【交通事故】示談金の相場と示談交渉の注意点

最終更新日 2021年 08月08日
監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所 代表社員 弁護士 谷原誠 監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所
代表社員 弁護士 谷原誠

この記事を読むとわかること

交通事故の示談交渉は、どのように進めていくのか、何をするべきなのか、ご存じでしょうか?

じつは、加害者側の保険会社が提示してくる示談金は適正金額ではないことが多いです。

つまり、保険会社の提示額は本来であれば被害者の方が受け取るべき金額より低いことが多い、という事実を知ることから示談交渉は始まるともいえます。

では、正しい示談金額はいくらくらいなのでしょうか?

その後、被害者の方は示談金の増額を目指していくわけですが、どうすれば増額することができるのでしょうか?

具体的には、この記事を読むことで次のことがわかります。

  • 交通事故における示談交渉の意味と重要性
  • 示談が成立するまでの全体の流れ
  • 交通事故の示談交渉における注意ポイント
  • 保険会社が適正な示談金額を提示しない理由
  • 弁護士が示談交渉に入ると示談金が増額する理由

【参考動画】
交通事故の示談について動画で確認したい方は、こちら

【動画解説】交通事故の示談交渉でやってはいけない7つのこと

これから、交通事故の示談交渉について解説していきますが、その前に、交通事故解決までの全プロセスを解説した無料小冊子をダウンロードしておきましょう。

交通事故の示談交渉では何をする?

示談の基本は話し合いによる和解

交通事故における示談というのは、その事故によって生じた損害額がいくらで、どのように支払いをするのか、などについて加害者と被害者という当事者が話し合いによって決めることをいいます。

法律的にいうと、示談は民法上の「和解」にあたり、次のように規定されています。

「和解は、当事者が互いに譲歩をしてその間に存する争いをやめることを約することによって、その効力を生ずる。」(民法第695条)

【出典】民法

詳しい動画解説はこちら⇒交通事故における示談について

「互いに譲歩をして」というのは、たとえば被害者側の請求金額が1000万円で、加害者側が認めた金額が500万円だという場合、お互いに譲歩して、800万円で解決しましょう、というようにすることです。

もちろん、被害者側が適正な金額を請求して、加害者側がその全額を支払うことを認めれば、譲歩の必要はなく、その金額で示談解決となります。

しかし実際には、交通事故の示談はそんなにすんなりと進むものではありません。

お互いが主張する金額に大きな差があり、どちらも譲らない場合には、示談交渉が決裂し、裁判になることもあります。

そして、一番避けたいのは、被害者の方が損をしていることに気がつかずに示談を成立させてしまうという事態です。

たとえば、被害者の方が損害賠償額として1000万円を請求できるはずなのに、500万円で示談を成立させてしまった、というような場合です。

交通事故でケガをして精神的にも肉体的にも傷ついているのに、受け取るはずの示談金で何百万円、何千万円も損をしてしまう、などということは誰でも避けたいと思うでしょう。

ところが、実際の交通事故の示談の現場では、このようなことはよく起きているのです。

それは一体なぜなのでしょうか?

保険会社が適正金額を提示しない本当の理由

交通事故の示談の場合、じつは加害者本人と示談交渉するということは少なく、通常は加害者が加入している保険会社の担当者と交渉を行なうことが多いと思います。

この場合、被害者の方が注意しなければならない点が2つあります。

(1)保険会社は利益を追求する営利法人

まず、株式会社である保険会社はビジネスとして利益を得ることを目的としている営利法人であることを理解しておくべきです。

保険会社は、必ず利益を出さなければなりません。

そのためには、支出を収入よりも少なくする必要があり、組織の論理として、できる限り支出を減らそうと努力します。

ですから、保険会社としては被害者の方に支払う金額が少ないほうが会社の利益になるため、できるだけ損害賠償額を低くしたいと考えるのです。

(2)保険会社の担当者は損害保険のプロ

次に、保険会社の担当者は示談交渉を日常的に仕事として行なっているので、交通事故に関する知識もあり、示談交渉にも慣れているという点です。

それに対し、被害者の方やご家族は交通事故や保険に関する知識がないことが通常でしょうから、そもそも自分が請求できる損害賠償額がいくらになるのか、保険会社側が支払うといっている示談金額が妥当な金額であるのかどうか、などの判断ができないのは当然だと思います。

そのため、保険会社が「今回の交通事故の損害賠償金額は○○円です」と提示してきた場合に、「保険会社が妥当な示談金額だというのだから、そうなのだろう…」と考えてしまい、自分たちが損をしていることに気づかないまま、示談書にサインしてしまうということが起きているのです。

また、保険会社の担当者が、「この金額が限界です。これ以上は出せません」とか「弁護士に頼んでも金額は変わりませんよ」などと言うことがあります。
これは、本当でしょうか? 

じつは、ここにはカラクリがあるのです。

保険会社が「この金額が限界です」というのは、「私の権限で出せるのは、この金額が限界です」という意味です。

現実的に、弁護士に依頼したり裁判したりすれば、かなり増額することが多いのです。

また、「弁護士に頼んでも金額は変わりませんよ」というのは、「弁護士に頼まないでください。増額しないといけなくなります」という意味合いで使っていることもあるかもしれません。

保険会社の担当者は、被害者のために働いているのではなく、保険会社の利益のために働いている、と認識することが大切です。

ですから、保険会社のいいなりに示談しないことが大切なのです。

【参考記事】
【交通事故の示談交渉】進まない、上手くいかない6つの理由と対処法

示談交渉はいつ始めるべきか?

「傷害(ケガ)の場合」

交通事故で被害者の方がケガをした場合、示談の話が出てくるのは、治療が終了した時点です。

治療をしたけれど症状固定の診断を受けて後遺症が残ってしまった場合には、後遺障害等級が認定されてから示談交渉になります。

「死亡事故の場合」

被害者の方が死亡した場合には、四十九日があけたあたりから、保険会社の担当者からご家族に連絡がくるのが一般的です。

なお、死亡事故の場合には、加害者の刑事裁判が行なわれることが考えられます。

この場合、刑事裁判の終了前にご家族との間で示談が成立していると、それが加味され、量刑が軽くなることもあります。

その点を考慮し、ご家族としては刑事裁判が終了してから示談交渉を開始するという場合もあります。

また、ご家族が刑事裁判に参加できる、「被害者参加制度」もありますので、弁護士に相談することをおすすめします。

【参考記事】
【示談交渉】交通事故の被害者が知っておくべきタイミングとポイントを解説

示談を行なう前に注意したい3つのポイント

(1)治療中の注意点

交通事故でケガを負った場合に一番大切なことは、まずはきちんと治療をするということです。

きちんと治療を行なっていたのかという点も、損害賠償金額を計算するうえでの基準となります。

たとえば、痛みがあるのに仕事があるからと我慢して通院しなかった場合、通院しなかったのだから症状が軽いのだろうと推定されてしまう可能性があります。

また、通院や入院に対する慰謝料は、通院期間や入院期間をもとに計算されるので、入通院期間が長いほど慰謝料額が大きくなります

治療中は保険会社と連絡をとり、ケガの程度や診断内容、治療の見込みなどを伝えて、治療費や交通費等をスムーズに支払ってもらうことも大切です。

仕事を休んで治療する場合には、休業損害も支払ってもらえるように伝えましょう。

被害者の方の中には、治療中から保険会社の担当者と衝突してしまう方もいますが、この時点で保険会社ともめたとしても、治療費の支払いを打ち切られたりすることもあり、正直あまりいいことはありません。

本格的な示談交渉は、治療が終了してからで大丈夫ですので、この時点では治療に集中して、治療費を支払ってもらうことを第一としたほうがいいでしょう。

治療費をどこまで請求できるのかについて、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

【参考記事】
【交通事故の治療費】どこまで請求できるのか?(入院費、介護費など)

(2)治療費の支払いの打ち切りに応じてはいけない

治療を開始して、ある程度の期間が経つと、保険会社から「そろそろ症状固定として後遺障害等級の申請をしてください」などと言われ、治療費の支払いを打ち切られてしまう場合があります。

症状固定とは、これ以上の治療を継続しても治療効果が上がらなくなった状態のことをいいます。

通常、保険会社が治療費の支払をする場合には、被害者の方から医療照会の同意書を得て、病院から診断書や診療報酬明細書を取り付けているのですが、その内容などから治癒あるいは症状固定と考えて、治療費の支払いを打ち切るという判断をしているのです。

保険会社から治療費の打ち切りの話をされると、「もう治療をしてはいけないのだ」と思ってしまう方もいらっしゃいますが、そうではありません。

あくまで保険会社が勝手に決めていることなので、本当に症状固定とするかどうかの判断は、医師とよく話し合って慎重に行なわなければなりません。

なぜなら、症状固定とした場合、そこで治療は終了とみなされ、症状固定の時点で損害賠償額が確定すると考えるからです。

医師と話をして、まだ治療の必要性があり治療効果も出ているということであれば、治療を続けるべきです。

その場合には、医師に治療の必要性がある旨の診断書などを作成してもらって保険会社に提出し、治療費の支払を継続してもらえるよう交渉します。

それでも打ち切られてしまった場合には、健康保険に切り替えたりして自分で治療費を負担し、後日、最終的な示談交渉の際に自分で負担した治療費分も請求する、ということになります。

(3)正しい後遺障害等級を確認するまで示談をしてはいけない

医師とよく話し合った結果、症状固定となった場合には、後遺障害診断書を書いてもらい、損害保険料率算出機構という機関に後遺障害等級の申請をします。

後遺障害等級は、症状の部位や程度に応じて、重いものから順に1級から14級に分類されています。

後遺障害等級が何級になるのかというのはとても重要なポイントになります。

なぜなら、認定された後遺障害等級に応じて、後遺症慰謝料や後遺症逸失利益などが計算されることになり、示談金額にも大きな差が出るからです。

【参考記事】
後遺障害等級認定とは?認定の仕組みと異議申立のポイント

ここで注意する点は、自分が認定された後遺障害等級が適正なものなのかをきちんと検討することです。

後遺障害等級の認定は、損害保険料率算出機構が、診断書や画像、検査結果などの医学的な資料をもとに判断しているのですが、原則として提出された医学的な書類のみから判断します。

そのため、提出資料に不足があったり、認定に必要な検査を行なっていなかったような場合には、実際の症状より軽い後遺障害等級が認定されてしまうということもあるのです。

そうすると、後遺障害等級がひとつ違っただけで、最終的な示談金が何十万円から何百万円、重度なものになると何千万円も変わってくることもあります。

ですから、後遺障害等級が認定されたら、認定結果や認定の理由等をよく読んで、認定された後遺障害等級が適正なものかどうかを検討してください。

被害者の方は、適正な後遺障害等級であることを確認するまでは示談してはいけないのです。

損害保険料率算出機構の調査については、同機構のホームページに図解入りで説明されているので、あわせて参考にしてください。

【参考記事】損害保険料率算出機構ホームページ

ただ、「適正な後遺障害等級が認定されているか」ということは、交通事故問題の素人では判断は難しいでしょう。

医学的知識や後遺障害等級認定のメカニズムの知識も必要なので、交通事故に精通していない弁護士でも判断は難しいと思います。

やはり、交通事故の知識と実務経験が豊富な、交通事故に強い弁護士に判断してもらうといいでしょう。

そして、より上位の後遺障害等級が認定される可能性がある場合には、新たな資料等を提出して「異議申立」を行なうことになります。

示談交渉で注意するべき6つのポイント

(1)損害賠償金額の項目に漏れがないか確認する

交通事故の傷害(ケガ)の場合は、治癒した時点、または後遺障害等級が認定された時点、死亡事故の場合には被害者の方の四十九日が過ぎたあたりから、いよいよ示談交渉がスタートします。

具体的には、加害者側の保険会社の担当者から損害賠償金額の計算書が提示されますので、そこで提示された金額を被害者側で検討することになります。

ここではまず、損害賠償額の項目に漏れがないかをチェックします。

じつは、損害賠償金というのは、さまざま項目から成り立っています。

「損害賠償金の主な項目」
治療費、付添費、将来介護費、入院雑費、通院交通費、装具・器具等購入費、家屋・自動車等改造費、葬儀関係費、休業損害、傷害慰謝料、後遺症慰謝料、逸失利益、修理費、買替差額、代車使用料 など。

それぞれの事故内容によって、さまざまな項目を請求することができるので、ご自分が請求できる項目がすべて記載されているかどうか、きちんとチェックしましょう。

(2)正しい金額かどうか確認する

項目に漏れがないかを確認したら、次にそれぞれの金額が妥当かどうか検討します。

冒頭でも述べたように、保険会社は支払う示談金額をなるべく低くしようとする傾向があるので、提示された金額をそのまま妥当な金額と信じて安易に示談書にサインをしてはいけません。

示談が成立してしまうと、その後に「もっと請求できるものがあった」とわかったとしても、原則として請求することはできなくなってしまいます。

ここで大切なことは、保険会社から提示された示談金額が妥当な金額かどうかを判断するときのポイントとして、3つの支払基準があることを知っておくことです。

①自賠責基準

自賠責基準とは、自賠責保険に基づいて支払われる保険金の基準です。

自賠責保険は、自動車等を運転する人は必ず加入しなければならない強制保険で、支払われる金額が法律で決められていることからも、必要最低限の金額といえます。

たとえば、内容については、

・休業損害は1日につき原則5700円
・慰謝料は1日につき原則4200円
・死亡慰謝料は350万円
・後遺障害等級1級は3000万円又は4000万円
・14級は75万円

などとなっています。

【参考記事】
国土交通省「自賠責保険(共済)の限度額と保障内容」

②任意保険基準

任意保険基準とは、任意保険会社ごとにある会社の内部の基準で、公表されているものではありません。

加害者が加入している任意保険会社が提示してくる金額は、この任意保険基準に基づいています。

自賠責基準よりもやや高い金額である場合もありますが、自賠責基準とまったく同額を提示してくる場合も多いです。
なぜなら、自賠責保険金額内でおさまれば、任意保険会社は実質的な負担が0円になるためです。

③弁護士(裁判)基準

弁護士(裁判)基準とは、裁判をした場合に認められる可能性の高い金額で、もっとも高額になります。

弁護士(裁判)基準がいくらかを調べる場合には、日弁連交通事故相談センター東京支部が毎年出している『民事交通事故訴訟 損害賠償額計算基準』(表紙が赤色のため、通称を「赤い本」といいます)という書籍を参考にします。

私たち弁護士も、この赤い本を参考にしています。

被害者の方としては、この弁護士(裁判)基準に近い金額で示談をすることがもっとも望ましいのですが、実際には示談交渉の段階で保険会社が応じないことが多いです。

というのも、被害者の方が裁判を起こさないのであれば弁護士費用等のコストがかからないので、保険会社としても弁護士(裁判)基準で示談に応じるメリットがないからです。

賠償金額に納得がいかなければ何度でも不服を伝えるべきですし、弁護士(裁判)基準での解決を目指すのであれば、やはり弁護士に交渉や裁判を依頼したほうがいいといえます。

(3)損害賠償請求の時効に気をつけてください!

加害者に対する損害賠償請求権には「時効」があります。

一度、時効が成立してしまうと、その後は一切請求することができなくなってしまうので、時効の管理はしっかりしなければなりません。

加害者に対する損害賠償請求の時効は、「損害及び加害者を知った時」(民法724条)から物損については3年、人身損害部分については5年です。あるいは、損害及び加害者がわからなかったとしても、事故日から20年を経過すれば時効により消滅します。

後遺障害がある場合には、症状固定した時点で初めて後遺障害を含む損害について知ったことになるので、人身損害の時効は症状固定日から5年となります。

異議申立を何度も行なっていたり、交渉がうまくいかず放置したままで時効期間が経過してしまった場合には、時効によって請求権が消滅してしまうので、くれぐれも注意してください。

時効について、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

【参考記事】
【時効】交通事故の示談金が0円に!?損をしないための知識を解説

(4)示談書の書き方を知っておく

被害者と加害者による話し合いの結果、和解に至った場合は示談成立となります。

この場合、「示談書」を取り交わす必要がありますが、内容は次のようことを記載します。

①当事者の特定

誰と誰が交通事故の当事者なのかを特定します。

②交通事故の特定

交通事故の年月日時刻、場所などにより特定します。

③人損と物損の別(自賠責後遺障害等級)

④示談金額

⑤支払条件

いつ、どのような方法で支払うのかを記載します。

⑥精算条項

示談が成立したことで、示談内容以外の請求はすべて放棄し、被害者と加害者双方に債権債務がないことを確認します。

ただし、通勤労災の場合には、すべてを免責してしまうと将来の労災給付も打ち切られてしまうので、将来の労災給付は除外しておく必要があります。

⑦将来の後遺障害

将来、後遺障害が発生する可能性がある場合は、その分を留保します。

その場合は、「本件示談後、後遺障害が発生した場合には、当該後遺障害に基づく損害賠償については別途協議する。」というような記載をしておく場合もあります。

示談が成立すると、よほどの事情がない限り、後から示談書に記載された条件以上の請求をしようとしても難しくなるので、慎重に進めなければいけません。

(5)示談書の内容を確認する

ここでは、示談書のサンプルを掲載します。

状況によっては、各項目や細部は異なってきます。

また、保険会社が相手の場合は「免責証書」という書面が示談書の代わりになることもありますが、どのような内容が記載されるのか参考にしてください。

【示談書】

東宮英彦(以下「甲」とする。)と、正田真樹(以下「乙」とする。)は、下記の事故(以下「本件事故」とする。)による甲の乙に対する損害賠償請求について次のとおり示談する。
(事故の表示)
日時  令和〇〇年〇〇月〇〇日 午後1時00分
場所  東京都千代田区〇〇町〇〇番地先路上
(示談の内容)
1 乙は、甲に対し、甲の傷害に関して発生した治療費、休業損害、慰謝料、後遺障害(自賠責後遺障害等級●級)その他一切の損害賠償として、既払金のほかに金〇〇〇〇万円の支払い義務があることを認め、これを令和〇〇年〇〇月〇〇日限り甲の指定する下記口座宛振込支払う(振込手数料は乙の負担とする)。
 <口座>
  〇〇銀行 〇〇支店
  普通預金 〇〇〇〇〇〇〇
  東宮英彦
2 本件事故による甲の傷害に関する損害賠償は後遺障害分を含め(但し、後遺障害等級12級)、一切解決済みとして、甲は、乙に対し、本示談書に規定する他、何らの請求もしないこととする。ただし、本件示談の際に予想しえない後遺障害が発生した場合には、当該後遺障害に基づく損害賠償については別途協議する。
以上
令和〇〇年〇〇月〇〇日
甲 住所
  氏名              印
乙 住所
  氏名              印

交通事故の示談書について、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

【参考記事】
交通事故の示談書の書き方を解説(雛形ダウンロード可)

(6)示談交渉が決裂したら裁判を検討するべき

示談交渉の中で、加害者側の保険会社の担当者は、こんなことを言ってくるかもしれません。

「当社としては、提示しているものが精一杯の金額です」

「これ以上を望むなら、裁判をやってください」

こうなると、交渉を続けても現状の金額以上の増額は難しい、ということになります。

仮に、示談金のさらなる増額を希望するのであれば、弁護士に依頼して示談交渉してもらうか、訴訟を提起して裁判に持ち込むか、ということを検討するべきでしょう。

裁判というと、「大変なことだ」と思っている人もいるかもしれませんが、裁判所には弁護士が行ってくれますし、裁判所に提出する書面も弁護士が作成します。

被害者の方にとっては、それほど大変な作業はないのが通常です。

また、裁判を起こすと、判決までいくときには、2020年4月1日より前の交通事故の場合には、事故日から年5%の遅延損害金が追加で払われることになりますし、示談交渉では認められない弁護士費用相当額が加害者負担となります。

※ただし、この遅延損害金は、民法改正により、2020年4月1日以降に発生した交通事故については、年3%の割合で計算し、その後3年毎に率が見直されることになっています。

このように、裁判にはメリットも多くあるのです。

【参考記事】
交通事故裁判で得する人、損する人の違いとは

みらい総合法律事務所の慰謝料増額事例


次に、みらい総合法律事務所が依頼を受けて実際に解決した、驚くような交通事故の示談の事例をご紹介します。

「後遺障害等級1級1号に認定された46歳男性が約2億円の増額を獲得」

交通事故の被害により、46歳男性が頸髄損傷の傷害を負った事例です。

治療をしましたが、残念ながら四肢麻痺の後遺症を残して症状固定。

自賠責後遺障害等級認定の申請をしたところ、1級1号が認定されました。

加害者側の保険会社は、被害者男性に対して示談金として、7800万円を提示しましたが、ご親族がこの金額で示談するべきかどうか判断がつかなかったため、みらい総合法律事務所の無料相談を利用。

弁護士の見解は、「提示金額が低すぎる。大幅な増額が可能」というものだったため、ご親族は弁護士に委任して裁判を行なうことにしました。

裁判では在宅介護費などで争いになりましたが、最終的には弁護士の主張が認められ、約2億7640万円で解決したものです。

当初提示額から約3.5倍、2億円近くも増額したことになります。

被害者の方とご親族が何の知識もなければ、当初の提示金額で示談していたでしょう。

しかし、みらい総合法律事務所に依頼されたことで、適正な示談金額を獲得することができたのです。

交通事故の示談交渉の現場では、実際にこうしたことが起こるのです。

やはり、示談する際には、その示談金額が正しいものかどうか必ず確認すること、そのためには示談交渉の知識が必要だということ、そして弁護士に依頼することが大切だということがおわかりいただけるのではないでしょうか。

【参考記事】
【交通事故の慰謝料】示談金の相場金額はいくら?ケース別で6つの事例を解説

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