7級9号
(自賠法別表2)
一上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
8級6号
(自賠法別表2)
一上肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
8級8号
(自賠法別表2)
一上肢に偽関節を残すもの
10級10号
(自賠法別表2)
一上肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
12級6号
(自賠法別表2)
上肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
12級8号
(自賠法別表2)
長管骨に変形を残すもの

12級13号
(自賠法別表2)
局部に頑固な神経症状を残すもの
14級9号
(自賠法別表2)
局部に神経症状を残すもの

橈骨(とうこつ)・尺骨(しゃっこつ)骨折の後遺症で認定される
後遺障害等級

前腕(ひじから手首まで)は、次の2本の長管骨で構成されています。

  • 橈骨:親指側から肘に向かって伸びている骨
  • 尺骨:小指側から肘に向かって伸びている骨

橈骨・尺骨の骨折は、折れた箇所によって次の3つに分けられます。

骨折の部位・名称 後遺症の分類 具体的な症状
骨幹部骨折 変形障害 骨が歪んだまま症状固定したために変形したもの
運動障害 偽関節が残ってしまい、 硬性補装具がないと上腕を動かすのが困難なもの
遠位端骨折 機能障害 手首の関節が動かしにくくなったもの
近位端骨折 機能障害 ひじの関節が動かしにくくなったもの
骨幹部骨折
変形障害:骨が歪んだまま症状固定したために変形したもの
運動障害:偽関節が残ってしまい、 硬性補装具がないと上腕を動かすのが困難なもの
遠位端骨折
機能障害:
手首の関節が動かしにくくなったもの
近位端骨折
機能障害:
ひじの関節が動かしにくくなったもの

橈骨・尺骨骨折の後遺症で認定される後遺障害等級は、上腕骨と同様、偽関節による運動障害、各関節の可動域制限(機能障害)、骨の変形、神経症状(しびれ等)に応じて、7級9号、8級6号、8級8号、10級10号、12級6号、12級8号、12級13号、14級9号が認定される可能性があります。

手指(しゅし)の骨折の後遺症で
認定される後遺障害等級

指の骨の構成は、上から「末節骨(まっせつこつ)」「中節骨(ちゅうせつこつ)」「基節骨(きせつこつ)」の3つの部分からなっています。

手の骨の構成は、甲にあるのが5本の「中手骨(ちゅうしゅこつ)」、手首に近いところにあるのが「手根骨(しゅこんこつ)」で、8つの骨からなっています。

交通事故で体が投げ出され、地面に手をついた場合などでは、剝離骨折や粉砕骨折が起きる場合もあります。

手指の骨折による後遺症には、運動障害(手の指が動かしにくくなる、あるいはまったく動かいない状態)と、爪の変形(指の骨折により爪の変形が残った状態)があります。

<手指骨折の後遺症で認定される後遺障害等級>

4級6号
(自賠法別表2)
両手の手指の全部の用を廃したもの
7級7号
(自賠法別表2)
一手の五の手指又はおや指を含み四の手指の用を廃したもの
8級4号
(自賠法別表2)
一手のおや指を含み三の手指の用を廃したもの又はおや指以外の四の手指の用を廃したもの
9級13号
(自賠法別表2)
一手のおや指を含み二の手指の用を廃したもの又はおや指以外の三の手指の用を廃したもの
10級7号
(自賠法別表2)
一手のおや指又はおや指以外の二の手指の用を廃したもの
12級10号
(自賠法別表2)
一手のひとさし指、なか指又はくすり指の用を廃したもの
13級6号
(自賠法別表2)
一手のこ指の用を廃したもの
14級7号
(自賠法別表2)
一手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの

骨盤骨折の後遺症で認定される
後遺障害等級

すり鉢状の形をしている骨盤は、左右の寛骨と仙骨、尾骨からなっており、脊柱の可動部や体幹の重量を支えたり、下肢の基部になるといった役割があります。

骨盤を骨折すると、歩行困難や周囲の臓器や神経へのダメージといった後遺症が残る場合があります。
骨盤骨折の後遺症は、次のように分けられます。

変形障害 骨盤が歪んだまま症状固定したために変形したもの
機能障害 人工関節を入れる手術を受けたために、可動域制限が生じたもの
可動域制限 股関節の可動域が狭くなってしまったもの
下肢の短縮障害 骨盤が歪んだままの状態になったために、左右どちらかの足の長さが短くなってしまったもの
変形障害
骨盤が歪んだまま症状固定したために
変形したもの
機能障害
人工関節を入れる手術を受けたために、
可動域制限が生じたもの
可動域制限
股関節の可動域が狭くなってしまったもの
下肢の短縮障害
骨盤が歪んだままの状態になったために、左右どちらかの足の長さが短くなってしまったもの

女性では、骨盤骨折の後遺症のために正常分娩が困難になった場合は後遺障害が認められる可能性があります(11級10号)。

<骨盤骨折の後遺症で認定される後遺障害等級>

8級5号
(自賠法別表2)
一下肢を5センチメートル以上短縮したもの
8級7号
(自賠法別表2)
一下肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
9級17号
(自賠法別表2)
生殖器に著しい障害を残すもの
10級8号
(自賠法別表2)
一下肢を3センチメートル以上短縮したもの
10級11号
(自賠法別表2)
一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
11級10号
(自賠法別表2)
胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの
12級5号
(自賠法別表2)
鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの
12級7号
(自賠法別表2)
一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
12級13号
(自賠法別表2)
局部に頑固な神経症状を残すもの
13級8号
(自賠法別表2)
一下肢を1センチメートル以上短縮したもの
14級9号
(自賠法別表2)
局部に神経症状を残すもの

大腿骨の後遺症で認定される
後遺障害等級

大腿骨は人体の中では最長の骨で、太ももの中を通っています。

「大腿骨頭」「大腿骨頸部」「大転子」「小転子」「大腿骨幹部」「大腿骨顆部」などの部位で構成されています。

大腿骨骨折の後遺症も、骨盤骨折と同じく次のように分けられます。

変形障害 骨盤が歪んだまま症状固定したために変形したもの
機能障害 人工関節を入れる手術を受けたために、可動域制限が生じたもの
可動域制限 股関節の可動域が狭くなってしまったもの
下肢の短縮障害 骨盤が歪んだままの状態になったために、左右どちらかの足の長さが短くなってしまったもの
変形障害
骨盤が歪んだまま症状固定したために
変形したもの
機能障害
人工関節を入れる手術を受けたために、
可動域制限が生じたもの
可動域制限
股関節の可動域が狭くなってしまったもの
下肢の短縮障害
骨盤が歪んだままの状態になったために、左右どちらかの足の長さが短くなってしまったもの

骨盤と接している股関節部分の完治が見込めず人工関節への置換が行われた場合、10級11号か8級7号が認定される可能性があります。

大腿骨の後遺症で認定される後遺障害等級

7級10号
(自賠法別表2)
一下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
8級5号
(自賠法別表2)
一下肢を5センチメートル以上短縮したもの
8級7号
(自賠法別表2)
一下肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
8級9号
(自賠法別表2)
一下肢に偽関節を残すもの
10級8号
(自賠法別表2)
一下肢を3センチメートル以上短縮したもの
10級11号
(自賠法別表2)
一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
12級7号
(自賠法別表2)
一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
12級8号
(自賠法別表2)
長管骨に変形を残すもの
12級13号
(自賠法別表2)
局部に頑固な神経症状を残すもの
13級8号
(自賠法別表2)
一下肢を1センチメートル以上短縮したもの
14級9号
(自賠法別表2)
局部に神経症状を残すもの

脛骨(けいこつ)・腓骨(ひこつ)

「すね」の骨は、足の親指のほうから膝につながっている太い骨である「脛骨」と、足の小指のほうから膝につながっている細い骨である「腓骨」という2本の長管骨からなります。

後遺症は脛骨と腓骨ともに、膝に近いほうから次の3つの部位に分けて判断されます。

「近位端」
・機能障害: 膝関節が動かしにくくなるもの

「骨幹部」
・変形障害:腓骨と脛骨が歪んだまま症状固定したために変形したもの
・運動障害:偽関節が残ってしまい、 硬性補装具がないと歩行が困難なもの

「遠位端」
・機能障害: 足首の関節が動かしにくくなるもの

<脛骨・腓骨骨折の後遺症で認定される
後遺障害等級>

7級10号
(自賠法別表2)
一下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
8級8号
(自賠法別表2)
一下肢を8センチメートル以上短縮したもの
8級7号
(自賠法別表2)
一下肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
8級9号
(自賠法別表2)
一下肢に偽関節を残すもの
10級8号
(自賠法別表2)
一下肢を3センチメートル以上短縮したもの
10級11号
(自賠法別表2)
一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
12級7号
(自賠法別表2)
一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
12級8号
(自賠法別表2)
長管骨に変形を残すもの
12級13号
(自賠法別表2)
局部に頑固な神経症状を残すもの
13級8号
(自賠法別表2)
一下肢を1センチメートル以上短縮したもの
14級9号
(自賠法別表2)
局部に神経症状を残すもの

その他の後遺障害等級

「外傷性てんかんの後遺症」
外傷性てんかんは、交通事故で脳に外傷を負ったことで、痙攣や意識障害、意識喪失などの発作を繰り返し起こす慢性疾患です。

<外傷性てんかんで認定される後遺障害等級>

5級2号
(自賠法別表2)
・神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
・1カ月に1回以上の発作があり、かつ、その発作が「意識障害の有無を問わず転倒する発作」、または「意識障害を呈し、状況にそぐわない行為を示す発作」がある場合。
7級4号
(自賠法別表2)
・神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
・「転倒する発作等」が数カ月に1回以上ある場合、または「転倒する発作等以外の発作」が1カ月に1回以上ある場合。
9級10号
(自賠法別表2)
・神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
・数カ月に1回以上の発作が「転倒する発作等以外の発作」である場合、または服薬継続により、てんかん発作がほぼ完全に抑制されている場合。
12級13号
(自賠法別表2)
・局部に頑固な神経症状を残すもの
・発作の発現はないが、脳波上に明らかにてんかん性棘波を認める場合。

※1カ月に2回以上の発作がある場合は、通常、重度の高次脳機能障害と診断されるため、後遺障害等級3級以上が認定される可能性がある。

「CRPS(RSD)の後遺症」
「CRPS(シーアールピーエス)」とは、英語のComplex regional pain syndromeの頭文字をとった略称で、「複合性局所疼痛症候群」とも呼ばれます。

交通事故で負った外傷は治癒したものの、被害者の方に痛み(疼痛)やしびれなどがある場合、神経因性疼痛であるCRPS(RSD)の可能性があります。

CRPS(RSD)は、上肢や下肢、特に手首や足首に発症することが多いものです。

7級4号
(自賠法別表2)
神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
9級10号
(自賠法別表2)
神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
12級13号
(自賠法別表2)
局部に頑固な神経症状を残すもの
14級9号
(自賠法別表2)
局部に神経症状を残すもの

交通事故の後遺障害等級認定に
おけるルールについて

交通事故の後遺障害等級認定におけるルールについて

交通事故の後遺障害等級認定の手続きを進めるなかで、仕組みが複雑で「よくわからない」と悩まれる方は少なくありません。

その代表的な例が、「併合」や「相当」といった言葉がつく後遺障害等級のルールです。

複数の後遺症が残ったら
どうなる?後遺障害等級の
「併合」ルール

交通事故の状況によっては1つの後遺症だけでなく、身体のさまざまな部位に複数の後遺症が残ってしまう場合があります。

このような場合に、複数の障害を合わせて「併合〇級」というように1つの等級を決定する仕組みを「併合(へいごう)」といいます。これにはいくつかの複雑なルールが定められています。

複数の後遺障害がある場合、基本的には「最も重い(数字が小さい)等級」をベースにして、以下の3つのルールのいずれかが適用されます。

1つずつ詳しく解説します。

重いほうの等級を1~3級繰り上げて
認定される場合

5級以上に該当する後遺障害が2つ以上ある場合、重いほうの等級を3級繰り上げる。

最も重い等級が6級~6級の場合、次に重い等級が6級~8級の場合には重いほうの等級を2級繰り上げ、次に重い等級が9~13級の場合には重い方の等級を1級繰り上げる。

13級以上に該当する後遺障害が2つ以上ある場合、重いほうの等級を1級繰り上げる。

14級が2つ以上ある場合は、14級のまま。

要介護1級と要介護2級の後遺障害の場合、併合は適用されない。

<併合等級の例>
・後遺障害5級と4級がある場合は、4級を3つ繰り上げて併合1級となる。
・後遺障害8級と7級がある場合は、7級を2つ繰り上げて併合5級ということになる。

重いほうの等級を認定する場合

11級と12級の2つが認定された場合、最終的には重いほうの11級が認定され、併合11級となる。

後遺障害等級の併合は、異なる系列(体の部位等。たとえば、鼻と腕、手指と骨盤など)で後遺障害が複数ある場合に行なわれます。

ただし中には、その組み合わせ自体で等級が設定されているものもあります。

たとえば、両腕や両足の切断などの場合、併合は行なわれず、後遺障害等級表で該当する等級がそのまま認定されます

等級の序列を乱す場合

同一系列の障害における相互間の等級の上位、下位の関係を後遺障害等級の序列といい、この序列を乱さないというルールがあります。

たとえば視力障害の場合、両目の視力が0.1以下になった場合は6級、0.6以下になった場合は9級が認定されます。
しかし、右目が0.6、左目が0.1になった場合は、両方の視力が0.6以下になったと判断され、9級が認定されます。

後遺障害等級の併合の例
14級と14級 = 14級
13級と14級 = 13級
13級と13級 = 12級
12級と14級 = 12級
12級と13級 = 11級
12級と12級 = 11級
8級と13級 = 7級
8級と12級 = 7級
8級と8級 = 6級
5級と13級 = 4級
5級と8級 = 3級
5級と5級 = 2級
4級と5級 = 1級

「相当等級」が認定される場合とは?

後遺障害等級表に、ご自身の後遺障害が該当するものがない場合は、その障害の程度に応じて、等級表で定められている後遺障害に準じて、「〇級相当」として等級が認定されます。

①後遺障害等級表の系列に属さない
後遺障害の場合

労働能力喪失の程度を判断し、その障害がもっとも近い系列の後遺障害における労働能力喪失の程度に相当する等級が認定されます。

②系列内に複数の障害があるが
合致する後遺障害がない場合

同一系列に属する2つ以上の障害が該当するそれぞれの等級を定め、併合の方法を用いて相当等級を認定します。

ただし、併合の方法を用いたところ序列を乱す場合は、 その等級の直近上位または下位の等級を当該後遺障害が該当する等級として認定されます。

後遺障害等級でお困りの場合は
弁護士にご相談下さい

後遺障害等級でお困りの場合は弁護士にご相談下さい
ここまで交通事故の後遺障害等級についてお話ししてきましたが、いかがでしょうか?
やはり難しいと感じた方も多いのではないでしょうか?

そこで被害者の方にお伝えしたいのは、後遺障害等級で困った時は交通事故に強い弁護士に相談していただきたいということです。

  • 後遺障害等級は、慰謝料や逸失利益などの損害賠償金額に直結する大切なものです。
  • しかし、後遺障害等級は必ずしも正しい等級が認定されるとは限りません
  • 認定された後遺障害等級に不服がある場合は「異議申立」をすることができます。
  • 後遺障害等級が認定されたら、まずは一度、みらい総合法律事務所にご連絡ください。

こちらは以下の記事でも詳しく解説しています。

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監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所
代表社員 弁護士 谷原誠
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