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交通事故の被害者になった場合、すぐにやるべきこと。

最終更新日 2021年 09月01日
監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所 代表社員 弁護士 谷原誠 監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所
代表社員 弁護士 谷原誠

交通事故の被害にあってしまった場合、すぐにやるべきこと。

交通事故の被害にあった場合に被害者がやることについて、弁護士が解説します。

交通事故にあった場合は、まずは自分の怪我の状態を確認し、道路上での安全を確保するなど、落ち着いて行動することを心掛けてください。

その上で、以下の事項を実行してください。


【動画解説】交通事故の示談交渉でやってはいけない7つのこと

すぐやること

①加害者を確認する。

加害者に運転免許証を提示してもらい、住所、氏名等をメモしておきます。
携帯電話や自宅の電話番号も聞いておきます。
加害者が名刺を持っているときはもらっておきましょう。
名刺がない場合は、勤務先、電話番号をメモしてください。

従業員が勤務中に交通事故を起こした場合は、雇用主も損害賠償責任を負う場合があります。

加害車両のナンバーの確認及び加害車両の保有者も確認しておいてください
(車検証に記載してありますので提示してもらい、携帯電話などで写真を撮っておくとよいでしょう)。
自動車損害賠償保障法により、運転者だけでなく、保有者も損害賠償責任を負うからです。

②警察へ連絡する。

警察に連絡をしないと、交通事故の手続に必要な交通事故証明書が作成されませんし、
事故状況を検証した実況見分調書も作成されません
。交通事故証明書がないと、保険金の請求もできません。
その場では怪我がたいしたことないと思っても、むち打ちなどでは後日痛みがでることもありますので、必ず通報するようにしてください。

実況見分調書は、交通事故が、どのように行ったのか、という事故状況を明らかにする書類です。

作成する目的は、刑事事件のためですが、後日、民事の示談交渉をする際に、加害者と被害者の過失割合を判断するのに重要な証拠となります。

過失割合で争いになった時に、裁判所にも証拠として提出されるものです。

したがって、実況見分調書を作成する際には、必ず自分の記憶どおりに作成してもらうことが大切です。

【参考記事】
交通事故で「警察に通報しない」「加害者とその場で示談する」のがダメな理由

③事故状況及び加害者の言い分を確認しておく。

警察がきたら、事故状況を話してください。加害者と言い分が異なり、
後日争いになることも考えられますので、記憶が鮮明なうちに詳しく話しておいた方がいいです。
現在は携帯電話で簡単に録音や撮影ができますので、車両の撮影や、加害者の言い分などを録音しておくのもいいでしょう。

なお、救急搬送されてその場での状況説明ができないときでも、
加害者との言い分が異なることが予想されるような場合には、
なるべく早く被害者立会の実況見分著書を作成してもらうように申し出た方がいいです。

④目撃者の氏名、住所、連絡先等をメモしておく。

目撃者がいる場合には、氏名、住所、連絡先等を聞いておきましょう。
事故直後は加害者が責任を認めていても、後日異なる主張をしてくることがあります。
その際には、目撃者の証言が有効になりますので、協力をお願いしておく必要があります。

⑤加害者の加入している自賠責保険会社、任意保険会社を確認しておく。

治療費の支払い等の損害賠償金は、通常保険会社が支払うことになりますので、
保険会社名や保険の証明書番号等をメモしておいてください。
事故後の対応は、実際には加害者の加入している任意保険会社が行うことが多いです。

自賠責保険は、自動車損害賠償保障法に基づいて必ず加入しなければならない強制保険です。
人身事故による損害の保障を目的としており、保障内容は最低限の保障です。
任意保険は、その名の通り任意で加入する保険です。交通事故が起き被害者が受傷した場合、自賠責保険の保障だけでは損害賠償額全額の支払いは通常難しいため、自賠責保険を補うために任意保険に加入することになります。

【参考記事】
国土交通省「自賠責保険(共済)の限度額と保障内容」

⑥自分の加入している保険会社に連絡をする。

自分の加入している任意保険で、人身傷害補償特約や弁護士費用特約、搭乗者傷害特約など、使用できるものがある場合があります。特に加害者が無保険の場合などは、自分の保険(無保険者補償特約)を使うことになります。
また、事故後の手続についても、問い合わせれば教えてもらえると思います。

また、自分の加入している任意保険だけでなく、同居の親族や別居の両親(独身の場合)にも使用できる特約がある場合がありますので、確認しておきましょう。

自分の任意保険会社にも連絡しておく理由としては、使える保険は使った方がいいからです。

被害側にも過失がある場合には、「過失相殺」がされ、金額を減らされます。

たとえば、被害者がに10%の過失がある、ということになると、損害額が1000万円であったとしても、900万円しかもらえないことになります。

しかし、この場合、自分の保険に人身傷害補償特約があれば、この過失分について、一定金額の保険金が支払われることになります。

また、交通事故の示談交渉では、弁護士に依頼した方が高額の示談金になることが多いのですが、自分の保険に弁護士費用特約がついていれば、弁護士費用の一部を保険金で支払ってくれることになります。

⑦病院に行く。

怪我をした場合、またその恐れがある場合には、必ず病院に行ってください。
むち打ちなどでは、後日痛みが出てくる場合もあります。
すぐに病院に行っていないと、後で痛みがでたりしたときも、事故との因果関係が認められなくなる可能性もあります。
仕事の都合で痛みがあったけれど通院しなかった、というような理由は通用しません。

その後の示談交渉の流れ(ケガの場合)


その後は、ケガの場合には、治療に専念し、治療が終了してから示談交渉が開始されます。

そこで、どの後の示談交渉の流れについて説明していきたいと思います。

①事故の被害に遭う
 ↓
②ケガ人の救護、道路の安全確保
 ↓
③警察へ連絡
 ↓
④保険会社へ連絡
 ↓
⑤ケガの治療
 ↓
⑥症状固定
 ↓
⑦自賠責後遺障害等級の認定、異議申立
 ↓
⑧保険会社と示談交渉の開始
 ↓
⑨示談成立
 ↓
⑩裁判

ケガの治療の開始以降の手続について説明します。

ケガの治療

交通事故でケガをした場合には、必ず医療機関に行くようにします。

そして、ケガの治療に専念することになります。

治療をしながら保険会社と過失割合について交渉する人がいますが、あまり意味がありません。

示談交渉は、ケガの治療が終了してから行います。その時にあわせて過失割合について交渉することになります。

症状固定

治療をしても、治療効果が上がらなくなることがあります。

その時に、まだ障害が残っている場合があります。

その場合、治療効果が上がらなくなったことを「症状固定」となります。

症状固定の状態で障害が残っている場合には、後遺症が残ったことになります。

自賠責後遺障害等級の認定、異議申立

後遺症が残った場合には、後遺障害等級慰謝料や逸失利益を請求することができるようになります。

その場合に、どの程度の労働能力を喪失したのか、を判定しなければなりません。

それが、自賠責後遺障害等級認定です。

1級~14級に区分されており、この等級によって、後遺障害慰謝料を計算することになります。

ただし、後遺障害等級認定は間違っていることがあり、その場合には、異議申立をして、正しい後遺障害等級を認定しなおしてもらいます。

自賠責後遺障害等級と異議申立について、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

【参考記事】
後遺障害等級認定とは?認定の仕組みと異議申立のポイント

保険会社と示談交渉の開始

自賠責後遺障害等級が確定したら、いよいよ示談交渉の開始ですので、慰謝料を計算します。

後遺障害等級の確定により、はじめて損害賠償額を計算できるからです。

通常は、保険会社から示談金が提示され、その金額の妥当性を検討することになります。

いくらが正しい示談金額なのかは、素人では正確に計算できないと思います。

多くの法律事務所が無料相談を受け付けていますので、遅くとも、この段階では弁護士に相談するようにしましょう。

示談成立

示談が成立したら、示談書あるいは免責証書に署名捺印をして保険会社に送ったら、あとは入金を待ちます。

裁判

示談交渉が決裂したら、裁判です。

裁判は、被害者が自分で進めていくことは難しいと思いますので、交通事故に精通した弁護士を選ぶ、ということです。

以上、ケガの場合の示談交渉の流れを簡単に説明しましたが、示談交渉の流れについて、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

【参考記事】
交通事故の示談の流れを徹底解説

死亡事故の場合


死亡事故の場合には、死亡により、損害が確定します。

だからといって、死亡して葬儀もせずに、すぐに示談交渉に入るわけではありません。

四十九日が過ぎてから、加害者側の保険会社から連絡があるのが通常です。

この場合にも、すぐに示談交渉を始めるかどうかはよく考えなければなりません。

なぜなら、死亡事故の場合には、加害者の刑事事件が進行しています。

刑事裁判になった場合、示談交渉が進んでいたり、示談が成立していたりした場合には、刑事事件において、被告人の弁護人が、「示談が成立し、ご遺族の被害感情が慰謝された」などと主張することがあるためです。

そのため、死亡事故では、加害者の刑事裁判が終わった後に示談交渉が始めるケースが多い、ということも憶えておきましょう。

死亡事故の慰謝料と示談交渉について、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

【参考記事】
【交通死亡事故】慰謝料はいくら?相場と計算を網羅的に解説